今増えつつある「熟年再婚」の相続トラブル!回避法を税理士が解説

今増えつつある「熟年再婚」の相続トラブル!回避法を税理士が解説

こんにちは、オウチーノニュース編集部です。

相続トラブルとして、再婚同士の夫婦が離婚したときや、どちらかと死別したときに起こることがあります。
再婚といえば、30〜40代と思われがちですが、人生100年時代に突入し60代以降に再婚するケースも増えています。
結婚した時点ではお互い不幸なことを想定して結婚するわけではありませんし、幸せなときに相続の話などできないというのが本音ではないでしょうか。
でもそうはいっていられないのです。

今回は、連れ子のいる再婚同士の場合、相続ではどんなトラブルになるのか、税理士の板倉 京さん(株式会社ウーマン・タックス 代表取締役)に伺いました。

再婚する場合は養子縁組を

連れ子のいる30〜40代の再婚であれば、結婚後共有名義でマンションを購入したり、2人で財産を築いていたりするでしょう。
こうした再婚夫婦が長年連れ添い、夫が先立ったとしましょう。
連れ子との養子縁組をしていないと、妻と夫の子どもは遺産を相続できますが、妻の子どもは遺産を相続することができません。
それは法的に親子関係ではないからです。
どちらの子どもにも平等に遺産相続させたい場合は、養子縁組の手続きが必要です。

養子縁組する以外に遺言書に相続について書き残す方法もありますが、法定相続人でない再婚相手の子どもが相続する場合は、相続税が2割高くなります。
また、確実に残す方法に生命保険の受取人にすることもできます。
けれどもこちらも遺言書と同様に法定相続人でない子どもが受け取ることになるので非課税枠を使えません。

3000万円の生命保険であれば、3000万円すべてが相続税の対象になるだけでなく、遺産相続と同様にさらに2割高く相続税が計算されるのです。こう考えると養子縁組をしたほうが税金面からも得策といえます。

ただし、離婚した場合には、離婚と同時に養子縁組を解消したいときには手続きが必要です。離婚しても養子縁組は解消されないので、そのままにしておくと元連れ子に相続権が残るので注意しましょう。

熟年再婚で気をつけたいこと

熟年の再婚でトラブルに発展しがちなのが、再婚までに築きあげてきた財産をどのようにするかということです。
本来、相続では配偶者の法定相続分が多いので、夫婦が協力してお互い築きあげた財産を残されたものが受け取るからとされているのですが、65歳以上など引退後に再婚する場合、財産形成が完全に終了して、財産消費の時代に突入しています。
残された財産はお互いが築いたものではなく、先妻(夫)と築いた場合が多いということです。
それにも関わらず入籍して正式な配偶者になれば、婚姻期間に関係なく相続権が発生します。

こうしたことから、子どもは親には再婚相手と人生の後半も楽しく幸せに過ごして欲しいと思う半面、再婚相手に複雑な思いを少なからず抱くことがあるのではないでしょうか。

熟年再婚ともなれば同居しない限り、子と再婚相手は年に数回会うくらいなので、家族としての信頼関係は築けていないことがほとんどです。
もしこうした関係でどちらかの再婚相手が亡くなれば、残された再婚相手と子どもとで不動産や預貯金などの相続について話し合うことになるのです。
きょうだいでも相続はもめることがあるのに、ましてや面識があまりない同士ともなれば、いいにくいこともあり、他人ですからもめごとに発展する可能性もあります。

遺言書がなければ、遺産の1/2の法定相続分は再婚相手に相続する権利があります。
思い出のある実家でも、親の再婚相手にも相続する権利があるのです。
もし再婚相手が自宅を相続した場合、再婚相手が亡くなれば、その財産は再婚相手の子どもが相続することになります。
成人した子どもの場合、よほどのことがない限り再婚相手と養子縁組をすることがないので、こうしたケースも起こり得るということです。

子どもや残された再婚相手のためにすべきこと

子どもや残された再婚相手のためにも、熟年で再婚する場合は、不動産や預貯金など相続について生前に家族で話し合い遺言書に残しておくことが重要です。
誰に何を残すということが明記された遺言書があれば、それが優先されるので、後で残された家族同士でもめることも少なくなるはずです。

相続ではないのですが、意外に多いのがお墓問題です。
再婚相手が先妻がすでに入っているお墓に一緒に入るという可能性もあるので、こちらもあわせて話しあっておきましょう。

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