再建築不可物件でもリフォーム可能?相場より安く購入できる?後悔しないための注意点を解説

再建築不可物件でもリフォーム可能?相場より安く購入できる?後悔しないための注意点を解説

不動産情報を見ていると相場より明らかに安い一戸建てを目にすることがあります。今回紹介する「再建築不可物件」もそうしたもののひとつです。再建築不可物件とはどのような物件で、なぜ存在するのでしょうか。メリットやデメリットなど再建築不可物件の特徴をわかりやすく説明します。記事の後半では再建築不可を再建築可能にする裏ワザの存在も紹介します。

家の売却を考えて、この記事を読んでいる方は、不動産一括査定がおすすめです。下のフォームを入力すれば、 複数の会社の査定結果を比較 できるので、 高く・早く 売れる可能性が高まります。

  • STEP
    1
  • STEP
    2
  • STEP
    3
  • STEP
    4

powered by オウチーノ × HOME4U

掘り出し物に要注意!再建築不可物件って何?

「再建築不可」とは、文字通り将来的にその建物を一度壊してしまうと、建て替えができない物件です。なぜ建て替えができないかと言えば、その理由は該当の建物が立つ土地が、現行の建築基準法では建物を建ててはいけない土地となっているからです。

例えば、接道(道路と敷地が接している部分)の幅が2メートル未満の土地は現在の法律では建物を建てることができません。

建築基準法第43条に定められている「接道義務」を満たしていないためです。道路に接していなければ、例えば火事の際に消防車が駆けつけても、十分な消火活動が行えないかもしれません。救急車を呼んだ際も同様です。

こうした決まりは、都市化が進むにつれて制定されたものです。そのため制定前に建てられた建物のなかにはこれらの新しい基準に合致しないものがあります。このように建物を建てたときにはルールに適していたけれど、現在の法律では建物を建てられない土地となってしまった建物が、再建築不可物件です。

再建築不可物件がいつから登場するかというと、昭和25年5月24日公布の建築基準法および昭和43年6月15日公布の都市計画法以降です。この時を境にそれまでは建物を建てても問題なかった土地の一部が、今後は土地を建ててはいけない土地に変容することになりました。そしていつからか「再建築不可物件」という呼称が定着するようになりました。

再建築不可物件では建物が老朽化した際に一度取り壊して、新しく作ることができません。増築も基本的には認められません。では古くなってしまったらどうなるのでしょうか。再建築不可物件の老朽化に対してできることはリフォームのみです。こうした制限がある土地はその価値を大きく下げます。再建築不可物件が相場と比べて安くなっているのはそうした理由があるからです。

再建築不可物件でもできる工事

再建築不可の物件はいったん更地にして新しく建物を建てるということができません。建物や設備の老朽化をどうにかしたいときは、リフォームで対処することになります。

ただし、リフォーム工事でも大掛かりな工事になると再建築と同様の扱いとされることがあります。この線引きは建築確認申請が必要かどうかで決まります。リフォームでも建築確認申請が必要なら、それは再建築不可の範囲にあるとみなされ工事ができません。できるのは建築確認申請を必要としないリフォーム工事のみです。

再建築不可の物件に対して行えるリフォーム工事については、細かい規定や特例措置があるので、詳しくは後ほど説明します。現時点では「建築確認申請」の有無ができる工事、できない工事のラインとなることを頭に入れておいてください。

再建築不可物件の数

再建築不可の物件はどれくらいあるものなのでしょうか。再建築不可の対象が都市計画区域であることを念頭に、東京23区のケースを調べてみましょう。

平成30年住宅・土地統計調査によると東京都23区の住宅総戸数4,901,200戸に対し、敷地が道路に接していないのは59,900戸(約1.2%)あります。幅員2m未満の道路に接している住戸は182,700戸(約3.7%)です。これらすべてが再建築不可物件になる訳ではありませんが、5%弱の住宅が本来あるべき接道条件を満たしていないことが分かります。

なお、同調査における大阪市の数は住宅総戸数1,379,600戸に対し、敷地が道路に接していないのは14,400戸(約1.0%)、幅員2m未満の道路に接している住戸は59,600戸(約4.3%)です。やはり5%程度は再建築不可物件となる可能性が高い立地の住戸が存在しています。

再建築不可物件のメリット

再建築不可物件を取得するとどうなるか。まずメリットを考えてみましょう。

最大のメリットは取得に際して必要な対価、つまりお金が少なくて済む、ということです。これまで説明してきたとおり再建築不可物件では建て替えができません。土地としての利用が著しく制限されている状態です。さらに今ある建物も老朽化していてほとんど価値がない状態のものも多いため、相場よりも非常に安価な値段で取得するできる物件が多いのです。

また、取得後にかかる税金、固定資産税も通常の土地に比べて安くなります。

再建築不可物件の調べ方ですが、不動産情報サイトの条件指定で「再建築不可」を設定できれば便利なのですが、そのような条件設定をしているサイトは見たことがありません。そのため相場より明らかに安い物件があったら、広告の中身を確認して再建築不可物件であることを確かめるという調べ方になるでしょう。

再建築不可物件のデメリット

再建築不可物件は買ってから後悔するのでやめたほうがいい、と言わることが少なからずあります。事実、土地の利用状況が制限されている再建築不可物件は、ただ安いからという理由で手を出していいものではありません。再建築ができないということは様々なデメリットをもたらします。具体的な例をいくつか上げてみましょう。

地震リスク

再建築不可物件は仮に大きな地震が来て家が倒壊してしまったとしても、その土地に新たに住居を建てることはできません。その場所にはもう住むことができないのです。老朽化した物件が多い再建築不可物件では倒壊リスクは少なくありません。

売却リスク

不動産は買って終わりではありません。その不動産を今後どのように使っていくのか、利用しなくなったらどうするのか、相続の場合はどうするのかなど、出口戦略をあらかじめ考えておかないと買ったことを後悔することにもなりかねません。再建築不可物件は規制が多いので売却は簡単ではありません。出口戦略として売却ができない恐れがあるというのは大きなリスクです。再建築不可物件を積極的に買取するとうたう買取業者もありますが、売却価格が安くなることを避けるのは難しいでしょう。

老朽化リスク

すでに老朽化しているものが多い再建築不可物件ですが、老朽化に歯止めをかけるためには大掛かりなリフォームが必要になります。室内の設備交換、壁材・床材のみならず屋根や外壁の修繕も欠かせません。こうした大規模なリフォームの一部は建築確認申請が必要になります。前述のとおり建築確認申請が必要な工事は再建築不可物件では行えないため、老朽化を止めることができないリスクがあります。

空き家リスク

老朽化が利用できないレベルまで進んでしまうと、その物件は空き家になってしまいます。空き家になっても所有者には固定資産税などの税金が毎年かかります。不動産は持っているだけでもお金がかかってしまうのです。また、倒壊の恐れがある状態では行政から取り壊しをするように指示されるかもしれません。指示に従わずそのまま放置すると「特定空き家」に指定され、それまでの税金の6倍もの税額を払わなければならない可能性もあります。将来的にその建物に住まいない可能性があるなら、再建築不可物件はやめたほうがいいでしょう。

安全リスク

再建築不可物件は道路に十分面していない立地環境にあります。これはいざというときに緊急車両が敷地まで入ってこれないリスクを抱えているということです。火事が発生した場合に消防車の給水が届かず、自身の命や財産が危険にさらされる可能性も考えておかなければならないでしょう。

信用リスク

住宅ローンを借り入れて、再建築不可物件を購入しようと考えているなら、その計画は見直した方がいいかもしれません。再建築不可物件は担保としての信頼性が著しく低いので、住宅ローンの審査が通ることはほとんどないと言われています。利用目的を問わないフリーローンであれば借りられるかもしれませんが、金利は住宅ローンよりもかなり高くなります。

再建築不可物件にも可能性がある!

メリットに比べ圧倒的にデメリットが多い再建築不可物件。検討しても意味がないと思う人がほとんどかもしれません。確かにリスクも多いため積極的に再建築不可物件を選ぶ必要はないでしょう。

しかし、再建築不可物件のリスク発生を抑え、利用価値が出るような方法を考えることがまったくできないということではありません。特例を利用したり、言葉は悪いですが抜け道を探したりしながら、再建築不可物件を活かす方法がないか考えてみましょう。

再建築不可物件でできるリフォーム

再建築不可物件を活かせるかどうかは、リフォーム次第と言っても過言ではないでしょう。リフォームで家を安全で快適に長期間使えるようにできれば使用価値は大いにアップします。再建築不可物件でできるリフォームについてまとめてみましょう。

なお、再建築不可物件は担保価値が低いこともあり、住宅ローンを借り入れてリフォームすることは難しいと言われています。リフォーム費用を金融機関から借り入れるときはリフォームローンなどが選択肢になるでしょう。ただし再建築不可物件に対するリフォームローンの融資が100%適うとは言い切れません。必ず金融機関へ確認しましょう。

また、リフォームの内容次第では自治体から補助金が出ることがあります。補助金に該当する工事内容は自治体ごとに異なります。再建築不可物件は補助金の対象とならないことも十分に考えられますので、詳細は建物の立地する自治体へ確認してください。

すべての再建築不可物件でできるリフォーム

スケルトンリフォームやリノベーション、増築のような大規模リフォームではなく、住宅設備の交換や室内の床材・壁材の交換だけを行うリフォームであればどんな再建築不可物件でも行えます。住宅設備工事は主要構造部に対して行う工事ではありませんし、床・壁材の交換は既存の形状、寸法等が維持されたままだからです。こうした工事は建築確認申請が必要ありませんので、再建築不可物件でも行えます。

特定の再建築不可物件でできるリフォーム

再建築不可物件のリフォームで重要になってくるのが、その建物が「4号建築物」かどうか、という点です。なぜなら4号建築物であれば大規模の修繕(主要構造部の一種以上について行う過半の修繕)や大規模の模様替え(主要構造部の一種以上について行う過半の模様替)といった本来であれば建築確認申請が必要な工事でも、その申請が不要になるからです。つまり再建築不可物件を悩ませる老朽化に対して効果のある工事、たとえば屋根の葺き替えや外壁の補修、耐震工事なども4号建築物であれば理屈上はできることになります。

4号建築物に該当する居住用の一戸建ては次のものです。再建築不可物件でこの条件に該当するものは相当数あるはずです。

  • 木造2階以下かつ500平方メートル以下の建築物
  • 木造以外の建築物で1階かつ200平方メートル以下の建築物

どこまでの工事であれば建築確認申請を行わずに済むかは最終的には個別の工事内容と自治体の判断になります。スケルトンリフォームやリノベーションと呼ばれる大規模リフォームも可能かどうか。グレーゾーンな部分も多く存在すると言われているので、慎重に検討しましょう。

セットバックによる再建築

現行の建物と同様の建物を建てることはできなくても、工夫次第でその土地に居住用の建物を新築することもできます。その方法のひとつが「セットバック」によるものです。

セットバックによって再建築不可を回避できるのは、幅員4m未満の道路に2m以上接しているケースです。家を建てるには幅員4m以上の道路に2m以上接していることが必要です。そのため、このケースはそのままでは道路と接していないと判断されてしまいます。

セットバックによって土地の一部を道路と同様の扱い(「みなし道路」)とし、幅員を4m以上確保したものとみなせれば、その土地(セットバック部分を除いた残りの部分)に家を建てることができるようになります。

ただし、セットバックによって実質的な土地面積は狭くなっていますので、これまでと同様の広さの家が建てられるとは限りません。その点は注意が必要です。

隣地を活用した再建築

再建築不可物件は再建築不可の土地の隣地を賃貸もしくは買取し、土地をひとつに繋げてしまうことで利用の可能性は大きく広がります。もちろんその隣地が道路に面していて、建物を基準できる状態であることは大前提です。

土地がひとつにまとまることで再建築不可だった土地はなんら普通の土地と変わらないものとして利用できるようになります。土地が適切に活用できるようになるという意味では抜け道というより王道と言えるかもしれません。

この考え方は再建築不可物件を将来売却するときにも応用できます。隣地の所有者であればその土地を有効に活用できる可能性が高いからです。なかなか買い手が見つからず、税金や維持費だけがかかってしまう再建築不可物件をとにかく手放したいというようなときに検討したい方法です。

再建築不可物件を買って有効に活用できる人

ネガティブな要素が多い再建築不可物件ですが、どのような人であればそれを取得して、有効に活用できるのでしょうか。将来の取り扱いが難しくなるなど、先に説明した再建築不可物件のリスクを念頭に入れながら、再建築不可物件の可能性について考えてみましょう。

その地域で格安にマイホームを手に入れたい

どうしてもその地域でマイホームを手に入れたい、しかし予算が十分に用意できない人が、再建築不可物件をマイホームとして取得する可能性はあります。それだけ再建築不可物件には価格の魅力があるということです。セットバックや隣地の買取など将来、その土地の可能性が広がる余地があるか、事前に確認しておくと良いでしょう。

購入後すぐに賃貸に出し家賃収益を得る

再建築不可物件を投資の対象として考える人もいます。再建築不可物件は安価に購入できます。一方、賃貸に回ったときは再建築不可物件だからと言う理由で家賃が安くなることはありません。「投資額を抑えつつリターンはしっかり得る」といった高利回りが期待できる構造になっているため、投資家の一部には好んで再建築不可物件を買う人もいるようです。

もちろん、将来の売却が簡単ではない再建築不可物件なので利回りの高さだけに目を奪われて、無尽蔵に投資をするのは危険です。また、老朽化した建物の場合、メンテナンスにかかる費用もあるので、想定ほどには利益を得られない可能性もあります。

趣味のDIYで工事費用を抑える

老朽化している家のすべての改修をリフォーム業者に依頼していてはせっかく低価格で手に入れられる再建築不可物件のメリットが活かせません。自分で手を加えられるスキルを持っていれば、楽しみながらコストも抑えられ一石二鳥です。ただし主要構造部には手を加えないよう、注意が必要です。

再建築不可物件を取得する際の心構え

再建築不可物件は通常の不動産とは性質が大きく異なります。ここまで記事を読み、また自分でも勉強を重ねた人であれば、相当な知識が付いているかもしれません。

しかし、物件を所有している売主や間に入る仲介会社が同じレベルの知識を持っているとは限りません。不動産会社の中には値段の安い再建築不可物件を客寄せ用と割り切って扱いっている会社もあると言います。

再建築不可物件に狙いを絞って検討するなら、そのことを理解し、必要に応じて法律上のアドバイスを専門家から得られる体制を持つ不動産会社やそのスタッフへの相談が不可欠です。物件を選ぶ前に不動産会社・スタッフを選ぶことから始めてみましょう。

再建築不可物件の救済措置

再建築不可物件について定めた建築基準法第43条には、救済措置として「ただし書き」の条文があります。それによると、敷地の周囲に広い空地があるなどの一定の条件を満たした土地ならば、接道義務を満たしていなくても再建築が可能だとされています。安全上の問題がクリアされれば、接道義務を満たしていなくても建築を可能にするのがこのただし書きです。

再建築不可の抜け道として、いわば裏ワザ的な存在ですが、ここで注意しなければならないのは、この「ただし書き」には明確な規定がないとい点です。自治体などの独自の基準によって、総合的に判断されているのが現状です。接道義務を満たしていない道路の場合、建築確認の前に「法43条許可申請」を出し、それが許可されてはじめて建築が可能になります。

自治体によっては、通路となっている私有地の関係者全員が署名押印した「通路確保の合意書」などの提出が必要な場合もあります。建築審査会の判断によっては、「ただし書き」が適用されない場合もあり、建築確認を受けられるかどうかわからないということです。

接道義務を満たしていない土地の買い方

一般的に接道義務を満たしていない敷地はなかなか売れないので、相場に比べて価格が安いのが特徴です。「ただし書き」が適用される可能性が高ければ、それほどかわりませんが、適用されないとわかっている土地の場合は相場の1割程度で購入できる場合もあるほどです。そのため、中にはリフォームを前提として、あえて再建築不可物件を購入する人もいます。「ただし書き」が適用されそうな土地の場合、売買契約と並行して建築確認申請の手続きをし、まず「法43条許可申請」を提出しましょう。

これらの土地や、そこに建てられた中古住宅は担保評価が低く、住宅ローンの融資割合が低くなったり融資が受けられなかったりする場合もあるので注意が必要です。 住宅ローンが受けられない場合は契約が白紙撤回できるよう、「融資利用の特約」をつけておくことを忘れないようにしましょう。

「ただし書き」の適用は例外的措置なので、一度は適用が受けられたとしても、将来的に建て替えをする際再び適用が受けられるとは限りません。これから家を建て、長く住むための土地なので、もちろん安全面の確保も大切です。これらの条件をしっかりと考慮し、損をしないような不動産購入をしましょう。

あなたの家はいくら?
今すぐ一括査定
無料

不動産を売るならまずは一括査定!
一度に複数の査定結果を比較できるので、より高く売れる可能性が高まります。

査定する物件の住所を入力
  • STEP
    1
  • STEP
    2
  • STEP
    3
  • STEP
    4

powered by オウチーノ × HOME4U

執筆
オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
コンテンツポリシー

この記事に関するキーワード

関連記事

あなたの家はいくら?
今すぐ一括査定
無料

不動産を売るならまずは一括査定!
一度に複数の査定結果を比較できるので、より高く売れる可能性が高まります。

査定する物件の住所を入力
  • STEP
    1
  • STEP
    2
  • STEP
    3
  • STEP
    4

powered by オウチーノ × HOME4U

不動産サービス