住宅の外壁に使われてる「モルタル」とは?特徴や優れているポイントをご紹介

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住宅の外壁で使われる素材に「モルタル」があります。
名前としては耳にしたことがある方は多いと思いますが、どんな素材なのか詳しく理解している方は少ないかもしれません。
今回は、モルタルとは何か、コンクリートとはどんな違いがあるか、また、モルタル壁の種類や優れている点などについてご紹介していきます。これから家づくりをはじめる方はぜひ参考にしてください。
モルタルとは
モルタルとは、セメントと砂、水を混ぜてペースト状にしたものです。モルタルはとても用途が広い素材で、住宅の仕上げ用素材として使うときには、ペースト状になったものを外壁や内装壁、土間などに塗って仕上げていきます。また、仕上げ用素材ではなく、タイルやレンガを張るときの下地材、外壁や内装壁の左官壁の下地材などにも使われています。
コンクリートとの違い
モルタルは、素材の色が灰色であるためかコンクリートと混同されていることも少なくありません。たしかに見た目としては似ているのですが、素材に違いがあります。モルタルはセメントと砂、水を混ぜ合わせたものですが、コンクリートはセメントと砂、砂利、水を混ぜ合わせたものになります。「砂利」が含まれているかの違いです。コンクリートは砂利を含むことで強度を出しています。
モルタル壁の種類
モルタル壁には、次のような仕上げ形状の種類があります。
スタッコ壁
スタッコ壁は、モルタルで整えた壁の表面に、スタッコ材という塗料を吹き付けて仕上げるものです。表面には凹凸ができるため、壁の厚みを感じさせ自然に印影も出るため重厚感があります。
リシン壁
リシン壁は、モルタルで整えた壁の表面に、砂目模様のように吹き付けて仕上げるものです。表面は砂が散らされているようにポツポツとした仕上がりが特長です。
吹き付けタイル壁
吹き付けタイルは、タイル材を1~3mmほどの厚さで吹き付けたもので、ランダムな凹凸がある陶磁器調の外壁仕上げ材です。
左官仕上げ
アイカの「ジョリパット」という素材やエスケー化研の「ベルアート」という素材で外壁を左官仕上げで仕上げるもので、表面の仕上げ方にはさまざまな種類があります。凸凹にしたり、横線を引いたり、ウロコ状にすることも可能です。カラーと仕上方法のバリエーションが多いことが特長です。
モルタルは、素材そのものの色は灰色のため、外壁に使う場合は色を加えて使うことで、和モダンな家にも西洋風な家にもマッチした雰囲気をつくることができますね。
モルタル壁の優れているところ(メリット)
モルタルの優れているところは、「デザイン」と「耐久性」「施工性」です。
・デザイン
モルタルは、色を変えたり、表面の仕上げを変えたりすることで、さまざまなデザインを作り出すことができます。四角のように角があるものはものもちろん、丸でも三角でも、いろいろな形に対応できるため使う場所も選びません。また、継ぎ目がでないこともデザイン面では大きなメリットのひとつでしょう。立体的で滑らかな仕上げはモルタルが得意とする部分です。
・耐久性
モルタルは、耐久性に優れているため外壁にも多く採用されています。また燃えにくい性質から耐火性能も高いことが挙げられます。表面に塗装をすることで耐水性も向上します。
・施工性
モルタルはペースト状のものを職人さんが塗り、乾燥することで硬くなって耐久性が生まれます。ペースト状のときには、コテという道具を使っていろいろな形をつくることができます。また、モルタルをつくる材料は、セメント、砂、水といたってシンプルです。使いたい分量だけのモルタルを現場で直接つくることができる施工性の高さがメリットです。
モルタル壁の不便なところ(デメリット)
モルタルの不便(デメリット)なところは、「ヒビ」と「汚れやすい」という点です。
・ヒビ
モルタルは、作るときに水を混ぜ合わせますが、その性質上、乾燥してからヒビが起こる可能性があります。ヒビが起こるとその隙間から雨などの水分が入り込んでしまう恐れがありますので、下地に防水処理を施しておくか、表面を防水できる塗装仕上げにする必要があります。
・汚れやすい
外壁でモルタルに塗装仕上げをするケースは多いですが、表面の凸凹に汚れが貯まりやすかったり、表面がマットなために汚れが雨で流れにくかったりします。耐久性に問題がなくとも、汚れが気になって外壁の塗装リフォームをするケースもあります。
まとめ
いかがでしたか。今回は、住宅でよく使われているモルタル素材について、概要や種類、優れた点や不便な点などをお伝えしました。住宅の外壁仕上にはサイディングを採用されることも多いですが、しっとりとした雰囲気を醸し出してくれるモルタル仕上も、デザインにこだわりの有る方にはおすすめです。
良い点、気を付けるべき点をしっかりと理解して、家づくりの際に検討してみてはいかがでしょうか。
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注文住宅会社に15年以上従事し不動産売買業務の他、新築・リフォームの内外装、家具・建具造作の現場監修を行う。オリジナルデザインの住宅を数多く経験。住まいづくりのアドバイザー、不動産・住宅専門の執筆活動も行っている。