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どう立ち向かう?新型コロナと不動産

新型コロナウイルスによる工期遅延の影響とは?引き渡し時に注意すべき4つのこと

新型コロナウイルスによる工期遅延の影響とは?引き渡し時に注意すべき4つのこと

感染拡大が続く新型コロナウイルス。その影響は、住宅業界にも及んでおり、とりわけ一戸建ての新築工事・リフォーム工事において工期の遅れが今問題となっています。

そこで、新型コロナウイルスによる工期遅延の状況および引き渡し時の注意点について、さくら事務所・ホームインスペクターの田村啓氏に話をうかがいました。

住宅設備の欠品・納品の遅れが深刻

新型コロナウイルスによる工期遅延の原因は、住宅設備の部品の製造をしている中国の工場の閉鎖や稼働状況の悪化により、部品の調達が困難なため、国内の住宅設備メーカーにおける受注停止や納期の遅れが発生していることにあります。

田村氏によると「特に、キッチンの換気扇やトレイの便座などへの影響は大きいです。部品が中国の工場から入ってこないので、組み立てができず完成品を納入できない」といいます。

未完成での引き渡しが可能に

そんななか、国土交通省では、2月27日付で「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う建築設備の部品供給の停止等への対応について」という通知を発表しました。

新型コロナウイルスの影響により、建物の一部の建材や設備の納品が遅れている場合でも、完了検査の実施を可能とし、住宅の引き渡しを行うことができるという内容です。

これにより、本来であれば住宅設備が納品され完了検査を終えた後に融資可能となる住宅ローンが、一部未設置の状態でも住宅ローンが下り、施主は残金を支払うことになります。一方、施工会社にとっては、一部未設置の状態でも住宅を施主に引き渡し、残金を受け取ることができるため、倒産を避けることにつながるというわけです。

ただし、施工会社にとっての支援策であるため、先行きが見えない中、施主にとっては不安になる部分も大きいのではないでしょうか。

そこで、住設が一部未納品のままで引き渡しを受けた際に、施主が気を付けるべきことをいくつか挙げてもらいました。

施主が引き渡し時に気を付けるべき4つのこと

工期遅延の原因を明確にし、書面通知を受ける

まず、工期遅延の原因が、新型コロナウイルスによるものであることを明確にする必要があります。新型コロナウイルスによる工期遅延は不可抗力によるものなので「遅延損害金」の請求はできません。ただし、その他の理由による工期遅延の場合は「遅延損害金」の請求ができる可能性もあります。

「工期遅延の理由を明確にするため、言った言わないの水掛け論に陥らないためにも、口頭ではなく必ず書面(もしくはメール)の提出を依頼してください」(田村氏)。

その際、住宅設備メーカーの公表している納期遅れの住宅設備と、自宅で契約した設備の種類が一致するかも一緒に確認するようにしましょう。

「SNSなどで流れてくる情報ではなく、住宅設備メーカーのホームページなどで正式に公表されている情報を参考にするといいでしょう」と田村氏。

参考:新型コロナウイルスによる納期遅れに関する情報

TOTO
クリナップ
LIXIL
Panasonic

引き渡し後の定期連絡の合意を交わす

引き渡し後、施工会社側に放置されないように、定期的な連絡をしてもらうよう合意書や覚書を交わす必要があると言います。

「未設置の住宅設備の納品状況など、少なくとも一週間に一度は状況を連絡してもらえるような合意を取り交わしましょう」(田村氏)。

住宅設備の代替品の検討も

トイレやキッチンなどの水回りの設備が無い場合、新居で生活をスタートさせることができません。子どもの保育園や学校などの関係で、どうしても新居での生活をはじめなければならない場合、在庫のある代替品への契約変更も検討しましょう。

「新商品ではなく納品可能なひとつ前のモデルなど、いわゆる『型落ち』の住設に変更することで、在庫がある場合もあるので、妥協できるのであれば検討するのも手です。代替品の場合、希望のものがきたらどうなるのか、その際の設置費用などはきちんと確認しましょう」(田村氏)。

住宅設備設置後の点検を念入りに

納期が遅れていた住宅設備が納品され一安心と言いたいところですが、住宅設備設置後の点検はしっかりと行いましょう。

通常だと、住宅設備を設置した後は設備事業者による漏水の一次チェックに加え、現場監督による二次チェック等がきちんとしたスケジュールのもと行われますが、引き渡し後の取り付けの場合は、現場監督による二次チェックがされず一次チェックで終わり、漏水などの不具合が見落とされることも。

「特に、2・3階に設備があって漏水すると大きな被害につながりますので、施工会社に初期の漏水が発生していないかしっかりテストしてもらいましょう」(田村氏)

正確な情報を入手しよう

先行き不透明な中、いまだ納品の目途が立っていない住宅設備が多く、施主にとっては不安な状況が続いています。SNSなどで行き交う情報に振り回されることなく、住宅設備メーカーが随時公開している正式な最新情報を参考に、冷静な判断をし、工期遅延に対応しましょう。

お話をうかがった方
田村 啓さん(株式会社さくら事務所
JSHI公認ホームインスペクター/二級建築士

※2020年3月現在の情報です。

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オウチーノニュース編集部

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