土地は減価償却できないって本当?不動産関連の減価償却のカギは耐用年数にあり

土地は減価償却できないって本当?不動産関連の減価償却のカギは耐用年数にあり

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こんにちは、ファイナンシャルプランナーの鈴木です。

不動産を貸したり売却するときに、突如「減価償却」という言葉が登場することがあります。「減価償却」は正しい税務処理を行ううえで避けて通ることはできません。減価償却とは何か、イチから学んでいきましょう。

減価償却とは

減価償却とは長期にわたって使用する固定資産を取得した際に、その取得費用を時間の経過にあわせて経費として計上することです。

少しわかりづらいですね。たとえば1,000万円の固定資産を取得したとしましょう。時間の経過をここでは仮に5年間とします。
そうするとこの固定資産は1,000万円÷5=200万円で、購入したときから5年間かけて毎年200万円の経費を計上することになります。

ところで減価償却は誰が、なぜ、どんな目的でするのでしょうか。減価償却の「そもそも」を少し考えてみましょう。

会社員のAさんは趣味の動画作成のためにパソコンを30万円で買いました。フリーのデザイナーのBさんは仕事で使うパソコンを30万円で買いました。株式会社C社は新設するIT部門用に30万円のパソコンを買いました。

このなかで減価償却をするのはどのケースだと思いますか。

答えはBさんと株式会社C社です。Bさんと株式会社C社はどちらも事業の目的でこのパソコンを購入しています。パソコンは事業で利益を出すための道具として必要だったんですね。このパソコンの購入代は事業に必要な「経費」になります。

事業を営むものにとって経費はとても重要です。経費計上されれば利益が減りますので、その分、税金を抑えることができます。

減価償却では時間の経過を何年とするのかと、金額を毎年定額にするのかしないのかが重要な項目です。なぜなら収益計算に与えるインパクトが大きくなるからです。

減価償却の世界では時間の経過を「耐用年数」、金額を毎年定額にするのかしないのかを「定額法」「定率法」という言葉を使って考えます。詳しくはあとで説明しますので言葉だけ頭に入れておいてください。

さて、ここからは不動産における減価償却についてお話します。不動産の減価償却は所有している不動産を賃貸に出していて収益を出している場合や、不動産を売却するときなどに行う必要があります。事業者ではない人も関係することがある、という点が特徴的です。

土地は減価償却されない

不動産の減価償却を勉強するとき最初に覚えておきたいのは、建物は減価償却の対象になるけれど土地はならない、ということです。減価償却の基本的な考え方は固定資産が年数を経過するごとにその価値を減らしていくということです。建物の価値が新築時と10年、20年と年数を経て老朽化したときに異なることは簡単に想像できますよね。ところが土地は使用され、時間を経過したとしてもそのことが原因で価値を減らすことはありません。そのため減価償却の対象にならないのです。

建物は減価償却できる、土地はできない。まずこの点をはっきりさせておきましょう。

また、減価償却の対象となる建物は躯体(建物そのもの)と設備では耐用年数が異なるため別々に減価償却を計算することになります。

減価償却の計算

減価償却の計算方法を確認していきましょう。もっとも代表的な計算式は以下のものです。

  • 取得価格×耐用年数に応じて定められている償却率

代表的と言ったのはこれは定額法で減価償却をするときの計算方法だからです。現在、建物は定額法で計算するためこの計算式だけ覚えておけば問題はありませんが、ほかに定率法による減価償却の仕方もあります。

定額法と定率法の違い

定額法の減価償却は、毎年計上できる経費が一定です。額が定まっているので「定額法」です。記事の冒頭で「1,000万円の固定資産(耐用年数5年)を取得したときの経費は1,000万円÷5=200万円で、購入したときから5年間かけて毎年200万円を計上する」という例を出しましたが、この計算方法は定額法によるものです。

定率法の減価償却は、初年度に計上する経費が最も高くなり、以後耐用年数が終わるまで少しずつ経費が減っていきます。「1,000万円の固定資産(耐用年数5年)」を例にすると初年度に経費として計上するのは400万円。以後240万円、144万円、108万円、107.9万円と右肩下がりで減っていくのが特徴です。

さて、話を不動産の減価償却の計算に戻しましょう。計算式は「取得価格×耐用年数に応じて定められている償却率」でしたね。計算のカギは「耐用年数」にありそうです

耐用年数とは

減価償却の考え方は「その取得費用を時間の経過にあわせて経費として計上する」でした。つまり、経費として計上している期間はその資産に価値がある、と捉えています。

この価値ある期間を耐用年数と言います。耐用年数の期間は資産ごとにバラバラです。それぞれの耐用年数については「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」で定められています。

建物の耐用年数をみてみましょう。同じ建物でもその作りによって耐用年数(価値があるとされる期間)に違いがあります。

・建物(躯体部分)の法定耐用年数

構造 法定耐用年数
鉄骨鉄筋コンクリート 47年
れんが造 38年
木造 22年

なお、建物設備の法定耐用年数は15年です。

ふたたび減価償却の計算式の登場です。「取得価格×耐用年数に応じて定められている償却率」ですので、それぞれの耐用年数に応じた償却率を知る必要があります。これは国税庁のHPで確認できます。

税制改正により取得したのが平成19年4月1日以前か以後かで同じ耐用年数でも一部償却率が変わるところがありますので注意してください(この記事では資産は2007年4月1日以降に取得したものとして話を進めます)。

わかりやすい例として、建物(躯体)価格が3,000万円の不動産が鉄骨鉄筋コンクリート、れんが造、木造それぞれにあったとします。それぞれの単年度の減価償却費を考えてみましょう。

建物(躯体)ごとの耐用年数に応じた償却率を国税庁のHPで確認し、その数値を減価償却の計算式に当てはめてみましょう。

  • 鉄骨鉄筋コンクリート 3,000万円×0.022=660,000円
  • れんが造 3,000万円×0.027=810,000円
  • 木造 3,000万円×0.046=1,380,000円

これで減価償却費の計算ができました。

ただし、不動産の取引はいつも新築時とは限りません。築年数が経過している建物の減価償却を計算するときは、耐用年数を再計算してから減価償却の計算を行います。耐用年数の再計算は次の式になります。1年未満の端数があった場合は切り捨てます。

  • 法定耐用年数-経過年数+経過年数×0.2=現時点での耐用年数

経過年数のほうが法定耐用年数よりも大きな数値となる場合は耐用年数の計算式は次のように変わります。

  • 法定耐用年数×0.2=現時点での耐用年数

現時点での耐用年数が計算できたら、それに応じた償却率を国税庁のHPで確認し減価償却の計算式に当てはめれば築年数が経過している建物(躯体)の減価償却費も算出できます。

減価償却は不動産を賃貸に出しているなら不動産所得に、売却するときは譲渡所得に直接関係してきます。少しでも心配な点やあやふやな点があれば、税理士に相談するなどして、適切な減価償却を算出するようにしましょう。

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鈴木玲
2級ファイナンシャルプランナー

2級ファイナンシャルプランナー
出版社で5年、Webメディアで10年の勤務後に独立。独立後最初の確定申告で大きくつまづき、以後、本業のかたわら独学で社会保険、不動産、金融等の知識習得に励む。2018年、ファイナンシャルプランナーに。得意ジャンルは不動産で、実生活では中古マンションの購入、リフォーム、賃貸、売却を経験。やさしい日本語でにっぽんの制度や仕組みを説明する「やさしい にっぽん」を企画・運営。ほか執筆記事にパートだから社会保険に加入したくない。【2021年の条件は?】など。

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