長生きしてもお金の不安がない「トンチン年金」とは?

長生きしてもお金の不安がない「トンチン年金」とは?

老後のための資産がいくら必要かを計算する際に考えなければならないのが、「何歳まで生きるのか」ということ。定年を迎える65歳以降、80歳まで生きるなら15年分の生活費があればいいが、90歳まで生きるとなると、その倍額程度の資金が必要になります。

しかし、未来は不確定で、自分が何歳まで生きるかを事前に知ることはできません。そのため、長生きをした場合にどのように資金の都合をつけるのかを考えたいところ。

そこで、長生きした場合に備える方法のひとつである、「トンチン年金」について説明します。

トンチン年金は生きている限りもらえる年金

トンチン年金とは、民間の保険会社が提供している個人年金のうちのひとつで、17世紀のイタリアの銀行家であるL・トンチが考案した終身年金制度のことです。

個人年金には、5年や10年など、一定期間確実に年金がもらえる確定年金や、本人が生存している場合に一定期間年金が受け取れる有期年金などの種類があります。しかし、これらは“一定の期間”しか年金を受け取れないため、長生きリスクに備えることはできません。

一方、トンチン年金は終身保険で、生きている限り一生涯年金を受け取ることができる。まさに、「長生きリスクに備えるための保険」といえるでしょう。

なお、終身年金にもさまざまな種類がありますが、トンチン年金は、基本的に年金受給前に契約者が死亡した場合の死亡保険金や、解約した場合の返戻金が低く設定されています。これは、高額になりがちな終身保険の保険料を抑えるためで、この点も長生きリスクに特化しているといえます。

できるだけ抑えた保険料で、長生きをした場合のリスクに備えられる民間保険が、トンチン年金なのです。

トンチン年金で元を取るには時間がかかる

長生きをした際の老後資金に備えられるトンチン年金だが、保険料の元を取るという観点だけで見ると、ややハードルが高い。

第一生命のトンチン年金「ながいき物語」の商品案内では、55歳で加入し、70歳まで保険料を払い込み、70歳から年金を受け取る場合のモデルケースが紹介されています。 男性の場合、月払い保険料は5万4,000円で、70歳からの年金額は年51万1,100円。保険料の払込額を年金の受取額が上回るのは、89歳のときになります。つまり、それより長生きをすれば得をするが、そうでない場合は損をするのです。

厚生労働省の「簡易生命表」によると、2018年の男性の平均寿命は81.25歳と、89歳を大幅に下回っています。元を取れない可能性がある年金には加入したくない人には、トンチン年金は適していないといえるでしょう。 ただし、80歳の男性がその後何年生きるかを示す「平均余命」は9.06歳であるため、80歳まで生きた男性は、89歳よりも長く生きる可能性が十分あるという点については考慮したいところです。

トンチン年金と一般的な個人年金、どちらを選ぶべき?  

トンチン年金と、確定年金等の個人年金のどちらを選ぶべきかは、考え方によって変わってきます。 長生きリスクに備えることに重点を置いた老後対策がしたいと考えている人は、保険料を抑えて終身で年金が受け取れるトンチン年金への加入を検討してみてもいいでしょう。

しかし、自分が早逝した際、家族にある程度のお金を遺したいと考える人は、払戻金が低いトンチン年金よりも、払込額に応じた一時金や年金が受け取れる年金を選んだほうがいいでしょう。 同様に、将来の受取額が年金保険の払込額を下回るリスクはとりたくないという人も、トンチン年金を選ぶのはおすすめできません。

そのほかの長生きリスクへの備え方は?

長生きリスクに備える方法は、トンチン年金だけではありません。老後の資金計画を立てる際は、1つの商品にこだわるのではなく、さまざまな金融商品の中から、自分に適したものを選ぶことが大切です。 ここでは、トンチン年金以外のものから、長生きリスクに備える方法を紹介しましょう。

公的年金:自分と家族の将来に備えられる

高齢化がますます進むにあたって、公的年金制度の継続に懐疑的な見方を持つ人も見られますが、長生きリスクに備える終身保険という意味では、優れた制度だといえます。

国民年金も厚生年金も終身年金で、死亡するまで受け取ることができます。さらに、家族がいる場合、死後も遺族年金が家族に支給されます。つまり、自分の将来と家族の将来、両方に備えることができるのです。

また、公的年金は基本的に65歳から受け取れるが、2020年現在、5年間繰り下げが可能。70歳まで年金を受け取る期間を繰り下げた場合は、年金受取額が42%も上乗せされます。 つまり、通常、月額10万円の公的年金を受け取れる人が、65~70歳までの生活費を自身の蓄えでカバーし、70歳から年金受給を開始することにした場合、14万2,000円に年金額がアップするのです。

繰り下げ需給も、元が取れるかどうかという観点で論じられることが多い。だが、トンチン年金と同じく、長生きリスクに備えるという点から見れば、大きなメリットがある制度でしょう。

国民年金基金:自営業者のための終身年金として活用できる  

自営業者に限っていえば、国民年金基金も終身で年金が受け取れる制度として活用できる。国民年金基金は、1口目は必ず終身年金、2口目以降は確定年金か終身年金かを選んで加入できる制度です。

ただし、月額の掛金は、iDeCoと合わせて6万8,000円までと決められています。すでにiDeCoを利用している場合、iDeCoの拠出金を差し引いた金額までしか掛けることができません。

なお、国民年金基金の掛金は、社会保険料控除として、全額が所得控除の対象となるため、節税にもつながります。

投資による資産形成:リスクを理解して利益を継続的に得る

投資よりも貯蓄という傾向が強かった日本だが、近年、iDeCoやNISAなど、投資による個人の資産形成を推奨する動きが活発になっています。

トンチン年金や国民年金基金は、終身で年金を受け取れるというメリットがある反面、物価の変動に対応することができないという問題点も抱えています。その点、投資による資産形成は、物価変動にも対応しやすいでしょう。

老後の資産形成方法として、iDeCoや企業型確定拠出年金を活用している人もいるでしょう。これらは、掛金は全額が所得控除の対象となり、運用益も非課税という制度です。ただし、将来受け取れる金額は、あくまでも自分自身の運用で形成された資産のみで、終身年金がもらえるわけではありません。

投資で老後も継続的に利益を得る方法には、株式やETFの配当金、不動産投資による賃料収入などが挙げられます。ただし、これらの方法は必ず継続的に利益が出るとは限りません。大切な老後資金を失う結果にならないよう、リスクを正しく理解し、無理のない範囲で行いましょう。

各年金制度の特徴を理解して長生きに備えよう

トンチン年金のような終身年金は、長生きリスクを軽減させるために役立ちます。しかし、単純に損得だけを考えた場合、必ずしも得になるとは限りません。iDeCoや公的年金、その他の個人年金など、さまざまな年金制度の特徴を知った上で、自分に合った老後資金の築き方を考えることが大切です。

後悔することがないよう、長生きリスクにどの程度備えておきたいか、どのような老後を過ごす予定なのかを考えた上で選択しましょう。

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