マンションのペットトラブル「犬の吠え声・ベランダ猫問題」どうする?対処法をプロが解説

マンションのペットトラブル「犬の吠え声・ベランダ猫問題」どうする?対処法をプロが解説

こんにちは、「ねこままホテル」オーナーでペット可住宅のコンサルティング行っているライターの薬師寺 康子です。

ペット可マンションでは、飼育できるペットの種類や頭数をはじめ、様々な規約があります。しかし、そのようなルールがあるにもかかわらず、ペットトラブルは起こってしまいます。

どのようなトラブルが起こりやすいのか、また、解決するにはどう対処すればよいのか。
今回は、マンションでよくあるペットトラブルについてご紹介いたします。

犬の吠え声

ペットトラブルでよく問題となるのは、犬の吠え声です。
犬は元来、吠えることで仲間とコミュニケーションをとり、獲物を追い詰め狩りをして暮らしてきました。犬が吠えるのは習性であり、意味のあることだったのです。しかし、現在、人々が集まって暮らすマンションでは、吠え声はトラブルの種になりがちです。

実際にあったトラブル例です。

ペット可賃貸マンションで、近隣の方から「飼い主の留守中に犬が吠えてうるさい」と管理会社に苦情が入りました。
早速、管理会社から当の飼い主さんに伝え、対応をお願いされたそうですが、飼い主さんも留守中のことなので実感がなく、話しがこじれてしまったそうです。その後、時間をかけて何回か話し合いを重ねてご理解いただき、しつけの専門家に相談しながら、むやみに吠えない努力をするとのことで、近隣の方もご納得されたとのことでした。

飼い主さんは「自分がいないところで吠えているのをやめさせろと言われてもどうしてよいかわからず、退去も考えた」とおっしゃっていました。実は、犬の吠え声については、飼い主さん自身も解決できずに悩んでいるケースが多いのです。 

どうして犬は吠えるのでしょうか?犬が吠えるのにはいくつかの理由があります。

  • 要求:ごはんがほしい、遊んでほしい
  • なわばり意識:来客、チャイム(なわばりを犯す侵入者)
  • 興奮:飼い主が帰宅してうれしい、お散歩に行ける
  • 恐怖:花火、雷、サイレン
  • 不安:飼い主が留守(分離不安)

吠え声の解決には、まずは、犬が吠える原因を探り、吠えずにすむような対応をしてあげることです。
飼い主さんが、トレーニングで吠えるのをやめさせるのがなかなか難しい場合は、しつけの専門家であるドッグトレーナーに相談されることをお勧めします。

トレーナーさんは犬の習性や行動を知り尽くしたプロです。また、同じようなケースの対応経験もあり、適切なアドバイスがもらえます。できれば、ご自宅に来て日ごろの飼育環境を見てもらいながらアドバイスを受けるのがよいでしょう。

他の猫がベランダに侵入

猫は完全室内飼いと規約で定まっており、散歩などの必要もないので、犬に比べ、共用部分でのトラブルはほとんどありません。また、鳴き声もさほど大きくなく、犬の吠え声のようにクレームになることもありません。

しかし、その中で、時々耳にするのが、どこかの猫がうちのベランダに入ってきて困る、という苦情です。
ベランダは共用部分です。規約で、ペットはベランダに出してはいけない、と定まっているマンションでも、そうした規約があることを知らなかったり、近くで見ているからいいのでは、という飼い主さんもいるようです。

このトラブルは、「他の猫がベランダに入ってくる」ということより、「飼い主が猫をベランダに出す」こと自体が問題なのです。飼い主さんには、規約を理解して守ってもらうよう啓蒙(けいもう)していくことが大切です。

一方で、ベランダにペットを出すことについて取り決めがないマンションもあるでしょう。
しかし、猫は、身長の4~5倍のジャンプ力があるといわれ、細いところでも潜り抜けてしまう能力があります。

たとえ、飼い主さんが注意していたとしても、一瞬のうちに、ちょっとした隙間から隣に行ってしまったり、ベランダの手すりに飛乗って落ちてしまう危険があるのです。近隣への配慮や猫自身の安全のためにも、ベランダへは出さず、室内で快適に過ごせる工夫をしてあげましょう。

ペットトラブルは、飼い主さんのモラルと配慮で解決できることがほとんどです。ペット規約をきちんと理解し守る、犬や猫の習性を十分知ったうえで適切な飼育をする、他の住民への配慮をもって暮らす。

飼い主さんのマナー意識を高めることが、ペットたちが幸せなマンションライフを送ることにつながっていくのです。

薬師寺 康子
株式会社クララ 代表取締役/「ねこままホテル」オーナー

ペットとの快適な暮らしを提案するため、ペット可住宅のコンサルティング、ペットサービス、ペット関連イベント、ウェブサイトの企画運営など、幅広く事業を展開。 その他、動物専門学校講師、講演、雑誌やWEBへの執筆活動を通じて、よりよいペット共生社会の実現を目指し活動中。

この記事に関するキーワード

連載記事

カテゴリから記事を探す

不動産サービス