「旗竿地」は売れない?評価方法・売却するためのポイントを解説

「旗竿地」は売れない?評価方法・売却するためのポイントを解説

土地を評価するときは広さや形、使い勝手や法律上の制限があるかどうかなどがチェックされます。

ここに「旗竿地(はたざおち)」と呼ばれる土地があります。一体、どんな土地なのでしょうか。その評価は高いのでしょうか、それとも低いのでしょうか。

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旗竿地(はたざおち)とはどんな土地なのか?

家を売りに出そうとしたら不動産会社に「お宅はハタザオチです」と言われてしまった。ハタザオチ…って何?

都市部の住宅地に代々住んできた人が、家を売ろうとしたときに聞くかもしれない言葉。それが旗竿地です。

旗竿地とは次の図のような土地です。

●旗竿地

道路に旗がニョキっと一本立っているように見えますよね。ちなみに道路側に旗の部分が接していて、竿が奥に伸びているような土地は旗竿地ではありません。道路と面しているのが竿の細い部分しかない、というのが旗竿地の特徴です。

●旗竿地ではない

旗竿地売却しづらいのか?

「お宅はハタザオチです」という不動産会社の言葉の裏には、この土地は売却が難しいですよ、という意味が含まれています。

なぜ、旗竿地が売却しづらいのかを考えてみましょう。

環境や使い勝手にデメリットがある

旗竿地の立地環境や使い勝手の悪さは、一度でも土地の購入を考えたことがある人には広く知られていることです。具体的には次のようなことが指摘され、購入希望者の意欲をそいでいます。

  • 日当たりや風通しが悪い。
  • 生活音やプライバシーの確保に問題がある。
  • 駐車スペースを確保できない。

旗竿地の建物は、周囲を他の建物に囲まれている環境が多く見られます。そのため、日当たりや風通しの悪さ、隣家の生活音や自身のプライバシーが確保しづらくなりがちです。これらはいわゆるご近所トラブルにも発展しやすく、旗竿地の建物のマイナス面とされています。

また、駐車スペースが確保できていなかったり、あっても使い勝手が悪いケースが多く見られます。

今の法律にあっていない可能性がある

竿の部分と道路の部分は2m以上接していることが、建築基準法で定められた土地に建物を建てるための条件です。以前はこの基準が1.8mだったので道路との接面が2m以下の旗竿地に建物が建っている場合があります。このように法令の改正により基準に合わなくなった建物を既存不適格建築物と言います。

既存不適格建築物はそのまま利用する分にはよいのですが、大規模なリフォームや建て替えをするときは、現行の規定に合わせなければなりません。これは、道路と接する幅が1.8m~2.0m未満の旗竿地にある建物については大規模なリフォームも建て替えも行えないことを意味します。こうした物件を再建築不可物件といい、市場での評価は著しく低くなります

再建築不可物件である土地を売却するときは、重要事項説明書にその旨を記しておく必要があります。なぜなら再建築不可物件であるかどうかは、買主の判断に重要な影響を及ぼす事項に該当するからです。このプロセスを経ずに契約した場合、後々契約不適合という形で買主に「売買契約の解除」や「代金の減額」などを求められるトラブルに見舞われる可能性があります。

土地利用の難しさ

現行の建築基準法をクリアしリフォームや再建築可能な旗竿地でも問題は少なくありません。

  • 取り壊しや建築のコストが高くなる。
  • 建築プランに制限がかかる可能性がある。
  • 竿部分の利用方法が限定される。

解体や建築にコストがかかるのは資材等の運搬をスムーズにできないからです。旗部分の幅が狭いと工事車両が中まで入っていけず、その分の手間がコストとして跳ね返ってきます。

建築プランも、日当たりや風通しを考慮したものを考えなければならないことが多く、理想の間取りが実現できるかどうか不安がのこります。

旗竿地の評価の仕方

旗竿地の特徴を考えると、その評価は同じ面積の整形地よりは低くなってしまいます。ここでは客観的は評価方法として路線価を使い旗竿地がどのように評価されるかを見ていきます。

旗竿地は補正率によって評価が下がる

路線価による土地の評価は、土地面積とその土地が面している道路の路線価とで決まります。計算式にすると以下の通りです。

路線価×土地面積×1.00

たとえば路線価が200,000円、土地面積が300平米であれば、その土地の評価額は6千万円です。

計算式の最後に1.00を掛けています。これはいかにも理由がありそうですが、旗竿地の評価ではまさにポイントになるのがこの部分です。

×1.00は、その土地の評価を下げる理由がないとき、いわばMAX値で評価していることを意味します。しかし実際に取り引きされる土地の多くはその形状などによって、価値が目減りすることがよくあります。

どのようなときに土地の評価を目減りさせるのかと、どの程度目減りさせるのかを表すものとして「補正率」と呼ばれるものが登場します。

補正率にはいくつか種類があります。旗竿地で登場するのは次の4つの補正率です。

  • 奥行価格補正率
  • 間口狭小補正率
  • 不整形地補正率
  • 奥行長大補正率

基本的に土地は奥行きが長い土地ほど使い勝手が悪くなります。そのことを加味するのが奥行価格補正率です。旗竿地でもこの奥行価格補正率が使用されることは多く、住宅地の土地では最大で×0.8まで評価が下がります。

また、道路との間口が狭い点は旗竿地の特徴です。間口が狭い土地に対しては間口狭小補正率を使用します。住宅地では最大で×0.9評価がまで評価が下がります。

不整形地補正率は、旗竿地のような不整形な土地を架空の整形地(想定整形地)で囲うようにし、想定整形地にしめる実際の土地面積とそれ以外の部分(かげ地)とがどれくらいの割合になっているかで決まる数値です。かげ地の割合が高いほど土地の評価は低くなります。住宅地では最大で×0.6まで評価が下がります。

奥行長大補正率は奥行を間口で割り算して求めた数値に応じて決まります。住宅地の場合、最大で×0.9まで評価が下がります。

実際の評価では奥行価格補正率と不整形地補正率はどちらも使用し、間口狭小補正率と奥行長大補正率はより評価をどちらかを選択することになります。

路線価による評価は旗竿地を売りたい人にとっては、必ずしもプラスに作用するものではありません。なぜなら整形地と比べ評価が下がるので、売却価格にもそれが影響してしまうからです。路線価は誰でも調べることができるので、その評価の低さを理由に買主から売却価格を値切られる可能性もあります。

旗竿地を売却する方法

旗竿地はその独特の土地形状によって様々な制限が生まれてしまうため、売却しづらい土地と言われています。ただし、旗竿地がすべて悪いとは限りません。条件次第では十分に売却も可能です。旗竿地を売却するときのポイントを整理してみましょう。

中古一戸建てとして売れそうか

中古一戸建ての場合、購入者が建物の使い勝手や住環境を実際に確認できるので、旗竿地の建物に対する漠然とした不安は払拭できます。建物の状態がよく、しばらく利用できそうであれば、当面は建築コストの問題にも目をつぶれるかもしれません。

一方で建物の状態が悪いと、購入者は解体費用の負担を考えなければならず(しかもその費用が普通よりも高い!)、購入に向けて心理的なハードルは上がってしまいます。

すぐに売りたいなら、業者の買取の検討も

もともと市場価値の低い旗竿地なのですぐに売れるとは限りません。販売状況などによっては、古家を取り壊して更地にしたほうがいい、という判断があるかもしれません。売るためにあれこれと工夫をするには、時間的な猶予が不可欠です。

もし、時間をかけたくないのであれば、買取業者への買取の相談・売却も検討しましょう。土地の開発に長けた買取業者であれば、一般の住宅用のニーズには適さない土地を、何らかの方法で価値付けできるかもしれません。買取価格はかなり抑えられるかもしれませんが、条件が合えば仲介による土地取引よりも格段にスピード感をもって売却できるでしょう。

ただし買取では安く買われることも多いので、その価格で納得できるのかどうか、しっかりと見極める必要があります。

売却できない旗竿地とその活用法

売却できない、売却をしないという結論になったら、どうにかしてその土地を活用し価値のあるものにすべきです。そうしないと、毎年固定資産税だけが出ていく赤字の土地になってしまいます。

活用方法としては次のようなものが検討できます。

  • 賃貸住宅として貸し出す。
  • 賃貸用アパートに建て替える。
  • 更地にして駐車場やトランクルームにする。

土地の価値は低い旗竿地ですが、賃貸住宅であればそのデメリットはあまりクローズアップされません。今ある古家をそのまま貸せるようであれば、それがいちばんリスクを伴わない方法です。

賃貸用にアパートを建てたり、更地にして別の目的に利用する場合は、そのニーズや使い勝手を慎重に検討したうえで判断しなければなりません。土地の再開発であれば不動産会社だけでなく、銀行などに相談してもいいでしょう。

隣地の所有者に相談するのが近道になることも

最後に旗竿地の利用で盲点になりがちな点についてお伝えします。旗竿地をもっとも有効に活用できるのは隣地の所有者です。旗竿地のままだと価値が低い土地も、隣地とくっつけてしまえばひとつの大きな土地になります。もちろん旗竿地のデメリットとは一切無縁です。土地が広くなれば活用方法にもバリエーションが生まれるでしょう。

ご近所で付き合いがあるとかえって言いづらいかもしれませんが、もっともスムーズで、価値を維持した売却ができる可能性があります。思い切って提案してみてはいかがでしょうか。

不動産売却については、こちらの記事も参考にしてください。
不動産売却ガイド!早く高く売るコツ教えます

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執筆
2級ファイナンシャルプランナー
鈴木玲

出版社で5年、Webメディアで10年の勤務後に独立。独立後最初の確定申告で大きくつまづき、以後、本業のかたわら独学で社会保険、不動産、金融等の知識習得に励む。2018年、ファイナンシャルプランナーに。得意ジャンルは不動産で、実生活では中古マンションの購入、リフォーム、賃貸、売却を経験。やさしい日本語でにっぽんの制度や仕組みを説明する「やさしい にっぽん」を企画・運営。ほか執筆記事にパートだから社会保険に加入したくない。【2022年の条件は?】など。

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