小屋で暮らしてみる?3か月で建つ、「THE SKELETON HUT」のココがすごい!

物を減らす「断捨離」などが持てはやされる現代。「住む家も、豪邸じゃなくて小屋みたく質素でいい」という希望を持つのも、おかしなことではない。このたび、鎌倉の不動産・建築事務所「エンジョイワークス」と、スモールハウスのプロデュース等を行う「YADOKARI」の共同企画により誕生したその名も「THE SKELETON HUT(スケルトンハット)」。7月23日(土)、神奈川県葉山町にて開催された「大小2つの小屋見学会」の取材からわかった、斬新すぎるその商品のポイントをご紹介しよう。
可変性のある構造により自由な間取りが可能

「THE SKELETON HUT」の最大の特徴は、内部に柱がほとんどない構造であるということ。基本的に外壁で建物を支えているので、建物の中の柱は最小限になっている。
写真のLタイプ(7.5坪)の建物は、2階の一部が吹き抜けになっており、ロフトスペース(2.5坪)は丈夫な梁(はり)で支えられている。カフェを開くのにもちょうど良い、開放的な空間だ。
基本的に在来木造の建築だが、ジョイント部分に金具が用いられる「HS金物構法」というつくりで耐久性に優れている。断熱性に優れたアルミ樹脂複合枠の窓も、形や位置など自由に設定可能。浴室やトイレも設置可能で、基本的な生活はこの中ですべてまかなえる。「ただの小屋」とは呼ばせない、高性能なつくりだ。それもそのはず、この「THE SKELETON HUT」は、エンジョイワークスが提供する新築住宅「THE SKELETON HOUSE」の構造や機能性をそのまま縮小しているからだ。
▲写真は施工途中の「THE SKELETON HOUSE(33坪)」のもの
内装込みで、完成までたった3か月! Sタイプなら半日で組み立てOK
通常の住宅を建てる場合、最低でも半年以上は要する。しかし「THE SKELETON HUT」は仕上げの程度にもよるが、内装込みで、わずか3か月で完成させることも可能だ。
▲「THE SKELETON HUT」Sタイプ
さらにSタイプに関しては、半日もあれば組み立て可能という迅速さが魅力。3畳(1.5坪)ほどの小柄なこの建物は、各パーツに分かれたキットとして配送される。建てるときは、専門の建築知識を持っている人と一緒に組み立てることが望ましい。
▲展示会で披露された建物も、ワークショップで集められたプロ・アマ混じった人々により建てられたそう。写真ではかなり大人数だが、実際には大人5~6人でも組み立てできる。

面積は小さいが、天井が高く広々と感じられる空間。離れの書斎や子ども部屋、ショップとしても利用可能。もちろん窓も自由な位置で設定可能だ。
1000万円ほどで「住める」! お手ごろな価格にも注目
▲「エンジョイワークス」濱口智明氏(写真右側)
「THE SKELETON HUT」の価格は、内装まで含めたLタイプが880万円。建物だけなら620万円と、一般的な住宅と比較するとかなりお得な値段で購入できる。Sタイプのキットなら、たったの140万円だ(※すべてモニター価格(税別))。また、内装込み500万円台のMタイプも検討中とのこと。
ただリーズナブルで機能性も充分とは言え、実際の暮らしはどうなのか。前述でも紹介した、構造や機能性が同じ住宅「THE SKELETON HOUSE」で暮らし始めて10カ月というご家族にお話しをうかがってみた。
――内装の自由さが「THE SKELETON HOUSE」の魅力だそうですが、どういった間取りでお住まいなんですか?
2階の一部が吹き抜けになっていて、その分部屋数を少なくしています。1階にリビング・キッチンと3畳の小部屋を置いて、2階は寝室と仕事部屋です。夫婦と3歳になる娘の3人で暮らしています。
――今日、見学会に来られた目的は?
子どもが大きくなったら仕事部屋を子ども部屋に変えようかと思っていて、新たに離れとして「THE SKELETON HUT」を隣に建てたいと考えています。お揃いみたいな感じで、合うなと。いまの庭のサイズだと3畳のSタイプしか置けないんですけど、機能的には今日見たLタイプとか、また新たに検討されているMタイプがいいのかも、とも思いますね。
――そのほか、愛着を感じる部分はありますか?
木のお家なので気持ち良いですね。また、外壁で使われている木材のレッドシダーが、徐々にシルバーグレーに変わっていくのが楽しみです。9ヶ月ぐらいでだいぶ色も落ちたんですよ。味が出て素敵です。

「THE SKELETON HUT」Lタイプでも、夫婦と子ども一人の3人で暮らせる性能は備わっている。またこれから子どもが増えたり成長したりしたとき、間取りの作り変えや、隣にSタイプを増設するなど対応しやすいのも「THE SKELETON HUT」ならでは。家族の幸せも、その丈夫な骨組みで長く支えてくれることだろう。
編集後記
書籍『フランス人は10着しか服を持たない』が話題になるなど、今の時代はミニマルな生活が求められている。かつてのように多くを持つのが豊かなのではなく、ゆとりある小さい暮らしの中にこそ豊かさがあることを、今回の見学会からも教えられた。「THE SKELETON HUT」がこれからの三人家族住宅のスタンダードとなる日も、そう遠くないのかもしれない。
(平原 学)
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