これさえ押さえれば大丈夫!「抵当権抹消登記」の必要書類や費用を解説

これさえ押さえれば大丈夫!「抵当権抹消登記」の必要書類や費用を解説

こんにちは、オウチーノニュースライターの、いわしたさとみです。

住宅ローンの借り入れなどを行う際、金融機関や保証会社がその不動産を担保に取ります。その権利を抵当権といいます。

借入金の返済が終わると、債権者から抵当権の抹消を行うための書類が交付されますので、その書類を添付して抵当権を消すための登記を行います。これが、抵当権抹消登記です。

抵当権抹消登記の申請方法や必要書類・費用等について詳しく見ていきましょう。

抵当権抹消登記の必要書類とは

住宅ローン完済後、金融機関から交付される書類には以下のものがあります。

(1)登記済証または登記識別情報

抵当権設定時に抵当権者に交付されるもので、「登記済」の赤い印判が押されています。

(2)登記原因証明情報

抵当権解除証書や弁済証書、抵当権放棄証書、登記済証に解除等の旨が記載されたものがこれにあたります。

(3)金融機関の会社法人等番号

2015年10月までは金融機関の代表者の登記事項証明書が必要でしたが、2015年11月から抵当権抹消登記の申請を行う時には金融機関の会社法人等番号の記載が必須となりました。 ただし、金融機関の代表者の作成後1か月以内の登記事項証明書を添付した場合はその限りではありません。

(4)委任状

金融機関の委任状になります。

(2)と(4)については日付の欄が空欄になっている場合があります。 空欄のままでは申請に不備があると判断されますので、あらかじめ金融機関に日付を確認して埋めておきましょう。 (4)は代理人の欄も忘れず記入します。

この他、金融機関の登記内容に変更があった場合など登記事項証明書も交付されます。

抵当権抹消登記にかかる費用とは

(1)登録免許税

不動産1個につき千円の登録免許税が発生します。 収入印紙を貼り付けた用紙を割印や消印はせずに申請書と一括して綴り、提出します。

(2)登記情報代

事前調査の際に登記情報の提供を受ける費用として、1件335円。 登記完了後の登記事項証明書の請求費用として、1件600円。 ただし、登記事項証明書をオンラインで請求・送付を受ける場合は1件500円、オンライン請求・窓口交付の場合は1件480円です。

(3)郵送料

法務局へ行かずに郵送で申請を行う場合は、こちらから送る際の郵送料と返送用の郵券(書留料金+100円)が別途必要です。

また、抵当権抹消登記を自分で行わず司法書士に依頼する場合には、司法書士へ支払う費用が必要です。1万5千円程度を目安と考えておきましょう。

抵当権抹消登記は自分で出来る

抵当権抹消登記を自分で行う場合、以下のような流れで行います。

(1)金融機関から必要書類が届く

住宅ローンを完済すると金融機関から抵当権抹消登記に必要な書類が送られてきます。

(2)登記申請書を作成する

登記申請書の様式は法務局のホームページで公開されているものを利用できます。

▶法務局「抵当権抹消登記申請書」はこちら  ※記載例あり

(3)添付書類を添えて法務局に提出する

自宅の最寄りの法務局ではなく、その不動産を管轄する法務局に提出します。 あらかじめ管轄の登記所を調べておきましょう。

▶法務局「管轄の法務局一覧」はこちら

(4)登記所での審査

申請書に不備があった場合は、職員の指示に従って補正(不備の訂正)を行います。

(5)登記識別情報及び登記完了証の受取り

申請書を提出してから登記完了まで1週間から10日ほどの日数がかかります。その後、再度登記所に赴いて上記書類を受けとります。 受け取ることができるのは登録完了から3ヶ月以内ですから、早めに受け取るようにしましょう。

登記の申請は原則として所有者自身で行いますが、代理人による申請も可能です。 住所や氏名の変更があった場合には変更登記を、抵当権者に吸収合併や組織変更があった場合は抵当権移転登記を、抵当権抹消登記の申請前に行います。

もし、抵当権抹消登記をしなかったら?

抵当権を抹消しなかったからと言って、すぐに何らかのリスクが生じるわけではありません。そのため、手続きを面倒くさがって抵当権抹消登記をせずに放置してしまう人が多いのも事実です。

しかし、抵当権抹消登記をしなかった場合、後々必ず問題が発生します。
例えば、不動産を売却する時。抵当権のついた物件では「借り入れが残っている」と判断され、買い手がつきません。
新たに担保を設定して住宅ローンを組む場合にも、抵当権が付いたままでは審査に通らない可能性があります。

抵当権抹消登記は先延ばしにすればするほど、その手続きは煩雑になります。
抵当物件でも相続はできますが、相続人が不動産を売却しようとした時に抵当権がついていると、相続の手続きに加えて抵当権抹消登記の一手間が増えることになります。

年数が経ち、抹消登記に必要な書類を紛失してしまったりすると、更にもう一手間増えることになります。

抵当権抹消は後延ばしにすればするほど多大な手間と時間を要しますから、債務の返済が終わったらすぐに抵当権抹消登記を行いましょう。

いしわたさとみ
宅地建物取引士/2級建築士/既存住宅状況調査技術者

建築設計事務所、不動産会社、建設会社等での勤務を経て、現在はフリーランスの不動産・住宅・建設ライター、住宅営業、建設CADオペレーターとして活動。3児の母。

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