住宅ローン控除の5つの条件とは? 計算方法や確定申告の手続きを解説

住宅ローン控除の5つの条件とは? 計算方法や確定申告の手続きを解説

消費税が10%になり控除額が拡大された住宅ローン控除。住宅ローンを利用して家を購入する人には、ますます重要な制度になっています。制度を利用するための条件や確定申告の仕方を確認しましょう。

条件1:自ら居住すること

住宅ローン減税は自分が住むために購入した住宅とそのローンが対象になります。別荘などのセカンドハウスや賃貸用に購入したものは住宅ローンを借り入れていたとしても、この減税制度を利用することはできません。

途中で賃貸に出すことになったらどうなる?

転勤などの理由で住宅ローン減税の適用期間中にやむを得ず住まいを賃貸に出すことがあるかもしれません。この場合、賃貸に出している期間は住宅ローン減税の制度を受けることはできませんが、転勤期間が終わりもう一度自分が住むようになったら再適用を受けることができます。

転勤によって転居をする前と、転勤が終わり再び居住するときとそれぞれに税務署への手続きが必要になります。

賃貸に出している期間(制度を受けられない期間)は、繰り延べられることはありません。たとえば10年間の利用期間のうち途中3年間を賃貸に出していたとしたらこの期間は制度を受けることができなくなります。期間が後ろに延長されることはありませんので、注意しましょう。

条件2:床面積が50平米以上あること

対象となる住宅が床面積50平米以上であること、という決まりもあります。これは一戸建てでもマンションでも同じですが、計測の仕方が違うので注意が必要です。

一戸建ては壁の真ん中を基準に測定する壁芯面積、マンションは壁の部分は除き居住スペースのみを測定する内法面積で計測します。これは不動産登記上の床面積がこのように違う方法で計測されているためです。住宅ローン控除は不動産登記上の床面積が50平米以上あることを要件にしています。

特にマンションはパンフレットなどでは壁芯面積が使われ、登記上の面積はそれよりも狭いことがあります。床面積が50平米台のマンションでは必ず登記上の面積を確認しましょう。

条件3:中古住宅は耐震性能を有していること

住宅ローン減税の要件には建物の耐震性能も含まれています。新築は現在の建築基準法に基づいているため耐震性能の要件はクリアーしています。

中古住宅では次の条件のいずれかをクリアーしている必要があります。

築年数

  • 耐火建築物以外(木造など):20年以内に建築されいること
  • 耐火建築物(鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造など):25年以内に建築されいること

証明書、保証書等

以下の証明書や保証書で耐震性能を確認することもあります。

  • 耐震基準適合証明書
  • 既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)
  • 既存住宅売買瑕疵保険に加入

条件4:住宅ローンの償還期間が10年以上であること

住宅ローンの借り入れ方に対する要件もあります。借入期間(償還期間)が10年以上あることです。たとえば、借入期間を9年間にして住宅ローンを利用した場合はほかの要件をすべて満たしていても、住宅ローン減税の対象にはなりません。

繰上返済で償還期間が10年未満になったらどうなる?

住宅ローンの利用中に期間を短縮する繰上返済をする場合は少し注意が必要です。繰上返済によって住宅ローンのトータルでの借入期間が10年を下回った場合、それ以降の住宅ローン控除は受けられなくなります。

たとえば住宅ローンを借入期間15年で契約していたとします。4年間の返済後に繰上返済をして、残りの返済期間を11年から9年に短縮したとします。この場合、今後の返済期間は9年となっているため、住宅ローン控除の利用ができなくなるような気がしますが、そうではありません。あくまで借り入れ当初からのトータル期間で判断します。トータルでの借入期間は、返済済みの4年間+残り9年間=13年間ですので、問題ありません。

この例で残りの返済期間を5年間に短縮したケースも考えてみましょう。この場合、トータルでの借入期間は返済済みの4年間+残り5年間=9年間となり借入期間が10年を下回ります。要件から外れてしまうので、残り5年間については住宅ローン控除を一切利用できなくなります。

条件5:合計所得金額が3,000万円以下であること

合計所得金額が3,000万円を超えると住宅ローン控除を利用することができません。

合計所得金額とは給与所得や事業所得、不動産所得などに加え、金融資産の売買等による所得や退職金なども含まれます。合計所得金額は年収とは違います。また、株式の譲渡益は取引の仕方によっては合計所得に含めないなど、その計算の仕方は少々複雑です。

例年にはない所得を得て知らないうちに合計所得金額が3,000万円を超えていたといったことがないように気を付けましょう。懸念があるなら税理士など専門家に依頼することをおすすめします。なお、収入が3,000万円以下であれば所得が3,000万円を超えることはないので心配はありません。

合計所得金額が3,000万円を超えたらどうなるの?

合計所得金額は1年を期間に計算するものです。そのため、当然ながら年によって変動があります。住宅ローン控除を利用中のある年に合計所得金額が3,000万円を超えてしまった場合、その年は制度を利用することができなくなります。ただし、次の年がまだ控除期間中で合計所得金額が3,000万円以下の要件を満たしていれば、ふたたび制度を利用できます。なお、利用できなかった年の分が繰り延べされることはありません。

住宅ローン控除。会社員の確定申告は最初の年だけ

住宅ローン控除は入居日を利用開始日として考えます。2019年に入居したなら2020年2月~3月の確定申告、2020年に入居したなら2021年の2月~3月の確定申告が住宅ローン控除の手続きをする最初の確定申告となります。

住宅ローン控除を確定申告するときのきまり

会社員の場合、住宅ローン控除を利用するにあたり行う確定申告は通常、最初の1回だけ行えば2年目以降の確定申告作業は不要になります。個人事業主等の場合は毎年の確定申告の際に住宅ローン控除の手続きも忘れずに行う必要があります。

住宅ローン控除の確定申告をする方法

会社員が確定申告で住宅ローン控除の手続きをする方法を説明します。方法はいくつかありますが、国税庁の「確定申告コーナー」上で必要事項を入力して印刷、必要書類を同封し税務署へ郵送する方法が分かりやすいと思います。税務署へ足を運んで資料をもらい、記入後に直接持っていくこともできます。

必要書類には次のものがあります。

全員が必要なもの

  • 確定申告書A
  • 金融機関等からの借入金残高証明書
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 本人確認書類(マイナンバーカード等)
  • 建物・土地の登記事項証明書
  • 建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)のコピー
  • 源泉徴収票

人によって必要なもの

  • 耐震性能の証明書、保証書等のコピー(必要の場合)
  • 認定通知書のコピー(必要の場合)

住宅ローン控除の計算

最後に住宅ローン控除の計算方法をおさらいしておきましょう。

  • 住宅ローン残高×1%

これが毎年の控除額の計算式です。消費増税の影響で一部例外はありますが、この計算式を使い10年間にわたり所得税からの控除がなされます。

年末残高によって控除額が変わるので繰上返済をいつした方がよいのかなど、この制度を最大限利用するための方法論はいろいろありますので、適宜確認するようにしましょう。

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鈴木玲
FP・住宅ローンアドバイザー

こんにちは。2級ファイナンシャルプランナーの鈴木です。

住宅関連の雑誌編集者を4年間、Webディレクターを10年間経験したのち、個人事業主として独立。独立によって様々な金融問題に直面し、ファイナンシャルプランナーの資格を取得しました。

税金や保険、資産運用など要点をまとめてわかりやすく情報提供していくことを心掛けて活動しています。 例:パートだから社会保険に加入したくない。【2020年の条件は?】

最近は、やさしい日本語を使った情報発信にも積極的に取り組んでいます。

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