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どう立ち向かう?新型コロナと不動産

新型コロナウイルスが不動産投資に与える影響とは?賃貸需要・価格について予測してみた

新型コロナウイルスが不動産投資に与える影響とは?賃貸需要・価格について予測してみた

こんにちは、不動産コンサルタントの尾嵜豪です。

新型コロナウィルスの予期せぬ蔓延によって、現代社会で人類が体験したことのない経済活動の縮小が余儀なくさせられています。終息時期がいつになるかによっても、不動産投資に与える影響は大きく変わってくるでしょう。

仮に3ヵ月程度のスパンでは終息が見えず、2021年になるまで自粛や経済活動を抑えなければいけない傾向が続いた場合を前提として予測してみたいと思います。

賃貸需要について  

店舗・事務所物件

新型コロナウィルスを抑え込むための自粛措置によって、店舗や事務所に与える影響は甚大です。特に、飲食店・居酒屋・アパレル・インテリア雑貨などのテナントは2020年3月・4月は売上が80%~90%減になっているところも出てきています。

例えば、安定した顧客・流通網をもっているアパレル上場企業でさえ4月15日発表の帝国データバンクによると3月売上の前年同月比で40%減になっている企業がでており、4月はさらなる売上減となるものと予想されます。

借主から貸主に対して、家賃の減免措置(例えば、6カ月間賃料の30%免除など)要請が相次いでいます。国土交通省などから、家賃交渉に応じた場合の税の減免などが提案されていますが、貸主にとって条件が厳しいうえに、一定の損を見込む必要があります。

この条件ですと、資金余力の無い貸主や、立地の良い物件を所有する貸主などは、家賃免除に応じないでしょう。

一方で、立地のあまり良くない物件の貸主は、終息時期が見えないうちは、新規テナント募集も厳しいことが予想され家賃の減免に積極的に応じるでしょう。今後、競争力の低い物件は、「家賃の減免⇒テナントの退去⇒空室の長期化」が起こり始めると思われます。

住居系物件

居住系の賃料は価格変動が比較的小さいことや、テレワークの拠点としても利用され価値も高いことから、すぐには賃料の低下は起こらず一定の額で下支えがあるでしょう。

しかし、政府の補償が小さく、低所得者やフリーランスの生活難が起こりはじめた場合、賃料の不払いや賃料減免交渉が始まると思われます。築年数の古い物件や、立地の良くない物件を中心に、徐々に影響が出てくるでしょう。物件の差別化がより進んでいくでしょう。

今まで続いた不労所得神話が終了し、新たな価値観で不動産投資をする必要がなってくるでしょう。

物件価格について

賃料の低下や賃料不払いが、物件自体の収支を悪化させ、そこから計算される収益還元法での評価下落が始まります。

よって、既存物件のオーナーにとっては物件価格が右肩下がりに低下し続けると思われますので、大きな融資を用いて物件を所有しているオーナーは、可能な限り早期に売却したほうが良い状況となるでしょう。

一方で、これから新規取得したい投資家にとっては、購入しやすい価格へとなっていきます。しかし、後述する通り融資姿勢が硬化していくことが予測され、現金を多く持っている投資家にとって有利な状況となるでしょう。

融資を用いるスタイルのサラリーマン投資家にとっては、手を出しにくい状況が続くでしょう。購入できるとしても、今後のビジネスニーズの変化に応じた立地やテナントミックスを見極める必要がより重要となっていきます。

市場での期待利回りについて

リーマンショック後や東日本大震災直後の不動産不況の時期を底に不動産投資が盛んに行われた結果、期待利回りは下がり続けました。

しかし、今回のいわゆる"コロナショック"による消費の消滅で、世界中の機関投資家が不動産投資に対して様子見をし始めたことから、投資プレイヤーの減少による物件余りが生じてくるでしょう。とはいえ不動産は遅効性が高く、時間をかけて期待利回りは東日本大震災直後頃の高い水準になっていくと思われます。

融資について

低金利下で不動産投資に流れていた融資は、新型コロナウイルス対策の緊急融資が優先され、2020年4月の時点では投資向け融資は少なくなっているようです。

特に、東京や大阪など先行して緊急事態宣言がなされた都市では顕著になっています。今後も、企業の存続・救済を目的とした融資が最優先される状況が続くと思われ、不動産投資で融資を使うのはハードルが高くなっていくと考えられます。

比較的影響が小さかった地方都市でも、感染拡大に伴う緊急事態宣言発令などにより融資を引くことは難しくなっていくでしょう。物件評価額の下落などで担保評価が下がっていく局面が続いた場合、融資を用いての不動産取得はさらに難しくなっていくでしょう。

まとめ

新型コロナウィルスによって露見する、立地による貸主・借主の力関係が拡大すると思われます。また、駅からの距離が遠い物件や郊外の物件を中心に価格が下落していくことが想定されます。これからはますます不動産に対する目利き力が重要になっていくでしょう。

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尾嵜豪
株式会社ウィンドゲート・代表取締役

1971年生、大阪府出身。明治大学政治経済学部卒業。大手ゼネコンでの勤務・経験を経て、株式会社ジャニーズ事務所にて不動産売買・賃貸・管理・コンサルティングの責任者として、全てを取り仕切る。独立後、株式会社ウィンドゲートを設立し、代表取締役に就任。都心の一流不動産のアドバイザーとして、芸能人、プロスポーツ選手、企業経営者などの富裕層から一般のお客さんまでを主な対象とする、不動産コンサルティングが好評を博している。不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ビル経営管理士、AFP

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