「老後2,000万円不足」時代に必要?今知っておきたい「投資信託」のメリット・デメリット

「老後2,000万円不足」時代に必要?今知っておきたい「投資信託」のメリット・デメリット

こんにちは、キッズ・マネー・ステーション認定講師の髙柳万里です。

「老後2,000万円不足問題」が今、各メディアで話題になっていますね。
「2,000万円も貯金するなんて無理!」「生活できるだけの年金は払ってほしい」など、国民からの不満の声が続出しています。

メディアに煽られて不安に駆られる気持ちはわかりますが、報告書の本来の趣旨が正確に伝わっていないのが残念です。急速な少子高齢化の影響で、公的年金だけでは老後生活費が足りないという指摘は以前からあり、今回の報告書は改めてこの現実を記載したにすぎません。

資産形成の必要性とは?

金融審議会市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」に、『重要なことは、長寿化の進展も踏まえて、年齢別、男女別の平均余命などを参考にしたうえで、老後の生活において公的年金以外で賄わなければいけない金額がどの程度になるか、考えてみることである』とあります。

あくまでも各自の状況を踏まえ、自分自身で将来の見通しをたてるしかありません。今まできちんと考えたことがないという方は、将来のための資産形成を本気で考える時期に来ています。

投資信託のしくみと基礎を理解しよう

資産形成への関心が高まってきたことから、「銀行や証券会社から投資信託をすすめられたけれど、どういうものなの?」というご相談が増えてきました。

投資信託とは「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、専門家が株式や債券などに投資・運用し、その成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される金融商品」です。

運用成績は市場環境等によって変動するので、運用がうまくいって利益が得られることもあれば、運用がうまくいかず損をすることもあります。

投資信託は、販売・運用・資産の保管などの業務を行う、それぞれの専門機関が役割を果たすことで成立します。簡単に言うと、金融のプロが、独自の視点で選び抜いた商品をセットにした「おすすめプラン」のようなイメージです。

まずは投資信託のメリット・デメリットを理解しましょう。

投資信託の3つのメリット

メリット1:少ない金額から購入可能

投資信託は、1万円程度から手軽に始めることができます。毎月定額で買い付ける『積立投資プラン』なら、5,000円や500円といった金額から購入できるプランもあります。

メリット2:株式や債券などに分散投資

資産をいくつかの商品に分けてリスク分散させる「分散投資」は、投資の基本です。投資信託はみんなのお金を集めてひとつの大きな資金として運用するので、さまざまな資産に分散投資することでリスクを軽減できます。

メリット3:専門家が運用

投資信託は、金融の専門家が投資家に代わって運用するため、個人で買いづらい海外の株式や債券、特殊な金融商品への投資も可能です。

もちろん、メリットばかりではありません。

投資信託の3つのデメリット

デメリット1:元本保証ではない

銀行預金とは違います。必ず儲かるというものではありません。

デメリット2:コスト(各種手数料)がかかる

手数料などのコストについてはあらかじめ確認しておきましょう。

デメリット3:各種リスクに影響される

投資の世界においては、必ずしもリスク=デメリットというわけではありませんが、投資未経験の方にはイメージしにくい点だと思います。リスクとは、利益が出たり損をしたりする「価格の振れ幅」を意味します。

どのようなリスクがあるのか、確認しておきましょう。

  • 価格変動リスク→投資信託が組み入れている株式や債券の価格が変動する可能性。
  • 為替変動リスク→為替レートが変動する可能性。外国株式等で運用する投資信託には、基本的に為替変動リスクがあります。
  • 信用(デフォルト)リスク→債券等を発行する国や企業が、財政難・経営不振などのため、利息や償還金をあらかじめ定めた条件で支払うことができなくなる可能性。
  • 金利変動リスク→金利が変動する可能性。一般的に、金利が上がると債券価格は下落し、金利が下がると債券の価格は上がります。

なお、投資信託ごとにリスクの種類や大きさは異なりますのでご注意ください。

自分の投資スタイルを模索しよう!

私自身は27歳から投資信託をスタートし、毎月コツコツ積立投資を継続しています。

リーマンショックや東日本大震災の際は資産の下落も経験しましたが、長期的に見れば着実に資産を増やす手段の一つとなっていると感じています。

私が所属するキッズ・マネー・ステーションの親子向け講座では、「投資とは、頑張ってほしい会社などを応援すること」と子どもたちに説明しています。

様々な投資信託がある中で、どれを選ぶかは悩みどころですが、そんな時はシンプルに、自分がどのような分野・国・業種・企業を応援したいのか、考えて選ぶのも良いでしょう。

投資信託に限らず、資産形成を目指すならば金融商品についての勉強が必要です。忙しい方には、通勤中でもくらしに役立つ身近なお金の知恵が学べる「金融広報中央委員会(知るぽると)」がわかりやすく、おすすめです。

報告書の最後、『標準的なモデルが空洞化しつつある以上、唯一の正解は存在せず、各人の置かれた状況やライフプランによって、取るべき行動は変わってくる。今後のライフプラン・マネープランを、遠い未来の話ではなく今現在において必要なこと、「自分ごと」として捉え、考えられるかが重要』とあります。 まずは、「自分はどうありたいのか」を具体的にイメージし、そのためにはお金がいくら必要で、どのように準備するべきなのか試算・計画・行動することで、やりたいことを一歩ずつ、実現していきましょう。

執筆:髙柳 万里(たかやなぎ まり)
キッズ・マネー・ステーション認定講師/ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーの夫と、子ども二人の4人家族。金銭教育を受ける機会が全くないまま社会人となっていたことに愕然とし、必要に迫られて平成二十年にFP資格取得。「未来の自分を養うのは今の自分」をモットーに、保険分野を専門にアドバイスしています。
小学校入学を機にお小遣い制をスタートした息子と、最近お金に興味を持ち始めた保育園児の娘が、一生を通じて上手にお金とつきあうためにはどうしたらよいか、日々試行錯誤中です♪

キッズ・マネー・ステーション

キッズ・マネー・ステーションとは、「見えないお金」が増えている現代社会の子どもたちに、物やお金の大切さを知り「自立する力」を持ってほしいという想いで設立。全国に約160名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行います。2018年までに1000件以上の講座実績を持っています。

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