相続登記の費用は?自分で手続する場合と司法書士の費用相場

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不動産を相続したら相続登記をします。

相続の仕方によって進め方や必要書類が変わることもあり、初めてのときは大変な作業になるでしょう。

手続きを自分でやる場合、専門家である司法書士にお願いする場合の費用の違いなども確認しましょう。

相続登記は必要?しないと将来困ることとは?

不動産相続が発生したときに必ずと言っていいほど話題に上るのが「相続登記は必要?」「しないと何か問題ある?」というものです。

法律的な観点を先に言うと、相続登記をしないことが法律違反として問われることはありません。ただし、必要性があるかないか、しないことによる問題があるかないか、を議論するなら話は別で、相続登記はしたほうがよい、しないと問題が起こるかもしれない、と結論付けられます。

当初の相続では相続人が少なく、その気になればいつでも相続登記できると油断しているときは特に注意が必要です。相続登記をしていない期間に相続人が亡くなるとその権利はどんどん枝分かれし、相続人の数が増えていきます。いざ相続登記をしようとした際に、新たな相続人が協力してくれない、連絡がつかない、必要な書類が用意できない、と言った状態に陥る可能性も出てきます。

相続登記がされていない不動産のデメリット

相続登記がされていない不動産のデメリットは、活用の幅が狭まるという点です。

  • 不動産を売却できない

相続した不動産を売ろうと思っても登記簿上の所有者になっていないため、所有権移転登記が速やかに完了できません。通常の代金決済と同時に所有権が買い手に移る手続きができないということです。

これは買い手にとっては大きなリスクであり、このような取引を積極的に行う人はまずいないので、現実として不動産を売ることができなくなります。

  • 不動産を担保にお金を借りることができない

不動産を担保として差し出すときは、金融機関がその不動産に抵当権を設定します。ここでも自分が登記簿上の所有者でないため、抵当権の設定が行えないということが起こります。

抵当権の設定なしにお金を貸すところはないでしょうから、不動産を担保にお金を借りることもできなくなります。

相続登記の3つのパターンと申請人の違い

相続の仕方は大きく3つに分かれます。それぞれで進め方や必要書類が変わりますので、注意しましょう。

遺産分割協議による相続

相続人が複数いるときに、どの財産を誰がどれくらい相続するかを、相続人自身が話し合いによって決めるのが遺産分割協議です。遺産の分け方に関する法的な制約はありません。想像人全員が同意できるかどうかがすべてです。

遺産分割協議では、不動産を相続する相続人をひとりにすることも可能です。将来のことを考えるとそのほうがシンプルで好ましいのですが、実際には相続資産を公平に分けるために、ひとつの不動産を複数の相続人で相続することが多くあります。

遺産分割協議で相続した不動産の相続登記手続きには、遺産分割協議書が必要です。遺産分割協議書は、相続人全員の実印が押印されているため、相続人全員分の印鑑証明書も添付しなければなりません。

遺言による相続

遺言により不動産を相続することがあります。この場合、ひとりで相続することもあれば複数人で共有することもあります。

遺言には自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類があり、それぞれ正式な書類として認められるための手続きの仕方が異なります。遺言によって相続した不動産の相続登記を行うときには、この遺言書が必要になります。

法定相続

相続した財産を相続人それぞれが法律の定める相続分通りに受け取る相続の仕方です。不動産の場合は、相続分ごとに共有持分を設定することになります。

法定相続で相続した場合は遺産分割協議書や遺言書に該当するものはありませんので、相続登記手続きに必要な書類が他の相続のときに比べ少なくなります。

相続登記の費用。自分でやるかプロに任せるか?

相続登記は必要な書類も多く手続きが煩雑になるため、司法書士に依頼することが一般的と言われています。

司法書士に相続登記を依頼するときの費用がどれくらいになるのか。また報酬とは別に実費で必要となるものに何があるのか。確認してみましょう。

相続登記の報酬費用の相場

手続きを行うもの 費用の目安
司法書士が行う 報酬(6万円から10万円)+実費
自分で行う 実費

相続登記を業として代理で申請できるのは司法書士だけです。所有権の移転登記手続きの報酬については、日本司法書士会連合会がアンケートをもとに平均値をまとめたものがあります。

地区 報酬の平均値
北海道地区 60,983円
東北地区 60,667円
関東地区 65,800円
中部地区 63,470円
近畿地区 78,326円
中国地区 65,670円
四国地区 65,578円
九州地区 62,281円

参考|日本司法書士会連合会

この時の条件は「相続を原因とする土地1筆及び建物1棟(固定資産評価額の合計1000万円)の所有権移転登記手続の代理業務を受任し、戸籍謄本等5通の交付請求、登記原因証明情報(遺産分割協議書及び相続関係説明図)の作成及び登記申請の代理をした場合※法定相続人は3名で、うち1名が単独相続した場合」です。

このケースでは、6万円台から7万円台を相場として見ることができそうです。

実際には、固定資産税評価額が高くなるにつれて相続登記の報酬がアップする報酬体系としている司法書士事務所が多くありますので、注意が必要です。

仮に固定資産税が1億円を超えるような場合でも報酬が2倍、3倍と膨れ上がることはなく、おおむね1万円から3万円の範囲の上乗せに留まるでしょう。

実費でかかる費用

司法書士が行っても、自分でやってもかかるのが実費です。相続登記の際にかかる代表的なものを確認しましょう。

  • 登録免許税

所有権移転登記にかかります。相続を原因とする登録免許税の計算式は以下の通りです。

固定資産税評価額×0.4%

  • 必要書類の取得費

公的な書類として取得費がかかるものは以下のものです。

必要になる書類は相続の仕方や相続人の数などによって変わります。最近はオンラインで取得できる書類も増えてきて、その場合は料金が別に設定されていることもあります。また、自治体によっては下記費用と異なることもありますので、注意してください。

書類 取得費
登記簿謄本 1通600円
固定資産評価証明書 1通300円
住民票・住民票の除票 1通300円
戸籍謄本 1通450円
除籍謄本 1通750円
印鑑証明書 1通300円

司法書士がこれらの書類を取得する際は、取得費とは別に報酬(手数料)が別途かかることが一般的です。

  • 諸費用

書類を郵送したり、法務局の窓口へ出向くために交通公共機関を利用したりする場合の費用です。手続きが煩雑なケースでは、諸費用もばかにならない金額になります。

まとめ

相続登記の費用は「税金+書類の取得費+諸費用」に加え、司法書士へ依頼する場合はその「報酬」が加わります。

司法書士には報酬の条件(固定資産税評価額に応じて変動するのか、固定なのか)や範囲(書類の取得には別料金がかかるのかなど)を確認しておくことが大切です。

報酬とは別に「日当」などがあるケースもありますので、トラブルとならないよう司法書士とは事前に十分な話し合いを心がけましょう。

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鈴木玲
FP・住宅ローンアドバイザー

2級ファイナンシャルプランナー。住宅ローンアドバイザー。
パートだから社会保険に加入したくない。【2021年の条件は?】ほか

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