「地積測量図」とは?意外と知らない3種類の測量図の話

「地積測量図」とは?意外と知らない3種類の測量図の話

土地を所有している人は、地積測量図という言葉を一度は目にしたことがあるかもしれません。

言葉の文字から何かを計測した資料?ということは予測できますが、実際何の資料のことを指すのかわかっていない方も多いです。

今回は、地積測量図がどのようなものか、どのよう場面で必要なのか、必要になったときはどこで手に入れることができるのかなどについて説明します。

「地積測量図」とはいったいどんなものなのか

地積測量図がどのような書類なのか、まだどのようなときに用意するのか説明します。

土地の面積を明らかにする公的図面

正確な面積や、形状、隣接する土地との位置関係、境界標の位置、地積の求積方法などが記載され、線の太さなどまで定められている公的な図面です。一筆の土地ごとに作り、基本的には250分の1の縮尺で作図するという細かい規定もあります。

登記の際などに添付され、管轄の法務局に登記の申請書類として保管されています。ただし、地積測量図が不可欠になったのは、1960年(昭和35年)からで、それ以前に登記されているものは、地積測量図が保管されていません。

3種類の測量図、それぞれの違いとは?

測量図には、ほかに「確定測量図」、「現況測量図」があります。

確定測量図は、隣地所有者の立ち会いのもと土地の境界を確定させた書類で、有資格者が作って、隣人、行政が署名・捺印することで認められます。

地積測量図は公的書類なのに対し、確定測量図は、所有者が業者に依頼して作ってもらう所有者のみが持っている書類です。

現況測量図は、たとえば塀などを境として大まかにサイズを測量するものです。曖昧さから他の2つに比べると信用度が低く、おおよそのボリューム(寸法・広さ・高さ)把握を目的としています。

補足ですが、地籍図は、地籍調査の成果として作られる地図で、地籍調査後に法務局に送られて備付地図(公図)となります。土地の面積や距離が記載されるものではありません、読み方が両方とも「ちせき」ということで間違いやすいですが、混乱しないようにしましょう。

土地の売買には「正確な」測量図が必要

確定測量図などが必要になるのは、土地を売買するときです。正確な面積がわかり、隣接区域との境界も明確なため必須な書類となり、売買契約のトラブルを避けるためにも重要です。

売買以外では、土地を分けたり、合わせる場合にも不可欠。現況測量図については、土地を所有している人が認識している境界線をもとに作っただけの測量図で契約には使えませんが、隣接しているすべての民有地の所有者が立ち会いのもとに境界確認を行って作ったものは、売主、買主の双方が合意すれば契約に使うことができます。

「地積測量図」で分かることは?見方を学ぶ

地積測量図に何が書かれているのか項目ごとに確認してきましょう。

地番、土地の所在など全部で11項目

地積測量図には、全部で11個の内容が記載されています。手元に地積測量図がない場合は、法務局のホームページなどにサンプルがあるので、それを見ながらでも問題ありません。

枠外から説明しますと、上段には、右側に「土地の地番」と「土地の所在」が記載。下段には左から「作製者」、「作製年月日」、「申請人」、「縮尺」が記載されています。

メイン部分については、左側の上下に表が並んでいます。上の表は、「求積表」で面積の計算方法とその結果、下の表は、「基準点表・引照点表」で測量に使用した基準点や引照点の情報です。右側には、「方位」、「測量図」、「凡例」が記載。測量図では、土地の各辺の長さや、隣接している地番、境界表の有無・種類などが表されています。

作成された時期によって違いがあるので注意

地積測量図は、1960年以降何回かルール変更が起きています。1960年当初は測量の精度がまだ低い状況でした。1977年以降に「図面」に境界杭の種類が記載され、1991年以降、官民による境界確定がされていれば、その資料が添付されるようになり、2006年には、座標値の記載が義務化。2008年には、図面は世界測地系データで作成されるようになり、ルール変更に伴い精度が上がってきている状況です。そのため、作製日から当時のルールがどの状態であったかを判断することができます。

「地積測量図」が必要な場合の入手方法

いざ必要になったとき、どこで、どのように受け取ることができるのか説明します。

法務局で「地積測量図」は取得できる

保管されているのは、不動産の所在地を管轄している法務局ですが、資料の取得でしたら、管轄でなくても近くの法務局で取得することは可能です。また、インターネット環境がある場合は「登記ねっと 供託ねっと」でオンライン取得申請ができます。初めての申請者情報登録を行えばすぐに利用可能で、21時まで申請できるので、日中仕事をしている人には助かります。受取方法として、指定した法務局で受け取るか、郵送代は別途かかりますが指定した場所に郵送してもらうことも可能です。

ない場合は「土地家屋調査士」に依頼する

前述のとおり、昔に登記された土地の場合には地積測量図があるとは限りません。土地家屋調査士がいる事務所に依頼すれば作成してもらうことが可能です。作成完了までの目安としては3ヶ月から4ヶ月といわれています。作成するにあたり、隣接した土地の所有者、道路を管轄する市町村の立ち会いが必要で、日時の調整にも時間を要するためです。流れとしては、調査、隣接地の方への挨拶、現地測量、関係者立ち会いのもと境界を確定、境界杭(境界標)を埋設、書類・測量図の作成といった順になります。

取引に必要となる地積計測図を理解しよう!

地積測量図の概要や必要時の入手方法などを説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。地積測量図が必要な場面も解説しましたので、まだ入手していない場合は事前に作成して、いざというときにあわてないようにしましょう。すでに地積測量図がある場合は、見方も説明しましたので、この機会に一度自身の所有している土地の地積測量図を見てみてはいかがでしょうか。

オウチーノニュース編集部

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