所有権移転登記にかかる「費用と必要書類」とは?自分で手続きする方法を徹底解説

所有権移転登記にかかる「費用と必要書類」とは?自分で手続きする方法を徹底解説

不動産の所有者に変更があった場合、所有権移転登記を行います。 所有権移転登記には申請期限がなく、登記を行わなくても罰則等がなかったことから、これまで不動産の名義を変えずに放っておく人が後を絶ちませんでした。

大切な権利を失わないためにも、不動産の所有者が変わったら必ず所有権移転登記の申請を行いましょう。 その手続き方法や必要書類、費用等について詳しく解説します。

相続や贈与を受けたら所有権移転登記が必要

不動産の所有権移転登記が必要となるのは、具体的にどのような場合でしょうか。

(1)土地や建物を売却、または購入した場合

売主から買主へ所有権移転登記を行う必要があります。 原則として、売買代金の決済当日に売主と買主が法務局へ出向いて共同で申請手続きを行います。

(2)不動産の所有者が亡くなって相続人となった場合

遺言書の確認や遺産分割協議に従って、あなたは相続した不動産の所有権移転登記を行うことになります。

(3)生前贈与で土地・建物などの不動産を譲り受けた場合

事実上贈与を受けていても、名義を変更すると贈与税が発生する、その後の固定資産税を自分で支払わなければならない等の理由により、所有権移転登記を行わずに放置されることの多いパターンでもあります。 原則として、贈与する側・される側が共同で申請手続きを行います。

(4)夫婦が離婚して財産分与が発生した場合

財産として土地や建物などの不動産があった場合、名義を夫から妻に変更する、あるいは共有名義を解消するために所有権移転登記を行う必要が出てきます。 この場合も原則として、2人が共同で手続きを行います。

所有権移転登記の必要書類とは

まずは、『売買』『贈与』『財産分与』による所有権移転登記の必要書類についてです。

売主/贈与した人/分与する人

  • 登記済証または登記識別情報
  • 印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
  • 固定資産評価証明書

買主/贈与を受ける人/分与を受ける人

  • 住民票(有効期限なし)

この他、以下が、必要となります。

  • 委任状
  • 登記原因証明情報(売買契約証書/贈与契約証書/離婚日が記載された戸籍謄本など)

委任状は司法書士が作成し、売主または贈与・分与する人の実印を押印します。

登記原因証明情報は、売買または贈与契約証書については司法書士が作成し、売主の実印を押印します。 離婚日が記載された戸籍謄本については、分与する人・される人のいずれかが準備します。

『相続』による所有権移転登記の場合

『相続』による所有権移転登記の場合は、相続人が必要書類すべて準備します。

  • 被相続人のすべての戸籍謄本
  • 被相続人の除票(または戸籍の附票)
  • 相続人の戸籍謄本
  • 相続人の住民票
  • 固定資産評価証明書
  • 相続関係説明図

この他、法定相続または遺産分割の場合は、以下の書類が必要となります。

  • 相続人の印鑑証明書
  • 遺産分割協議書

また、遺言による相続の場合は、以下の書類が必要となります。

  • 遺言書、検認調書

いずれの場合も、名義人が法人の場合は発行から3ヶ月以内の会社の全部事項証明書または代表者事項証明書が必要です。 司法書士に手続きを依頼する場合は、念のため本人確認のための身分証明書を持参しましょう。

所有権移転登記にかかる費用とは

所有権移転登記に必要な費用として、挙げられる費用として以下があります。

  • 登録免許税

登録免許税は不動産の固定資産税評価額に税率を掛けて計算します。 税率は『相続』0.4%、その他の場合は2%ですが、『売買』による所有権移転登記の場合は2021年末までの間に登記をすると税率1.5%となる軽減措置があります。 『相続』による所有権移転登記については、2018年度の税制改正により免税措置が設けられています。

  • 1.相続により土地を取得した個人が登記をしないで死亡した場合
  • 2.少額の土地を相続により取得した場合

参考:国税庁|相続による土地の所有権の移転登記に対する登録免許税の免税措置について

この他、市区町村や法務局にて必要書類を取り寄せる際の手数料がその都度発生します。 司法書士へ支払う報酬については、5~10万円程度を相場と考えておきましょう。

抵当権移転登記は自分で出来る!

所有権移転登記は自分で申請することも可能です。ここからは自分で申請する場合の流れについて説明します。

(1)登記申請書等を作成する

司法書士に依頼しない場合は、申請書その他の書類も自分で作成します。 登記申請書の様式は法務局のホームページで公開されているものを利用できます。

「登記原因証明情報」「委任状」については記載例に見本が載っていますから、それを参考に作成します。 「委任状」は、原則として登記義務者と権利者の双方で申請を行う所、どちらか一方が代理で申請する場合に必要となります。

(2)添付書類を添えて法務局に提出する

自宅の最寄りの法務局ではなく、その不動産を管轄する法務局に提出します。 あらかじめ管轄の登記所を調べておきましょう。

(4)登記所での審査

申請書に不備があった場合は、職員の指示に従って補正(不備の訂正)を行います。

(5)登記識別情報及び登記完了証の受取り

申請書を提出してから登記完了まで1週間から10日ほどの日数がかかります。その後、再度登記所に赴いて上記書類を受けとります。 受け取ることができるのは登録完了から3ヶ月以内ですから、早めに受け取るようにしましょう。

2020年を目標に政府は不動産登記の義務化を検討

これまで、様々な理由により所有権移転登記が行われない所有者不明の土地や建物が日本全国で増加し続けてきましたが、2020年を目標に政府は不動産登記の義務化を検討しています。

今現在、まだ所有権移転登記は任意ですが、長年にわたって登記が行われていない場合、名義変更の必要が生じた際には何代も前に遡って法定相続人の確認を行い、共同相続または相続放棄の手続きを行うなど多大な時間と手間を要します。 子や孫の世代に影響の及ぶことのないよう、所有権移転登記は速やかに行いたいですね。

オウチーノニュース編集部

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