不動産売却ガイド
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不動産買取とは?メリット・デメリット、買取業者の正しい選び方を解説!

不動産買取とは?メリット・デメリット、買取業者の正しい選び方を解説!

不動産を売却する方法として、不動産会社に依頼して買い手を探してもらう「仲介」の他に、不動産の買取再販業者に直接不動産を買い取ってもらう「不動産買取」という方法があります。ここでは、「仲介」と「買取」との違いや買取に向いている不動産の特徴、買取のメリット、デメリットについて説明します。

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不動産買取とは?

不動産買取とは、売却したいと考えている自宅などの不動産を不動産を経由して他の人に買ってもらうのではなく、「買取再販業者」(以下、買取業者)と呼ばれる不動産会社に直接買い取ってもらう不動産の売却方法です。買取業者は、買い取った物件をリフォームやリノベーションをし、内装を新築同様にし、物件の買取価格に利益を上乗せして再度販売します。不動産の買取業者は、本や楽器、家電、家具などのリサイクルショップに近いビジネスをしていると言えるでしょう。

通常の売却は仲介を依頼するのが一般的

不動産を売却する場合、「買取」ではなく「仲介」という方法を取ることが一般的です。「仲介」は、不動産会社が個人の売り手と買い手の間に入り、内見の対応、価格など契約条件の交渉、契約の締結など、両者の話を取次、契約が成立するようサポートします。

つまり、実際に不動産会社が不動産を買ったり売ったりするのではなく、個人間の不動産の売買を不動産会社が仲立ちしています。

一般的な不動産会社が行う不動産価格の査定は、過去の周辺物件などの成約事例やマーケットの動向などを考慮して、「これくらいの価格であれば、物件を買ってくれる人がいるだろう」という価格を出しています。

買取価格は売却相場の2~3割は低い

売却価格を重視するなら、不動産会社に仲介を依頼したほうがよいでしょう。というのも、買取業者は、買い取った物件を内装のリフォームなどで費用をかけて付加価値をつけて再度販売するというビジネスを営んでいるため、物件を安く買い取る必要があり、買取価格は、相場の7割程度の価格を提示されることが一般的です。

仲介での売却においては、物件を買主に引き渡す際に、仲介した不動産会社に報酬として、仲介手数料を支払います。仲介手数料の上限金額は物件価格×3.3%+6.6万円(物件価格が400万円以上の場合)ですので、 仲介手数料がかからないとはいえ、相場の7割程度での買取よりも、仲介での取り引きが金銭の面ではメリットが大きいでしょう。

ただし、不動産業者に売却の仲介を依頼するデメリットとして、買い手がいつ現れるかはわからないという問題があります。不動産売却の平均は約3ヶ月と言われていますが、場合によっては半年、1年以上かかることもあります。その間は、住宅ローンの月々の支払い、管理費、修繕積立金、固定資産税などの費用が発生します。

急にまとまったお金が必要になった、住宅ローンがこれ以上支払えないなど、すぐにでもお金が必要な場合には、買取も選択肢に入ってくるでしょう。依頼した買取業者や査定にかかる日数や書類の手配状況による違いはありますが、早ければ1週間、遅くとも1ヶ月以内には買取金額が入金されます。

仲介と買取の違いを比較

ここまで解説してきた仲介と買取の違いを表にまとめました。急にまとまったお金が必要であったり、資金繰りに困っていなければ、基本的には仲介での売却がお得です。

種類 仲介での売却 買取での売却
買い手 個人 買取業者
取引価格 市場価格 市場価格よりも2~3割安
手数料 仲介手数料が必要 不要
期間 平均3ヶ月 1週間~1ヶ月
売却の事実 知られる 知られない

買取での売却が適しているケース

では、どういった人に買取での売却が適しているのでしょうか。1日でも早く売却して現金化したい人、売りに出していることを知られずに売却したい人、地方のなかなか買い手が現れなさそうな不動産を相続した人などは買取がおすすめです。

また、以下のような特徴を持つ不動産は買取が向いていると言えます。

  • 築年数が30年以上経過している古い物件
  • 旧耐震・事故物件など、買い手が見つかりにくい物件
  • 一度もリフォームしたことがない、最新の設備でないマンション
  • 長期間、仲介で売りに出しているが買い手がつかない物件

築年数が古く、一度もリフォームしたことがない家やマンション、自殺や事件などがあったいわゆる事故物件は、仲介での売却が難航することがあります。しかし買取なら、古い戸建ての取り壊しやマンションのリフォームなど買取業者が買い取った後にすべて行うことなので、売主が「どうやったら売れるだろうか」と試行錯誤する必要は一切ありません。

仲介での売却が適しているケース

とりわけ市場での評価が高くなる以下のような不動産は、仲介での取引が向いていると言えます。

  • 築浅の物件
  • 人気エリアの物件
  • 最新の設備、管理状態のいいマンション

駅近や人気エリアといった購入希望者が多い不動産であれば、希望に近い金額で短期間に売却することも期待できます。

不動産買取のメリットは?

買取、仲介それぞれの売却が適しているケースを紹介してきました。ここでは買取で家を売ることのメリットをより詳しく見ていきます。

すぐにお金に変えられる

地域や売出し価格にもよりますが、売り出してから取引成立までの期間は、マンションで平均3~6ヶ月、一戸建てで平均9~12ヶ月ぐらいです。あくまで平均なので、地域や価格次第ではすぐに売れたり、逆に1年以上売れないケースもあります。 離婚や転勤、不要な不動産の相続など、「多少は安くても良いから早く手放したい」という場合は買取を検討するのがよいでしょう。

近所に知られずに済む

仲介の不動産業者に依頼すると買い手を探すために広告掲載をします。つまり、近隣の住居に物件のチラシをポスティングしたり、不動産ポータルサイトで、誰でも見れる状態になるということです。物件の外観や内装などの写真も掲載されますから、周辺の人たちに、どこの誰がいくらで売っているのかを知られてしまう可能性があります。しかし、買取の場合は、買取業者が直接物件を買い取るため、周囲に知られずに売却を行うことができます。

内覧の手間が省ける

仲介は購入希望者による内覧が行われます。買主が決まるまで何度も内覧の準備に時間と手間を取られることもあるでしょう。その点、買取は買取業者に室内を確認するだけなので、部屋を綺麗にする、内見対応のためにスケジュールを空けるといった手間がかかりません。何度も見ず知らずの人が家に来て、その応対をするというのも人によってはストレスに感じるものですから、内見対応はしたくない、売り出してから何ヶ月も経つけど売れる見込みがなさそうなので、早く売ってしまいたいといった人には大きなメリットでしょう。

契約不適合責任がない

売却する不動産が契約内容に適合した品質等を備えていないと判断されると、売主は買主に対して責任を負わなければなりません。これを「契約不適合責任」と言います。2020年4月の民法改正前までは「瑕疵担保責任」がこれに該当していました。個人が買主となることの多い仲介取引では売主に契約不適合責任がありますが、買取業者が相手の買取は、売主の契約不適合責任が免除されたり、対象が限定されるケースが一般的です。取引後に引き渡した不動産の中身を巡ってトラブルが生じない点は大きなメリットです。

仲介手数料が不要

買取業者を通して物件を売却する場合、最大で物件価格×3.3%+6.6万円(物件価格が400万円以上の場合)の仲介手数料がかかります。この仲介手数料は個人間で不動産を売却する際に仲介した不動産会社への手数料として支払うため、買取業者が直接物件を買い取る買取では、仲介手数料がかかりません。ただし、買取は仲介と比較して、仲介手数料以上に売却価格そのものが安くになるため、金額面で仲介よりもメリットがあるわけではありません。

不動産買取のデメリットは?

一方、買取が不動産売却の手段として一般的でないのは、次のようなデメリットがあるからです。

売却価格が安くなる

最大のデメリットは、仲介に比べて売却価格が安いことです。一般的に買取の相場は、仲介で売却する金額の7~8割程度と言われています。不動産の買取を行う買取業者は、買い取った不動産をリフォーム工事を実施して内装は新築同様にした上で、再度販売します。買取業者としては、少しでも安く仕入れたほうが、リフォーム後に売りやすく、利益も出るため、どうしても買取価格はシビアな値付けになってしまいます。

対象となる不動産が限られる

買取はあらゆる不動産で行われていますが、もっとも取り扱いが多いのは規格化され、構造上リフォームもしやすく、同一マンション、周辺物件の取引事例から買取の査定、再販の際の値付けがしやすいマンションです。

一戸建ては、査定の際のシロアリ、アスベストなど建物の調査に時間、費用がかかること、規格化されているマンションと比べて値付けが難しいことなどから対応している買取業者が少ない傾向にあります。

「不動産買取の流れ」をわかりやすく解説!損をしないためのポイントも紹介

不動産買取の流れ

不動産買取を行うときの流れを確認しておきましょう。

仲介での売却査定を依頼するのと同様、自分で買取依頼予定の物件周辺の相場を押さえておくと買取業者との交渉の際に自信を持って臨めます。ただエリアごとの買取の相場自体は、インターネット上でもほとんど載っていません。ですので、「買取相場」の代わりに、周辺の物件がいくらで売り出されているのか、過去いくらで取引されているのか「売却相場」を確認しておきましょう。

本稿でお伝えしているとおり、買取では通常の売却と比べて価格が安くなりますので、調べた売却相場の7~8割がけした値を買取価格の目安として持っておくとよいでしょう。

買取依頼の際には、大手、地場の買取業者など複数社に相見積もりを依頼しましょう。基本的には、買取価格が高く、その他の条件が問題ない買取業者を選ぶとよいでしょう。

見積もりを経て、売り先が決まったら売買契約、引き渡しへと進みます。契約前に用意しておく必要書類は以下のものがあります。

・権利証または登記識別情報通知書
・固定資産評価証明書
・実測図
・建築確認済証
・本人確認書類
・印鑑証明書
・住民票

不動産の種類での違いや、買取業者が自ら取得するときは提出が不要になることもあるので、どれが必要になるかは買取業者へ確認しましょう。

売買契約で重要なのは売買契約書の記載内容の確認です。引き渡し期日や手付金の額のほか、不用品の処分を依頼するような条件が細かくある場合は入念に内容をチェックしましょう。

仲介での不動産取引とは違い、売買契約から引き渡しまで、売主側に特段の要望がない限り短期間で行われます。残代金の支払い、鍵の受け渡しなどを行い、所有権移転登記の手続きが行われれば引き渡しは完了です。

引き渡しが終わったあとの手続きについてです。不動産取引で売却益が出た場合、確定申告をして税金を納める必要があります。売却益があるかどうかは、その不動産を取得した価格や、所有していた年数によって変わります。基本的な税金の計算方法は、仲介、買取のどちらの売却でも変わりません。もし自分では分からないというときは買取業者へ相談しましょう。相談は引き渡し前にしておくと良いでしょう。

参考:不動産の売却にかかる税金はいくら?計算方法は?これから売買の方は必見!

買取保証とは?

買取保証とは、「あらかじめ決めた日までに不動産を売却できなかった場合は、仲介する不動産会社や提携する買取業者で買い取ります」という約束をすることです。最初は仲介という形で不動産会社と契約し、買主を探してももらいますが、一定期間過ぎても購入希望者が現れなかったら、あらかじめ約束していた価格で買い取ってもらうサービスです。

購入希望者が見つかれば、仲介という形で取引が行われ、仲介手数料が発生します。しかし、購入希望者が見つからない場合は、不動産仲介会社が不動産を買い取ります。買取保証は、買取業者ではなく、仲介も行っている不動産会社に買取を依頼する一つのメリットと言えるでしょう。

買取保証と即時買取の違い

最初から買取を行う場合と買取保証の違いを表にまとめてみました。ここでは、買取保証と区別するために、最初から買取を行う取引を「即時買取」としています。

項目 買取保証 即時買取
取引価格 市場価格で売れるかもしれない 市場価格よりは低い
期間 長期化する可能性がある 短期で終わる
仲介手数料 仲介で売れたら発生する 発生しない

買取保証できる物件には制限がある

どんな物件でも買取保証ができるわけではありません。不動産会社ごとに買取保証を付けられる基準が設けられています。当然ですが、そもそも買取が難しい物件には買取保証を付けることはできません。

項目 制限の例
所在地 不動産会社が得意とするエリアのみ
対象不動産 マンションのみ
広さ 敷地面積40㎡以上、専有面積30㎡以上
築年数 築30年以内
媒介条件 専任専属媒介(他社との契約はできない契約)
買取保証額 査定した価格の●%

不動産買取をする買取業者の選び方

不動産買取を行う会社には、「不動産売買仲介実績ランキング」にランキングされるような大手不動産仲介会社もあれば、仲介を行わず買取を専門にした買取業者もあります。業態が違う会社が混在する市場のため、おすすめの会社を一覧にして比較するような情報はなかなか集めづらいのが現状です。

では、そうしたなかで買取業者の選び方としては、どのような点に注意すれば良いのか、考えてみましょう。

買取は仲介で取り引きできなかった次の手段として利用されるケースが少なくありません。成約には至らなかったものの、仲介を依頼していた不動産会社への信頼が高いのであれば、買取をしているかどうか、しているなら買取価格の見積もりを出してもらうと良いでしょう。提示された額はほかの会社へ話を聞くときの基準として利用できます。

仲介の売却査定では査定額が高いことは必ずしも会社を選ぶ基準にはなりませんでしたが、買取の場合は査定額が高いほどその買取業者を選ぶ理由になりえます。ただし、後から理由をつけて値引きされないよう、条件の細かな部分までチェックしましょう。

買取メインで依頼する場合は、決済までの期間や退去日に融通が付くかどうか、不用品の処分もセットで依頼できるかなど、細かいサービスの有無も買取業者を選ぶ基準となり得ます。価格以外に要望があるのであれば、そうした部分を各社へヒアリングしましょう。

買取市場は企業の参入障壁が高くないため、いろいろな買取業者が入り混じって存在しやすい環境にあります。これまでの買い取り実績などをしっかり確認して、安心できる買取業者を選びましょう。

買取の注意点

不動産の買取について説明してきました。ここからは取引における注意点をいくつか紹介します。

査定価格から値段を下げる会社は注意

買取業者は買取査定を出すときに、内覧をしないケースがあります。これは室内の状況は査定額に影響を及ぼさないと判断しているためです(すべてのケースがこれに該当する訳ではありません)。

にもかかわらず、売買契約が近づいてきたら、いろいろと理由をつけて買取価格を下げようとする会社があったら要注意です。最初から値下げすることを前提としている可能性すらあります。

内覧をせずに査定額を出す会社に対しては、査定額より値下げしたり別途費用を請求したりしないように釘をさしておきましょう。

土地取引の境界確定は慎重に

土地も買取の対象となる不動産のひとつです。土地を売るときはそれが仲介であれ買取であれ隣家との境界をはっきりさせておく必要があります。境界が曖昧だと価格が正確に出せなかったり、購入後に隣家とのトラブルに発展する可能性があるためです。

境界の確定には少なく見積もっても数十万円の費用がかかります。買取業者から「境界を確定してくれたらいくらで買い取りますよ」と言われ、いざ確定作業をしたものの、想定より広さが足りずに買取業者から値下げを申し入れられたり、買取の話をなかったことにされるというリスクも考えておかなければなりません。また、買取業者が境界の確定作業を代行し、相場より高い金額を請求されることもないとは限りません。買取と境界はセットにしないで、分けて準備したほうが良いかもしれません。

買取保証は仲介での本気度を必ずチェック

買取保証を依頼するとき、売主としては、どうせなら高く売れる仲介で決まってほしい、という気持ちがあるはずです。しかし、不動産会社も同じ気持ちでいるとは限りません。買取にしたほうが会社としての利益が上がるとあらかじめ算盤勘定していて、仲介業務を本気で行わない可能性もあります。

仲介での売却を優先したいなら、期間を設けて仲介による売却一本に絞り、それでも売却できなかったら買取を検討する、という形のほうが良い結果、納得できる結果が得られるかもしれません。買取保証で依頼する際も、他社での仲介を行えるような契約になっているか、事前に確認しましょう。

まとめ

買取と仲介の違い、および買取で不動産を売ることのメリットとデメリットを確認してきました。

その内容を見ても、いきなり買取!というよりは、一定期間は仲介で売却活動を行い、その後、購入者が見つからないようなら買取を検討する、という方法がもっともシンプルで使われやすい方法かと思います。

もちろん、現金化を急ぐなど特別な理由がある場合は最初から買取を検討しても何ら問題はありません。自分が家を売る目的と照らし合わせ、買取の長所を活かせるならば、ぜひ検討してみましょう。

記事のおさらい

不動産買取ってどんな取引?

不動産の売却には、主に仲介と不動産買取の手段がありますが、買取の場合、不動産会社が物件を直接買い取ります。一方の仲介の場合、不動産会社は売り手と買い手の仲立ちを行い、売買はしません。
詳しくは、不動産買取とは?をご確認ください。

不動産買取のメリットとデメリットは?

すぐに現金化できるのが大きなメリットです。仲介の場合は取引成立まで数ヶ月かかります。また、近所に内緒で売却できること、内覧の手間が省けます。
詳しくは、不動産買取のメリットは?をご確認ください。

不動産買取が適しているのはどんなとき?

スムーズな取引を重視する方におすすめです。一方の売却金額は仲介よりも2〜3割程度安くなることが多いです。すぐに現金が欲しい場合、秘密で売却を進めたい場合は買取が適しています。
詳しくは、買取での売却が適しているケースをご確認ください。

不動産買取と仲介のいいとこ取りは可能?

買取保証という売却方法があります。まずは仲介での高値売却を目指しますが、一定期間で取引が成立しなかった場合、予め定めた金額で不動産会社に買取してもらうという方法です。
詳しくは、買取保証とは?をご確認ください。

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執筆
オウチーノ
池田厚生(宅地建物取引士)

大学卒業後、IT企業勤務を経て、不動産サイトの運営に携わる。プライベートでは、中古マンションの購入、売却、リフォームを経験し、マンション管理組合の理事を務める。趣味は、中央線沿線の街歩き。コンシューマ向けサイトから、IT、医療の専門メディアまで手掛けた経験を活かし、不動産の専門的な内容をわかりやすく伝えられるように心がけています。

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