空き家問題とは?定義から原因、解決策まで解説!

空き家問題とは?定義から原因、解決策まで解説!

こんにちは、オウチーノニュース編集部です。

近年、空き家が多くなることが、別の大きなトラブルにつながることで問題視されていますが、実際の現状を知らない方が案外多いもの。

このことを理解しないまま問題を無視し、放置していてはいけません。

最新の総務省統計調査結果の数値などを参考にして、空き家問題についてわかりやすく丁寧に解説します。また、空き家を抱えている方に向けての解決策についても併せて説明します。

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空き家の定義とは?

「空家等対策の推進に関する特別措置法」は2014年11月27日に公布され、翌年2月26日に施行されました。国土交通省では1年以上住んでいない、または使われていない家を「空き家」と定義しています。

その判断基準として、人の出入りの有無や、電気、ガス、水道の使用状況ないしそれらが使用可能な状態にあるか、物件の登記記録や所有者の住民票の内容、物件が適切に管理されているか、所有者の利用実績などが挙げられています。

さらに空き家のうち、そのまま放置すれば倒壊等の危険性があるもの、衛生上有害となりうるもの、景観を損なっているもの、放置することが不適切である状態のものは、「特定空き家」に該当します。

各自治体から特定空き家に対する改勧告があると、強制撤去まではいかなくとも、土地に対する固定資産税の特例から除外され、最悪の場合は土地の固定資産税が増額されてしまいます。そうならないためにも、1年以上使用実績のない家は放置せず、何らかの対策を打った方がよいかもしれません。

近年ニュースで話題の空き家問題とは

ニュースで目にする空き家問題とは具体的にどのような問題があるのか解説します。

現状空き家率は13.6%と過去最高

空き家の割合は年々増えている状況で、総務省の平成30年住宅・土地統計調査によると、空き家率は13.6%と過去最高となっています。これは昭和38年から常に増加し続けている状況です。13.6%とは、戸数にすると848万9千戸で、数にするとかなり多いことがわかります。

空き家の内訳として、賃貸用の住宅が432万7千戸、売却用の住宅が29万3千戸、別荘などの二次的住宅が38万1千戸、その他住宅が348万7千戸です。その他住宅とは、転勤や入院などで居住住宅が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのため取り壊す予定となっている住宅、空き家の区分判断が困難な住宅などが含まれます。

景観上の問題や犯罪のターゲットになる

空き家は、周辺や地域へ悪影響を与えます。雑草が伸びて景観が悪化、不衛生な状態からの悪臭の発生、老朽化による家屋の倒壊などという問題があります。さらに、不法侵入や不法占拠などの犯罪リスクが高くなると言われています。また、空き家内部での犯罪や放火のリスクも高くなるため、周辺の治安にも影響します。

空き家が増加し続けている原因は

なぜ、空き家が年々増加しているのか、その原因について解説します。

高齢者が転居し住む人がいなくなる

一般的な原因の1つは、自宅を所有している高齢者が老人ホームなどの高齢者住宅や自分の子供の家へ転居することです。団塊の世代がこれから高齢者になるため、さらに空き家が増えていくと予想されます。しかも、高齢者の転居は別の地域への転居が多いため、その地域の活力低下や道路や水道、電気などのインフラ維持も難しくなると言われています。住む人が減れば、その地域のスーパーや銀行、病院などの生活に必要な施設が減っていくという悪循環が進んでしまいます。

所有者が空き家を流通させずに放置する

もう1つの原因は、空き家をそのまま放置してしまうことです。前述の高齢者の転居ですが、高齢者が亡くなった場合など、空き家が相続対象になり相続した人が、何もせずにそのまま放置してしまいます。相続した家を放置する理由としては、家が遠すぎる、思い出がいっぱい詰まっているなどがあります。

また、相続に関係なく自分の所有している空き家をそのまま放置している場合もあります。大阪市の調査では、物置として使用するから、解体費用がもったいないからが上位の理由として多く、特に困っていない、将来使うかもしれないからなどの理由が続いています。

不要な空き家を増やさないための解決法を紹介

問題を解決するための具体的な解決方法を紹介します。

国会で成立!空き家対策特別措置法で解決に向けて始動

空き家問題を解決するために、平成26年11月に国会で「空き家対策の推進に関する特別措置法」が成立し、次のことが定められています。

  • 空家の実態調査、所有者への適切な管理の指導
  • 空家の跡地についての活用促進
  • 適切に管理されていない空家を特別空家に指定することができる
  • 特別空家に対して、助言、指導、勧告、命令ができ、従わない場合、罰金や行政代執行を行うことができる

法律上では、空き家かどうかの判断を1年間を通して人の出入りの有無や、水道、電気、ガスの使用状況などから総合的に下すとされています。法律ができるまでは、所有者の許可なしに敷地内に立ち入ることは不法侵入にあたりできませんでした。この法律により、自治体は敷地内への立ち入り調査などを行えるようになりました。

所有者が空き家を適切に管理していない場合、市町村が助言、指導などといった行政指導が行われます。勧告、命令と進み、命令も無視した場合は、行政代執行により、行政が所有者に代わり、建物の解体などが行われる可能性があります。

リフォームをしてシェアハウスや民泊として貸し出す

空き家の一番簡単な解決方法は、そのまま居住用として貸し出すことです。もし、状態が良くない場合は、最小限の修理やリフォームをして賃貸に出しましょう。通常の賃貸のほか、シェアハウスや民泊として活用する方法もあります。

シェアハウスとは、自分の部屋とは別に、共同利用できるキッチン、洗面所、浴室などの共有スペースを持った賃貸住宅です。共同住宅ならではの、共有と交流が楽しめるため、近年、外国人や若者に大人気です。賃借人にとっては、賃料の費用負担が軽減できるためとても有効と言われています。賃料の高い地域、エリアなどでは特に有効です。シェアハウス自体も増えてきているので、他との差別化のため内装やデザインに特徴のある物件やコミュニティに着目し、スポーツやアニメ、料理、ガーデニングなど共通の趣味を持つ入居者を集めたシェアハウスが増えています。

民泊は、個人宅の一部、別荘、マンション、戸建てなどを宿泊用として利用します。個人の所有宅を貸すビジネスモデルは、従来の旅館業法で規制するとほとんどが要件を満たせませんでした。2018年に住宅宿泊事業法という法律が制定され、住宅の一部の貸し出しが可能になりました。有名な観光地などではホテル不足解消の一つの手段としても注目を浴びています。民泊にする場合は、利用者への規約や近隣の方への配慮・承諾などが必要ですので、事前に必要事項を確認しましょう。

売却し、管理の手間や支払う税金負担からも解放

空き家の対応で最終的に一番多いのが売却と言われています。売却を決断した理由の多くとしては、空き家管理の手間から解放されたい、固定資産税などの税金負担がつらいなど。相続の際に、売却して現金化し相続している方も多いと言われています。

誰が「特定空き家」と判断するの?

「特定空き家」と判断するのは、各市町村です。「空家等対策の推進に関する特別措置法」により、市町村の空き家対策に法的権限が与えられました。

市町村は物件の現状把握や措置を検討するために、「特定空き家」に該当する物件に立入調査をすることができます。またその調査の結果、所有者へ必要や措置を助言・指導・勧告・命令することができ、それに従わない場合は強制撤去することが可能になりました。

「特定空き家」にならないために

空き家が問題視されるのは、空き家が絡んだ犯罪の増加や、それによる近隣住民への被害が増加しているからです。また、老朽化により建材が剥がれ落ちそうになったり、倒壊する危険を含んでいる場合や、ごみの不法投棄、庭が荒れている等、衛生面や景観の悪化を招いている場合もあげられます。

上記のことから、きちんと管理されていない家は「迷惑な空き家」つまり「特定空き家」として処分の対象になる可能性が大きいです。全く手入れがされていない家屋や庭は想像以上に荒れてしまうので、自分で管理するか、管理サービスを利用するなどして、適切な管理を行うようにしましょう。

もっとも空き家の維持管理として効果的な手段は、定期的に寝泊りすることです。ひとりで実行するのは大変なので、家族と協力して宿泊してはいかがでしょうか。もしくは、短期的に賃貸物件として第三者に格安で貸し出すという方法もあります。

所有者は空き家問題を理解し、適切な管理を行おう

空き家問題の概要から原因、解決方法までを説明してきましたがいかがでしたでしょうか。総務省の平成30年調査結果では、空き家率は各県内の総住宅数に対してどの都道府県も15%前後(10.2%〜21.3%)となっています。そのため、どの地域にとっても重要な問題であり、他人事ではありません。

「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されたからといって、いきなり思い出の詰まった建物を処分することは心理的にも経済的にも厳しいものと思います。処分の対象となる「特定空き家」に指定されない為にも、各自が問題を理解し、適切な管理、行動をとるようにしましょう。

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執筆
オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
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