固定資産税・都市計画税はいくら?計算・シミュレーション方法を解説

酒向 潤一郎
監修: 税理士 酒向 潤一郎
固定資産税・都市計画税はいくら?計算・シミュレーション方法を解説

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不動産には税金がつきものですが、不動産を所有していることでかかるのが固定資産税と都市計画税です。

それぞれどんな税金なのか、詳しく見ていきましょう。

固定資産税と都市計画税。その違いは何?

まず、それぞれの税金の位置づけを確認しましょう。両方に共通するのはどちらも地方税であるという点です。

課税主体は市町村で、毎年1月1日時点不動産の所有者に対して税金が課せられます。市町村が税額を計算し所有者に通知する賦課課税方式であることも両者の共通点として挙げられます。

一方で、固定資産税は普通税であるのに対して、都市計画税は目的税です。都市計画税は、公園、道路、下水道などの都市計画施設の建設整備に関する事業に充てられます。

固定資産税の計算方法

ここからは固定資産税がいくらになるのか。計算方法を解説します。

計算式は難しくありません。

課税標準 × 標準税率 = 固定資産税

課税標準とは、税金を計算する際の基準となるものです。当然、税金ごとに何を課税標準とするかは異なります。固定資産税における課税標準は固定資産税評価額です。

不動産の場合、土地と建物で別々に固定資産税がかかります。

土地の固定資産税評価額は一般の土地取引価格の指標とされる公示価格の70%程度で評価されます。市場で取引される価格の7割くらいになる、ということです。あくまで目安ではありますが、たとえば市場で3,000万円の価値がある土地の固定資産税評価額は2,100万円前後になるだろう、というものです。

建物の固定資産税評価額は、その建物を評価時点で再度建築した場合にかかる金額(再建築価格)のおよそ50%から70%、または新築時の請負工事金額のおよそ50%から60%が評価額の目安と言われています。建物は使用するほどに価値が減じていきますので、築年数の経過したものほど評価が低くなるのが一般的です。

標準税率は土地も建物も同じ税率が適用されます。標準という言い方をしているのは、税率の最終的な決定権は市町村にあるためです。

現在、固定資産税の標準税率は1.4%で、大多数の市町村がこの数値を税率として使用していますが、中には1.5%や1.6%を税率としているところもあります。これから不動産の購入を考えているのであれば、あらかじめ税率を確認しておくとよいでしょう。

都市計画税の計算方法

都市計画税の計算方法を解説しましょう。こちらも計算式は難しくありません。

課税標準 × 制限税率 = 都市計画税

課税標準は固定資産税と同じで、固定資産税評価額になります。土地と建物を別々に計算する点も同様です。

税率は固定資産税が標準税率だったのに対し、都市計画税では制限税率となっています。税率の決定権が市町村にあるのは同様ですが、制限税率の場合は指定範囲以内で決めなければなりません。都市計画税は0.3%が制限税率なので、必ずそれ以下の設定になっています。これも市町村へ確認をしておきましょう。

都市計画税は都市計画区域における市街化区域にある不動産を対象としていることがほとんどです。市街化区域には用途地域が定められています。

不動産を購入したときに用途地域の指定があったなら、都市計画税はかかると考えていいでしょう。市街化区域ではない市街化調整区域や非線引区域、そもそも都市計画区域外にある不動産には都市計画税は通常かかりません。

都市計画区域は市町村による見直しもありますので、これまで市街化区域でなく都市計画税がかからなかった場所が市街化区域に編入され、都市計画税が新たに課せられるようになるということもあり得ます。税金がかかるかどうか分からないときは税率同様、市町村へ確認するようにしましょう。

課税時期と納税方法

固定資産税と都市計画税の案内はセットで届きます。地方税であるため、納付スケジュールは市町村ごとに異なりますが、もっとも一般的なスケジュールは次のものです。

  • 4月~6月:振込用紙と納税通知書の到着(郵送)
  • 6月:第一期分の納付
  • 9月:第二期分の納付
  • 12月:第三期分の納付
  • 翌年2月:第四期分の納付

1年を4回の期に分けて、それぞれに納付期限が設定されます。最初に届く納税通知書にすべての期の振込用紙が入っていますので、期ごとに支払いをする場合は振込用紙を無くさないように十分注意しましょう。第一期の納付期限までに全期分をまとめて払うこともできます。

固定資産税は支払いが遅れると延滞金が発生するので、忘れずに納付を済ませたいところです。代表的な固定資産税の払い方には以下のものがあります。

現金(窓口)

納税通知書に同封されている振込用紙を使って納付します。各市町村の窓口に現金とともに持参して処理してもらうほか、銀行や郵便局などの金融機関、コンビニでも支払いができます。自治体によって対応する金融機関、コンビニが決まっています。

口座振替

電気や水道などの公共料金と同様に、固定資産税も金融機関からの口座振替が可能です。申し込み時に期別に納付するか、一期目に全額納付するかを決めます。

クレジットカード

クレジットカードで固定資産税を納付できる自治体もあります。インターネットの「Yahoo!公金支払い」を利用していることがほとんどです。利用に際して決済手数料がかかります。金額は自治体や納税額によって変わります。

ペイジー

ペイジーマークのついた納付書であれば、ペイジーを利用して金融機関のインターネットバンクやATMからの納付が可能です。ATMの時間外利用料を除くと、ほとんどのケースで手数料はかかりません。領収書の発行はありません。

地方税共通納税システム

令和元年10月から地方税共通納税システム「eLTAX(エルタックス)」が稼働しています。インターネットを利用した電子納税で、複数の自治体への固定資産税の納付があるケースなどでは便利な仕組みです。振替手数料は必要ありません。

固定資産税と都市計画税の軽減措置

住宅市場活性化のため、住まいにかかる固定資産税、都市計画税が少なくなる特例があります。

固定資産税の特例

住宅用地の課税標準の特例

住宅用の土地の課税標準を引き下げる特例です。小規模住宅用地(200平米以下の部分)は「課税標準×1/6」、一般住宅用地(200平米超の部分)は「課税標準×1/3」で計算します。

新築住宅の税額軽減特例

新築の建物の固定資産税額を引き下げる特例です。120平米までの部分を「固定資産税額×1/2」で計算します。マンションなどの耐火構造の場合は5年間、木造の一戸建ての場合は3年間がこの特例を利用できる期間です。

都市計画税の特例

住宅用地の課税標準の特例

住宅用の土地の課税標準を引き下げる特例です。小規模住宅用地(200平米以下の部分)は「課税標準×1/3」、一般住宅用地(200平米超の部分)は「課税標準×2/3」で計算します。

固定資産税・都市計画税をシミュレーションしてみよう

固定資産税と都市計画税を、実際に計算して確認してみましょう。
ここでは新築マンションと中古戸建を、例にとってみたいと思います。

新築マンションの場合

まずは前提条件を整理します。 下記の新築マンションについて固定資産税と都市計画税を計算してみます。
・5000万円で購入
・専有面積70㎡
・土地の固定資産税評価額が600万円
・建物の固定資産税評価額が900万円
※2017年度の税制改正における、タワーマンションに係る固定資産税の見直しの対象外物件とする

大事な点ですが、購入金額は固定資産税の税額、都市計画税の税額、どちらにも直接影響しません。ですので、「5000万円」は計算の中で用いることはありません。これは、新築/中古、マンション/戸建てにかかわらず共通です。

固定資産税評価額に税率を乗じて税額を求めます。固定資産税は固定資産税評価額に1.4%を乗じ、都市計画税は固定資産税評価額に0.3%を乗じ、土地と建物でそれぞれ求められます。

ただし、新築マンションには以下の軽減措置が適用されます。
①住宅用地の課税標準の特例土地の固定資産税について、200平米以下の部分は「課税標準×1/6」
②新築住宅の税額軽減特例建物の固定資産税について、120平米までの部分を「固定資産税額×1/2」(築5年まで)
③住宅用地の課税標準の特例土地の都市計画税について、200平米以下の部分は「課税標準×1/3」
④建物の都市計画税について、軽減措置はありません。

それでは、固定資産税評価額に税率を乗じ、軽減措置も適用させた上で税額を求めてみましょう。

土地の固定資産税
600万円(固定資産税評価額)× 1/6(①による軽減)× 1.4%(税率) = 14,000円
建物の固定資産税
900万円(固定資産税評価額)× 1/2(②による軽減)× 1.4%(税率) = 63,000円
固定資産税の合計
14,000円 + 63,000円 = 77,000円

土地の都市計画税
600万円(固定資産税評価額)× 1/3(③による軽減) × 0.3%(税率) = 6,000円
建物の都市計画税
900万円(固定資産税評価額)× 0.3%(税率) = 27,000円
都市計画税の合計
6,000円 + 27,000円 = 33,000円

固定資産税と都市計画税の合計
77,000円 + 33,000円 = 110,000円

同じマンションが中古になった場合、建物の固定資産税評価額と軽減措置が上記と異なってきます。建物は年数に応じた経年減価補正率の分だけ、固定資産税評価額が減額されます。また新築ではなくなるため、②の軽減特例が適用されなくなります。①と③は築年数と無関係の特例のため、引き続き適用されます。また、同じ新築でも戸建ての場合、②の軽減特例の適用は築5年ではなく、築3年までとなります。

中古戸建ての場合

まずは前提条件を整理します。 下記の新築マンションについて固定資産税と都市計画税を計算してみます。
・5000万円で購入
・土地面積100㎡
・土地の固定資産税評価額が1,800万円
・建物の固定資産税評価額が900万円(現在)

計算の流れは新築マンションと変わりありません。中古戸建てに適用される軽減措置は以下の通りです。
⑤住宅用地の課税標準の特例:土地の固定資産税について、200平米以下の部分は「課税標準×1/6」
⑥建物の固定資産税について、軽減措置はありません。
⑦住宅用地の課税標準の特例:土地の都市計画税について、200平米以下の部分は「課税標準×1/3」
⑧建物の都市計画税について、軽減措置はありません。

それでは、固定資産税評価額に税率を乗じ、軽減措置も適用させた上で税額を求めてみましょう。

土地の固定資産税
1,800万円(固定資産税評価額)× 1/6(⑤による軽減) × 1.4%(税率) = 42,000円
建物の固定資産税
900万円(固定資産税評価額)× 1.4%(税率) = 126,000円
固定資産税の合計
42,000円 + 126,000円 = 168,000円

土地の都市計画税
1,800万円(固定資産税評価額)× 1/3(⑦による軽減) × 0.3%(税率) = 18,000円
建物の都市計画税
900万円(固定資産税評価額)× 0.3%(税率) = 27,000円
都市計画税の合計
18,000円 + 27,000円 = 45,000円

固定資産税と都市計画税の合計
126,000円 + 45,000円 = 171,000円

この戸建てが新築だったときは、建物の固定資産税評価額と軽減措置が上記と異なってきます。
900万円は経年減価補正後の金額であり、新築時の固定資産税評価額はより高い金額となります。一方で、⑥では築3年まで1/2の軽減特例が適用されます。

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酒向 潤一郎
監修
税理士
酒向 潤一郎

J’sパートナー総合会計事務所(酒向潤一郎税理士事務所)にて、税理士として会計事務所の経営を行う一方で、東証一部上場IT企業の事業開発責任者や事業会社の監査役、ベンチャー投資会社のパートナーなどを務める複業税理士。会計専門誌などにも複数寄稿。趣味が高じて学童野球連盟の監査役やスポーツクラブの監事も務める。

執筆
2級ファイナンシャルプランナー
鈴木玲

出版社で5年、Webメディアで10年の勤務後に独立。独立後最初の確定申告で大きくつまづき、以後、本業のかたわら独学で社会保険、不動産、金融等の知識習得に励む。2018年、ファイナンシャルプランナーに。得意ジャンルは不動産で、実生活では中古マンションの購入、リフォーム、賃貸、売却を経験。やさしい日本語でにっぽんの制度や仕組みを説明する「やさしい にっぽん」を企画・運営。ほか執筆記事にパートだから社会保険に加入したくない。【2022年の条件は?】など。

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