土地の名義変更は自分でできる?費用・相続税から必要書類まで、すべて教えます

土地の名義変更は自分でできる?費用・相続税から必要書類まで、すべて教えます

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こんにちは、オウチーノニュース編集部です。

土地の名義を変更するのは、相続、贈与、財産分与、売買のいずれかを行うときです。原則は新旧の名義人が共同して手続きを行うことになります。たとえ家族であっても、勝手に第三者が名義変更することはできません。一方で相続の場合は被相続人自身は手続きを行えないので残った相続人が単独で名義変更を行うことになります。

それぞれのケースで手続きの仕方や、税金のかかり方なども変わってきますので、ケースバイケースでの対応が必要です。

土地の名義変更はどのような時に必要か

土地の名義変更が必要なケースには、以下の4つのパターンがあります。

(1)相続

土地の所有者が死亡して相続が発生した場合、その相続人が名義変更の手続きを行います。相続税の申告手続きには期限があります(被相続人の死亡を知った次の日の翌日から10カ月以内)が、相続に伴う土地の名義変更はいつまでにしなければならないというルールがありません。

そのため名義変更をしないままのケースもありますが、これは後々に土地を活用しようと思ったときや、再度相続が発生したときの権利関係が複雑になるので避けるべきです。相続に伴う名義変更は土地の相続が確定(遺産分割協議書の作成が完了)したらあまり間を置かずに進めてしまうほうが良いでしょう。

名義変更前に必要な遺産分割協議書は相続の手続きをスムーズに完了させるためにとても重要な書類です。相続人が配偶者や子どもに限定されず、第2順位の直系尊属(親)や第3順位の兄弟が相続人となる場合はその法定相続分がどれくらいになるのかなど、財産の分け方が複雑になってきます。相続人が多いほど話し合いや書類のやり取りが煩雑になるのが相続です。

(2)贈与

生前贈与などによって土地を譲り受けた場合にも、名義変更が必要となります。この場合は土地を譲る側・譲り受ける側が共同で手続きを行いますが、個人からもらった財産は贈与税の対象となるので注意が必要です。

(3)財産分与

夫婦の離婚により財産分与が発生すると、夫名義の土地を妻名義に変更する、共有名義の土地の妻の持ち分を夫名義に変更するなどの手続きを行う必要が出てきます。この場合も、基本的には2人が共同で手続きを行います。

(4)売買

土地を売却した、もしくは購入した場合、売主から買主への名義変更の手続きを行います。 決済日当日に法務局へ申請しますが、この時も売主と買主が共同で手続きを行うのが基本となっています。

名義変更にかかる登録免許税

土地の名義変更には登録免許税の納税が必要になります。登録免許税は土地の【固定資産税評価額×税率】で計算します。税率は名義変更の理由によって異なり、また一部には軽減税率の適用もあります。

・名義変更の理由による税率の違い

理由 税率(軽減税率後)
相続 0.4%
贈与 2%
財産分与 2%
売買 1.5%

なお、売買で建物を一緒に購入する場合、それが居住用の家屋である場合はその建物にかかる登録免許税の税率は0.3%(本則は2%)になります。

相続による土地の名義変更にかかる費用と必要書類

土地の名義変更には、登録免許税や必要書類の取得にかかる費用の他、司法書士に依頼する場合はその報酬も支払う必要があります。

報酬は、相続による名義変更なら6万円から7万円です。名義変更は司法書士などの専門家に依頼せず自分で行うことも可能です。 親族間のトラブルがなければ手続きは比較的簡単です。

相続による名義変更に必要な書類は以下のとおりです。

■登記申請書

※代理人が手続きを行う場合は委任状も必要

■収入印紙

■添付書類

  • 被相続人のすべての戸籍謄本
  • 被相続人の除票(または戸籍の附票)
  • 相続人の戸籍謄本
  • 相続人の住民票
  • 固定資産評価証明書
  • 相続関係説明図

上記に加えて、法定相続または遺産分割の場合は、

  • 相続人の印鑑証明書
  • 遺産分割協議書

が必要であり、遺言による相続の場合は、

  • 遺言書、検認調書

も、必要となります。

相続した土地を売却したときにかかる税金

相続した土地をすぐに売却するケースもあるでしょう。このとき譲渡益があるなら譲渡所得の税金を払う必要があります。

相続から3年10カ月以内の相続財産の売却であれば、取得費加算の特例が利用できます。これは譲渡益を計算する際に費用の一部に相続税額の一部を加算できる特例です。譲渡益が少なくなりますので、納める税金を減らすことができます。

贈与による名義変更の贈与税について

存命中の親名義の土地を子に名義変更した場合、新たな名義人となった子は自由に土地を売却することができます。

手続きとしては名義を変更するだけなので、親子で法務局に出向いて(または司法書士などに依頼して)必要な登記をすれば終わりです。この場合、親から子への「贈与」とみなされ、冒頭でも述べたように贈与税の対象となります。
例えば、子が20歳以上で親から500万円の贈与を受けた場合、

  • 500万円-基礎控除額110万円=390万円
  • 390万円×税率15%-控除額10万円=48.5万円

という計算になり、48万5千円の贈与税が発生します。

贈与税は相続税よりはるかに高く、税金の中でも税率はトップクラスですから、名義変更については慎重に検討しましょう。

また、登録免許税についても税率0.4%の相続に対し、贈与の場合は2%の税が課されます。売買した際の登録免許税のような軽減措置もありません。司法書士へ作業を依頼する場合の報酬は4万円から5万円です。

加えて、子が土地を売却した場合は、利益に応じた譲渡所得税(所得税+住民税)も負担することになります。

一方、名義人である親自身で売却し、現金を子に贈与した場合には、親が利益に応じた譲渡所得税を、子は贈与金額に応じた贈与税を負担することになります。

どちらが得になるかは、土地の価値や売却額によってケースバイケースです。 家族間の贈与には、住宅取得、教育、結婚、子育て等、その目的によって一定の額が非課税となる制度もあるので、売却によって資金援助したい場合は、あらかじめ調べておきましょう。

土地の名義変更にかかる期間

相続による名義変更を例に、変更までに行う作業にかかる時間や、変更後それが承認されるまでにどれくらいの期間がかかるか、確認しておきましょう。

前述の通り、土地の名義変更には多くの書類が必要になります。まずは役所で発行される住民票や戸籍謄本などを取得しましょう。近場の役所ですべて書類がそろう場合を別にすると、郵送で依頼する手間などを考えると、2週間から4週間くらいを考えておきましょう。

集めた書類を元に申請書類を作成します。申請書のフォーマットは法務局のホームページからダウンロードできます。記載例もありますので、参照しながら自分で作成することもできます。

不動産の名義変更はその不動産がある地域を管轄する法務局の支局・出張所で行います。自分で行う場合は、直接支局等へ赴き申請をします。その時に書類の不備がないかなど簡単な確認はありますが、その場で登録が完了する訳ではありません。1~2週間程度の審査期間を経て、問題がなければ名義変更が無事完了するという流れです。

審査にかかる期間は各支局・出張所の混雑具合などで異なります。東京の場合、申請から完了までの目安日時を各支局・出張所ごとに公表しているので、そちらを参考にしてもよいでしょう。

東京法務局各庁別登記完了予定日」から不動産(権利)登記の列で日付を確認してください。

相続が初めてで不動産の所有等にも慣れていない人の場合は、書類の名前を言われてもそれをどこでどのように用意したらいいのかが分かりません。また、申請書類も見本があるとはいえ、その記入には手間がかかります。せっかく法務局へ出向いても書類の不備等があれば2回、3回と足を運ぶことになり時間も相当にかかります。もし、そうした点をデメリットと感じるなら司法書士へ依頼してしまうほうが良いでしょう。また、相続では遺産分割協議書の作成等の段階で弁護士にお世話になっていることもあります。その場合は名義変更の件もあわせて相談すると良いかもしれません。

家族名義の土地を名義変更するには

本来、土地の名義変更は名義人本人が意思を持って行わなければいけません。 ただし、名義人が遠方に住んでいる、入院して身動きが取れない、認知症で意思の確認ができないなど、どうしても名義人本人が手続きできない事情がある場合は、本人の代理を立てるなどして手続きを行うことになります。

代理人が名義変更の手続きを行う場合は、委任状が必要です。
贈与や財産分与など共同で申請を行うべき所をどちらか一方に手続きを委任する場合や、相続登記を複数いる相続人の一人や司法書士などの専門家が代理で行う場合が、これに該当します。

委任状は改ざんを防ぐため、捨印はしません。文書の最後に余白ができた場合は「以下余白」と記入します。署名は必ず直筆で、押印にはシャチハタは認められていませんから、認印か実印を用います。 ただし、法定相続通りに相続登記を行う場合は、委任状は不要です。

また、名義人が認知症や知的障害・精神障害などを患い、意思を決定する能力や判断能力に欠けると思われる場合には、成年後見人制度を利用します。
後見人は財産に関するすべての法律行為に対して代理権を与えられますので、名義人を介護施設に入所させるため、所有している土地を売却してその費用に充てるといったことも可能です。

家族名義の土地を売却するときの注意点

家族であっても、自分の名義でない土地を勝手に処分することはできません。 したがって、何らかの事情で家族名義の土地を売却する必要が生じた場合にも、代理人を立てる・成年後見人制度を利用するなどして手続きを行います。

代理人が手続きを行う場合

代理人として土地を売却するには、名義人に売却の意思があることを買主に証明するため、名義人が署名押印した委任状と印鑑証明を必要書類に添付して、売買契約を行うのが一般的です。

当然ながら、代理人は委任状の内容にある法律行為の事務を行うだけであり、その土地に対して何らかの権利を得るわけではありません。売却代金は全て名義人のために使用することになります。

留意しておきたいのは、委任状があっても表面上は詐欺などの手口と見分けがつかないため、買主は名義人以外との契約にはきわめて慎重になるということ。万が一にも騙されることは避けたいので、念には念を入れて手続きが進められます。

代理人が家族であっても無条件に委任状が信用されることはなく、家族関係が法的に確かであるか、戸籍謄本等の本人証明を求められるのはもちろんのこと、改めて名義人本人に売却の意思があるのか確認したいと要望されることもあります。

買主の信用を得るためには、弁護士を代理人として立てるのも一案でしょう。

なお、登記を任される司法書士は、たとえ委任状があったとしても名義人本人の意思を確認してから所有権移転登記や抵当権抹消登記を行う義務を負っています。

これは、取引や登記の公平性や確実性を担保するためで、仮に誰かが名義人本人を欺いて委任状を偽造し、土地を無断で売却しようとした場合など、この司法書士が歯止め役となります。

代理人と買主の間で売買契約が成立していても名義人本人に売却の意思がない場合、本人が追認(後から認めること)しない限り売買契約は成立していないとみなされ、買主は契約を取り消すことができます。

成年後見人制度を利用する

成年後見人は、成年被後見人に代わって本人名義の土地を売却することも可能です。

ただし、成年後見人は被後見人の財産を管理する立場にあるため、不動産を売却した代金は本人の生活や医療費・介護費・施設への入居費など名義人のために使われることが前提でなければなりません。

同様に、成年被後見人の生活の拠点である居住用不動産を売却する場合には、別途、家庭裁判所の許可が必要となります。

成年後見人が被後見人の財産を無断で借用・流用・使用することは業務上横領罪という罪に問われることになります。虚偽の支出や過大な支出も同様です。
自身や親族等への贈与、施設等への寄付といった行為についても、被後見人の資産を減少させる行為であり、原則として認められていません。

成年後見人になれるのは、原則、「親族」「弁護士・司法書士」「社会福祉士」に限られており、家庭裁判所によって選任されます。
家族を後見人としたい場合には候補者として提出することはできますが、家庭裁判所が必ずしも家族を選任するとは限らず、家族以外の者(弁護士、司法書士など)が選ばれても不服を申し立てることは許されていません。

このような仕組みになっているのは、自ら意思を示すことができなくなった本人を保護する目的からであり、名義人の不動産を売る目的で成年後見人になることは、不当に財産を手に入れたい場合と区別が付きにくく、家庭裁判所も慎重にならざるを得ないということです。

土地の名義変更には家族間でよく話し合おう

家族名義の土地の名義変更が必要となるのは、何かしらの目的や事情がある場合がほとんどです。
スムーズに手続きが進められるよう家族間でよく話し合い、必要に応じて代理人や成年後見人制度も利用してはいかがでしょうか。

記事のおさらい!よくある質問

土地の名義変更はいつ必要ですか?

「相続」「贈与」「財産分与」「売買」があったときに行います。対象の土地を管轄する法務局で手続きをします。それぞれのケースで必要な書類や手続きの仕方が変わるので注意しましょう。

名義変更にかかるお金を教えてください

費用がかかる項目は、登録免許税、必要書類の取得にかかる費用、司法書士に依頼する報酬などです。トータルでかかる費用の目安は、相続による名義変更なら10万円前後、贈与の場合は30万円程度になることが多いです。

親から子へ名義変更するときの注意点は?

親から子への名義変更は「贈与」とみなされ、贈与税の対象となります。贈与税の税率は税金の中でもトップクラスに高い設定がされています。また、登録免許税も軽減措置などがないため、費用が嵩んでしまいます。

家族名義の土地を売ることはできる?

家族であっても、人の名義になっている土地を勝手に売ることはできません。事情があって本人が売却活動等を行えないときは、代理人を立てる・成年後見人制度を利用するなどして手続きをします。ただし、買い手側によって敬遠されるリスクがあります。

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