借地権とは?種類やメリット・デメリットをわかりやすく解説!

借地権とは?種類やメリット・デメリットをわかりやすく解説!

家を購入するために土地を探している方は「借地権」や「借地権付き建物」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。物件探しをしていると、同じような条件にも関わらず「所有権」の土地よりも「借地権」の土地のほうが2~3割安く売られています。

しかし、その理由について正しく理解している方が少ないのも事実。そこで、借地権の意味や種類、メリット、デメリットなどについてわかりやすく解説します。

家の売却を考えて、この記事を読んでいる方は、不動産一括査定がおすすめです。下のフォームを入力すれば、 複数の会社の査定結果を比較 できるので、 高く・早く 売れる可能性が高まります。

  • STEP
    1
  • STEP
    2
  • STEP
    3
  • STEP
    4

powered by オウチーノ × HOME4U

借地権とは?

不動産の売買をする場では借地権付き建物は、「借地権」を建物とセットで売却するときに使われる言葉です。借地権とは、文字通り「土地を借りる権利」のことです。 

借地権については、借地借家法という法律で次のように定義されています。

借地権 建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいう。

引用元:借地借家法第二条

つまり、借地権とは「建物の所有を目的とした地上権」または「建物の所有を目的とした土地の賃借権」のことを指します。※建物の所有を目的とすることがポイントです。

ここで「地上権」と「土地の貸借権」について説明します。

地上権とは、他人の土地を使う権利です。地上権は、民法265条以下で定められており、土地を直接支配できる強力な権利です。借主が貸主(いわゆる地主)に対して金銭を払うことは義務ではないため、貸主側のメリットがなく、一般住宅で設定されていることはほとんどありません。

例えば、太陽光発電パネルの設置などを目的として他人の土地を使用するような場合に地上権を設定するケースが多く見られます。

一方、「土地の賃借権」とは、その名の通り土地を借りる権利のことです。こちらは、借主は貸主にお金を払う必要があります。通常、借地権という言葉が出てきた際は、こちらの「建物の所有を目的とした土地の賃借権」のことと捉えて問題ありません。ここから先、「借地権」という言葉は「建物の所有を目的とした土地の賃借権」として解説します。

借地権(建物の所有を目的とした土地の賃借権)は建物の所有を目的に土地を賃借しているため、借主は貸主の許可なく売却することはできません。※借地権が「建物の所有を目的とした地上権」場合、借地権の譲渡は自由です。

また、借主が建物を建て替える際は、貸主に通知するする必要があるケースが多いです。(通常、「土地の賃貸借契約書」に建物の増改築に関わる条項が記載されています)

また、借地権の存続期間(契約期間)が終了し、借地権を更新しない場合は、借地権者(借主)は借地権設定者(貸主)に対して「建物買取請求権」を請求することができます。「建物買取請求権」とは、土地を借りてその上に建物を建てた場合に存続期間(契約期間)が満了したときは、土地の所有者に建物を買い取ってもらう権利をいいます。

借地権は3種類ある

借地権はその性質によって、いくつか種類があります。ここでは、「旧借地権」「普通借地権」「定期借地権」の3つの特徴を紹介します。

借主側に強い権利がある「旧借地権」

借地権が定義されている「借地借家法」が施行される1992年(平成4年)8月よりも前(平成4年7月31日まで)に建物の所有を目的として土地を借りた場合の借地権が「旧借地権」です。その特徴として、借地契約の更新を続けていけば半永久的に借りることができることがあります。

旧借地権の存続期間(契約期間)は、建物の構造(木造や鉄骨造、鉄筋コンクリートなど)によって変わってきます。

建物の構造 期間の定め当初の存続期間 当初の存続期間 更新後の存続期間
堅固建物(鉄筋など) あり 30年 30年
堅固建物(鉄筋など) なし 60年 30年
非堅固建物(木造など) あり 20年 20年
非堅固建物(木造など) なし 30年 20年

建物が老朽化しても地主側が契約解除を求めることはできません。物理的に建物が無くなっても、借主は再建設を求めることができました。普通借地権よりも「借主側に強い権利がある」といえるでしょう。

更新で期限を延長できる「普通借地権」

普通借地権は旧借地権のような建物の構造と契約期間の関連性はありません。当初の存続期間は構造を問わず、契約で30年以上の期間を定めている場合はその期間、定めていない場合は30年となります。(30年未満の期間設定は無効となります。)

初回の更新では20年の延長が可能です。2回目以降の更新は存続期間が10年となります。
ただし、貸主借主がこれより長い期間を定めた場合にはその期間が更新後の存続期間となります。

また、存続期間終了時に建物がある場合は、借地人は地主の合意有無にかかわらず更新を請求することができます。この場合には地主の承諾は必要ありませんが、地主が遅滞なく正当な意義を述べた時は更新されません。

更新ごとに契約期間が変化することを認識しておきましょう。普通借地権も、契約更新ができれば半永久的に使用できます。

期間満了で土地を返還する「定期借地権」

定期借地権とは借地契約に更新がそもそも無く、契約期間が満了すると土地を地主に返還しなければなりません。契約内容によって存続期間は異なり、一戸建ての場合は50年以上とする「一般定期借地権」の場合が多いでしょう。

借地権を利用するメリット

ここから、借地権を利用する3つのメリットについて紹介します。

土地に関する税金がかからない

借地権を利用することで土地に関する税金がかからなくなります。なぜなら土地は地主のものであり、それに関わる固定資産税や都市計画税などもすべて地主が支払う義務を負うからです。

しかし、税金がかからないのはあくまで「土地」に対してであり「建物」に対しての固定資産税や不動産取得税などはかかるので注意しましょう。

マイホームの購入費用が土地の分だけ安く済む

借地権の最大のメリットは、やはりその価格の安さにあります。土地と建物がセットの一戸建ての場合、土地を取得する費用が大きくなりがちです。

特に都心部で取得する場合は坪単価も高く、購入したい地域で家を建てられないということもしばしばあります。しかし、借地権付き建物であれば土地購入に関わる費用が不要となるため、同じ立地条件でも借地権と所有権で比較すると、価格差が大きくなる場合が多いです。

借地権付きの土地を購入する場合、一般的な土地購入(所有権)代金の6割~8割程度の価格になっていることが多いです。

更新ができれば半永久的に住むことができる

借地権には期限があるものの、更新することができれば半永久的に使用することも可能です。一般的な場合、最初の継続期間は30年以上となり、この期間を満了するだけでも十分な期間、土地を使用できます。

一方、契約更新に不安を持つ方も多いですが、基本的に正当な理由がなければ更新を拒否することはできません。正当な理由の判断基準は以下のとおりです。

①地主及び借地人が土地の使用を必要とする事情を比較する
(例)自分または家族が居住する必要性(借地人)
   ほかに土地を所有しておらず、その土地に建物を建てて居住する必要がある(地主)

②借地権に関する従前の経緯
(例)借地人の賃料の不払い履歴
   借地人が地主の承諾なしに増改築を行った

③土地の利用状況
(例)建物の老朽化の程度
   建物の法令違反

④立ち退き料の支払い
上記①~③の正当事由が不十分な場合に立ち退き料を支払うことでそれを補う判断時事情となります。

しかし、普通に使用してさえいれば、更新拒否をされる可能性は低いでしょう。なぜなら、正当な理由がある上で拒否したとしても、多額の立退料を支払わなければならないからです。

借地権利用にはデメリットもある?

借地権を利用するメリットが多くある一方で、デメリットもあります。デメリットについても正しく把握しておきましょう。  

地代を地主に払い続けなければならない

借地権を利用するデメリットは、地代を地主に支払い続けなければならないことです。借地権を利用することで、住宅購入時の土地にかかる資金が安くなったり、税金が免除されたりなど経済的なメリットが多くあります。

しかし、いつまでも地代を払い続けることに抵抗を感じる方がいるのも事実です。

地主の許可なく建物の増改築はできない

借地権を利用すると建物の増改築やリフォームなどを行う際、地主に許可を求めなければなりません。また、売却や譲渡を行う場合も同様です。

借地権付き建物の場合、地主の許可なく建物の増改築はできません。一方、リフォームは地主の許可は不要です。

増改築とは、建築物の面積や形状を大きく変更することです。この場合、通常は役所への建築確認申請なども必要になってきます。 増改築に対してリフォームとは、一般的に「建物の価値をもとに戻すこと」を指します。例えば、雨漏りの修理や、古くなった水回り設備の交換などです。(リフォームは役所への建築確認申請なども不要です)

住宅ローンの審査に通らない可能性がある

借地権付き建物は、住宅ローンの審査に通らない可能性があります。

借地権付き建物の借地権が「建物の所有を目的とした土地の賃借権」場合、土地に対して抵当権を設定できないため、所有権と比較して担保価値が低くなります。

借地権が「建物の所有を目的とした地上権」の場合は抵当権が設定できますが、仮に抵当権を設定したとしても、抵当権を行使する前に借地権が解除されてしまうリスクもあるため、金融機関としては住宅ローン審査に厳しくならざるを得ないのです。

売却しづらい

借地権付き建物は、このように住宅の増改築や住宅ローン審査において様々な制限があるため、売却がしづらいという特徴もあります。

ライフスタイルに合った借地権を利用しよう

借地権を利用することで、土地の購入費用が安くなったり税金もかからなかったりなど、多くのメリットを得ることができます。しかし、デメリットがあることも事実です。

もし、長期間で借りるという場合は、所有権と実質的な費用にほとんど差がないという考え方もあり、メリットばかりではないことも知っておきましょう。どちらかというと地方よりも都内などの方が、購入額についてのメリットが多くなるかもしれません。

まずは、自身のライフスタイルに合った借地の存続期間を決めて、借地権を有効活用することをおすすめします。

監修:西風恒一(大阪司法書士会所属)
1972年生まれ。大学卒業後、大手の教育関連会社に就職し、10年間講師職、管理職としての経験を積んだのち、司法書士業界に入る。平成19年司法書士資格取得後、不動産登記、会社・法人登記、相続関係業務、債務整理、裁判関係、成年後見業務など、様々な案件を経験し現在にいたる。法律記事のライターとしても豊富な実績をもつ。

あなたの家はいくら?
今すぐ一括査定
無料

不動産を売るならまずは一括査定!
一度に複数の査定結果を比較できるので、より高く売れる可能性が高まります。

査定する物件の住所を入力
  • STEP
    1
  • STEP
    2
  • STEP
    3
  • STEP
    4

powered by オウチーノ × HOME4U

オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
コンテンツポリシー

この記事に関するキーワード

あなたの家はいくら?
今すぐ一括査定
無料

不動産を売るならまずは一括査定!
一度に複数の査定結果を比較できるので、より高く売れる可能性が高まります。

査定する物件の住所を入力
  • STEP
    1
  • STEP
    2
  • STEP
    3
  • STEP
    4

powered by オウチーノ × HOME4U

不動産サービス