大学生の一人暮らし、費用はいくらかかる?

大学生の一人暮らし、費用はいくらかかる?

苦労して受験戦争を突破し、無事大学に合格。本人にとっても、親にとってもうれしいことです。しかし、大学に実家から通えなかった場合、一息つく間もなく、一人暮らしの準備を始めなくてはいけません。まずは、大学生が一人暮らしを始めるうえでどれくらい費用がかかるのか、把握しておきましょう。

入学前にかかる住居費用

大学生が一人暮らしを始めるためにかかる住居費用を整理しましょう。まずは項目を把握し、その後、自分のケースでシミュレーションしてみると良いでしょう。

敷金、礼金、仲介手数料等

知っている人も多いでしょうが、家を借りるときは家賃とは別に入居時に払うお金があります。その代表が「敷金」「礼金」「仲介手数料」です。

敷金は大家さんに預けるお金で退去時には原則戻ってきます。礼金も大家さん宛のお金ですが、こちらは一度払ったら戻ってきません。仲介手数料は家を借りることの仲介業務を担った不動産会社へ支払う報酬です。

いずれのお金も家賃の何ヶ月分という形で決まることが多いです。仲介手数料は法律上、家賃の一ヵ月分(+消費税)を超えることはありませんが、敷金、礼金は貸し手の任意で決まります。相場と比べて高額であるなら、交渉の余地があるかもしれません。

火災保険料

ほとんどの賃貸物件では火災保険への加入が義務付けられています。賃貸の火災保険で補償すべき内容は、火災などで所有する家具や家電、衣服などの財産が損害を受けた場合の補償(家財の損害)と、火災や水漏れを自分が起こし部屋や建物に損害を与えてしまったときに負う賠償責任の補償(借家人賠償責任)です。賃貸向けの火災保険であれば上記ふたつは補償されていることがほとんどですし、オプションで補償範囲を広げることも可能です。保険料は家財の保険金額をいくらに設定するかで変動します。大学生の一人暮らしであれば保険金額は最低100万円から多い人でも300万円程度なので、年間保険料は4,000円から6,000円程度になるでしょう。

引っ越し費用

引っ越し費用は千差万別ですが、基本的には持っていく荷物の量や内容、移動距離によって金額が計算されます。家具、家電などは実家から持っていくよりも現地で購入し、無料で届けてもらうほうが安くすむ可能性もありますので、どちらが得か比べておくと良いでしょう。

家具、家電等の購入費用

一人暮らしを始めるとき、家具や家電などあれもこれも用意していてはお金がいくらあっても足りません。必要なものを厳選しましょう。たとえば炊飯器などは必需品のように思われがちですが、自炊をしない人は持っていても仕方ありません。自分がどんな暮らし方をするかはいざ初めて見ないと分からないものなので、最初は必要最低限なものに限定したほうが良いでしょう。それでも大半の人は新生活のために10万円近くの費用がかかるはずです。

入居後にかかる住居費用

ここからは入居後にかかる住居費用を見ていきます。

家賃、管理費

毎月かかる住居費といえば家賃と管理費です。管理費は物件によってあったりなかったりですが、傾向としてエレベーターやオートロックなど共用設備が多い物件で発生することが多いです。

このほか地域によっては、24時間緊急サポート費用(数百円~千円/月)や、家賃の保証料を毎月支払わなければならない物件があったりもします。

水道・光熱費

住居に関連する費用としては水道代、電気代、ガス代なども上げられます。大学生の一人暮らしであれば、それほど使用料は多くはならないでしょうが、毎月基本料金が発生するものもあり、金額としては無視できるほど小さなものではありません。寒い地域では冬場の灯油代なども計算に入れておく必要があります。

更新料

賃貸では契約期間を2年間とし、その後更新する場合は不動産会社へ更新手数料を払って再度契約する、という流れが多くあります。更新料は賃料等(家賃+管理費)の一ヵ月分が設定されているケースが多数です。最初の契約時に更新にかかるお金についても確認しておきましょう。

大学生のフトコロ事情

実際に大学生となった人たちはどのようにしてお金をやり繰りしているのでしょうか。独立行政法人「日本学生支援機構」の『令和2年度 学生生活調査結果』のデータをもとに、その実態に迫ってみましょう。

同調査では支出を学費と生活費の合計である学生生活費としてまとめています。大学(昼間部)を例にすると、その金額は1,813,000円です。本記事では生活費に焦点を当てます。

生活費に含まれるものは食費、住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・し好費、その他の日常費(通信費を含む)です。

  • 生活費の推移(大学(昼間部))
調査年度 生活費
平成28年度 690,800円
平成30年度 704,700円
令和2年度 664,300円

最新の生活費の平均が前回調査から5.7%も減じています。物価上昇率がそれほど高くないなかでのこととはいえ、大学生の生活が簡単ではないことを感じさせる数値です。令和2年度の生活費の内訳は次のようになっています。

  • 生活費の内訳(大学(昼間部))
項目 金額
食費、住居、光熱費 350,900円
その他 313,400円

上記金額は自宅住まいの学生のデータも含まれています。一人暮らしをしている大学生であれば、「食費、住居費、光熱費」の金額はより大きくなりますので、この部分の支出をうまくコントロールできるかどうかで、全体のお金のかかり方が大きく変わってきそうです。とりわけ住居費は固定費と言って、毎月の変動がない、必ずかかってしまう費用です。家計のやりくりでは固定費を抑えるかが重要なポイントになってくるため、フトコロ事情にあった賃料等の部屋を選ぶことはとても重要です。

同調査では学生の収入についても言及があります。こちらも確認してみましょう。取り上げるデータはすべて「大学(昼間部)」のものです。

家庭からの給付

調査年度 金額
平成30年度 1,196,600円
令和2年度 1,144,700円

学生の収入総額のおよそ6割を占めるのが家庭からの給付です。実はこの数値は平成20年度の65.9%以降、年々下がっていてここ2回の調査では60%を切っています。親の負担が少なくなれば、学生は生活を切り詰めるか、自ら収入を得るか。そのどちらかを選ばざるを得ません。

アルバイト

調査年度 金額
平成30年度 401,500円
令和2年度 366,500円

アルバイトは収入総額のおよそ2割に相当します。月換算すると3万円強です。一人暮らしの学生であれば、平均以上の稼ぎが必要になるかもしれません。

奨学金

調査年度 金額
平成30年度 359,600円
令和2年度 373,200円

奨学金もアルバイト同様、収入総額のおよそ2割を負っています。奨学金受給者が全体のほぼ半数であることから、実際の需給額はもっと高くなっている可能性があります。需給を検討するなら、進学が決まったら早急に奨学金について確認しておきましょう。

学生生活の住居費を抑える方法

大学生が生活にかける費用やその収入減について、大まかなイメージが持てたかと思います。一人暮らしの場合、住居費に占める割合が高くなるので、どんな家を選ぶかは、アルバイトをどれくらいするかともリンクしていきます。日々の学生生活に大きな影響を及ぼすわけです。

物件選びは慎重に

やりくりが苦しくなったり、過度にアルバイトに依存することがないようにするには、できるだけ賃料等を抑えておくことで予防できます。

賃貸物件の家賃を決める主な要因は「立地」「広さ」「設備」「築年数」です。

「立地」は都心か郊外かだけでなく、駅からの徒歩分数も含まれます。駅から10分を超える物件は賃料も安くなりやすいので、ねらい目と言えるでしょう。大学生であれば自転車をうまく利用すればそれほど不便はないかもしれません。

「築年数」も比較的譲歩しやすい条件のひとつです。古くてもゴミ捨て場や駐輪場などがきれいに整理されている物件であれば、管理面での不安も少ないかもしれません。

「設備」は室内はもちろんですが、共用部分の設備が多いと管理費にその分が反映されがちです。コストだけを見るならマンションよりもアパートのほうが安く抑えられるでしょう。ただし、特に女性の場合はセキュリティ面への配慮が疎かにならないように気を付けましょう。

また、一般に学生街と呼ばれる場所には、いろいろなタイプの賃貸物件があるので、希望する家賃と部屋のスペックが見合うものが探しやすいかもしれません。もちろん、一般の賃貸物件にこだわらず、大学の寮を利用する方法もあります。

高等教育の修学支援新制度を活用

令和2年から「高等教育の修学支援新制度」が実施されるようになりました。これは「意欲ある子供たちの進学を支援するため」に、

  1. 授業料・入学金の免除または減額
  2. 返還を要しない給付型奨学金の大幅拡充

によって大学のみならず短期大学、高等専門学校、専門学校を無償化する制度です。一人暮らしを予定しているものの、仕送りなしになる見込みの学生などはぜひともチェックしておきたい制度です。

対象となるのは住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生で、減免、奨学金の規模は以下のものです。

  • 授業料等減免の年間上限額(住民税非課税世帯)
区分 国公立入学金 国公立授業料 私立入学金 私立授業料
大学 約28万円 約54万円 約26万円 約70万円
短期大学 約17万円 約39万円 約25万円 約62万円
高等専門学校 約8万円 約23万円 約13万円 約70万円
専門学校 約7万円 約17万円 約16万円 約59万円
  • 給付型奨学金の年間給付額(住民税非課税世帯)
区分 自宅生 自宅外生
国公立 大学・短期大学・専門学校 約35万円 約80万円
国公立 高等専門学校 約21万円 約41万円
私立 大学・短期大学・専門学校 約46万円 約91万円
私立 高等専門学校 約32万円 約52万円

制度の申込みは出身高校で行い入学時に支援が内定している「予約採用」(給付型奨学金のみ)と、入学後に大学で申込みを行い、その後の審査で決まる受ける「在学採用」(授業料等減免、給付型奨学金ともに)があります。支援を受けたい人はいずれかの方法で手続きを行いましょう。

全国の主要大学と人気エリア・駅の家賃相場

学生の数だけなら多い順に、日本大学、早稲田大学、立命館大学、慶応義塾大学、明治大学、近畿大学、東洋大学、法政大学、関西大学、東海大学などが並びますが、校舎は複数エリアに点在しているため、大学ごとに最寄り駅をひとつに定めることはできません。

ここでは、地域をいくつかに分け、一般に大学と駅の結びつきが強かったり、複数の大学があることから学生街としての色合いが濃い駅やエリアをいくつか紹介します。

札幌

北海道大学を筆頭に、20近くのキャンパスが市内に点在する札幌市。一番人気は札幌の中心である中央区です。学生向けの賃貸なら3.5万円から4万円くらいが平均的な相場です。札幌駅がある北区や住宅街として人気の厚別区などがこれに続きますが、市内であればそれほど家賃相場に大きな違いはないでしょう。

仙台

東北大学がある青葉区は学生以外にも広く人気があるエリアで4万円台から6万円台が家探しの中心価格帯になるでしょう。泉中央駅のある泉区や、学校が多い太白区なども学生が多く済むエリアです。

東京

東京には昔ながらの学生街や、大学とのつながりが深い駅がいくつかります。早稲田大学の高田馬場や慶應義塾大学がある田町駅などです。普通に探すとワンルームや1Kでも10万円くらいはしますが、条件を妥協すれば学生向けの安い部屋も数多くあります。

水道橋駅、御茶ノ水駅、神保町駅界隈には東京医科歯科大学、日本大学、明治大学、順天堂大学、専修大学など多くの大学のキャンパスが点在します。このエリアは商業の中心地でもあるため、学生向けの手ごろな物件を見つけるのは簡単ではありません。早稲田や本郷、湯島など少し広めに探してみるのも手です。

明治大学と帝京平成大学が並び立つ中野駅周辺は高円寺、阿佐ヶ谷なども近く、学生にも住みやすいエリアでしょう。7万円から8万円が相場ですが、条件次第で6万円台の物件も見つけられるでしょう。

郊外に目を向けると日本医科大学、日本獣医生命科学大学、亜細亜大学、ICUなどがある武蔵境駅は6万円台からでも十分家が探せますし、中央大学、帝京大学、拓殖大学など多くの大学が集まる八王子市であれば4万円台、5万円台で家探しができるでしょう。

名古屋

名古屋市には名古屋大学、名古屋工業大学の国立大学のほか公立私立もあわせて20ほどの大学があります。市内で家賃が比較的高めなのは中区、東区などで6万円台からが相場です。名古屋大学の大半の学部がある千種区も学生、社会人問わず人気のエリアです。

大阪

関西のマンモス校といえば、近畿大学と立命館大学です。近畿大学は東大阪市にメインのキャンパスがあります。立命館大学は京都が拠点ですが、茨木市にもキャンパスがあります。日本の国立大学ではトップの学生数を誇る大阪大学の所在は吹田市です。

駅で見るなら関大前駅(関西大学)、石橋阪大前駅(大阪大学)、江坂駅などが学生に人気があります。家賃相場は条件次第で4万円台、一般的なスペックを求めるなら6万円台から8万円くらいがターゲットになります。

福岡

県内には多数の大学がありますが、その多くは福岡市、北九州市にキャンパスがあります。特に九州大学を擁する福岡市がその中心になります。

福岡市西部なら、副都心としても知られる西新駅は学生に人気の駅です。家賃相場は6万台からが目安です。福岡大学がある七隈駅、副大前駅は福岡市の中心からやや離れるので4万円台からでも部屋探しは可能でしょう。北に目を向けると注目は香椎駅です。近隣に福岡女子大学や九州産業大学があるため学生にもなじみのあるエリアです。5万円台から6万円台が相場になります。

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執筆
オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
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