住宅ローン減税が延長!ただし今後の「控除額の見直し」には注意

住宅ローン減税が延長!ただし今後の「控除額の見直し」には注意

令和3年(2021年)の税制改正で、住宅ローン減税の延長が決定しました。

住宅ローンを利用して家を買う人は、この制度をあらかじめ理解したうえで、家選び、資金計画を考えるとよいでしょう。

控除期間は13年間。プラス3年分の控除額の計算方法は?

住宅ローン減税は長らく続いている制度ですが、2019年10月に消費税が10%になったタイミングで大きな見直しがありました。控除期間を10年から13年に延ばしたのです。消費税の増税に対するものなので、住宅購入に際し消費税10%の支払いがある人、具体的には注文住宅を建てたり新築の分譲住宅を購入した人がこの変更による恩恵を受けることになります。

当初、この変更は2020年までの予定でしたが、2021年も継続されることとなりました。

具体的な内容を確認してみましょう。

1年目から10年目までの10年間はこれまでの決まりと同じです。最大控除額は400万円までで、毎年の控除額は住宅ローンの年末残高×1%です。

プラスされた3年間、11年目から13年目にかけては毎年の控除額の計算方法に条件が加わります。次のA,Bのうちいずれか少ない方の金額になるのです。

  • A. 住宅ローンの年末残高×1%
  • B. 建物の取得価格(上限4,000万円)の2%÷3

シミュレーションをしてみましょう。借入額3,500万円(返済期間30年、金利1.5%、元利均等返済)で、建物価格は2,500万円とします。

年数 借入残高 A.住宅ローンの年末残高×1% B.建物の取得価格×2%÷3
1年目 3,406万円 34.06万円 ---
2年目 3,312万円 33.12万円 ---
3年目 3,216万円 32.16万円 ---
4年目 3,119万円 31.19万円 ---
5年目 3,020万円 30.20万円 ---
6年目 2,919万円 29.19万円 ---
7年目 2,818万円 28.18万円 ---
8年目 2,714万円 27.14万円 ---
9年目 2,609万円 26.09万円 ---
10年目 2,503万円 25.03万円 ---
11年目 2,395万円 23.95万円 16.66万円
12年目 2,285万円 22.85万円 16.66万円
13年目 2,173万円 21.73万円 16.66万円

このケースでは11年目以降の控除額は、金額がより小さい「B.建物の取得価格×2%÷3」の額になります。それでも16.66万円×3=49.98万円が控除額としてプラスされるわけですから、影響は少なくありません。

なお、この条件で適用を受けるには、契約期限と入居期限の決まりがあります。特に契約期限は注文住宅と分譲住宅で異なりますので注意が必要です。

住宅の種類 契約期限 入居期限
注文住宅 2021年9月 2022年12月
分譲住宅 2021年11月 2022年12月

床面積40平米でも対象に。計測の仕方に注意

令和3年(2021年)の税制改正で目玉のひとつとも言えるのが、控除期間13年間に該当する住宅の要件が床面積40平米以上に変更された点です。これによって夫婦ふたりで暮らす1LDKタイプのような家も控除の恩恵を受けられるようになりました。

マンションでは床面積の計測方法に注意しましょう。パンフレットなどでは壁芯面積で表記されるのが一般的ですが、住宅ローン控除では内法面積で40平米以上かどうかを判断します。内法面積とは壁の内側の面積のことで、登記簿謄本に記載されている数字です。

住宅ローンの借入期間や所得制限に注意

住宅ローン減税の適用を受けるためには、上記以外にもいくつか条件があります。

  • 住宅の床面積の2分の1以上が居住用であること
  • 住宅ローンの借入期間が10年以上であること
  • 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  • 控除を受ける年の12月31日に居住していること

なお、床面積40平米以上50平米未満の住宅に限っては合計所得金額が1,000万円以下に引き下げられますので特に注意してください。

中古住宅を買う人の住宅ローン減税

ここまでの住宅ローン減税についての説明は、住宅購入に際し消費税10%の支払いがある人、具体的には注文住宅を建てたり、新築の分譲住宅を購入した人が適用となるケースで行ってきました。

購入する家に対して消費税がかからないケース、主に中古住宅を個人間売買で買う人の住宅ローン減税についても確認をしておきましょう。表にまとめると以下のようになります。

項目 適用
控除期間 10年間
控除率 1%
最大控除額 200万円

最大控除額は、注文住宅や新築の分譲住宅と比べるとかなり差が出てきています。また、消費増税の影響を受けない中古住宅は、対象住宅の床面積条件の緩和対象にはなりません。従来通り登記簿上の面積で50平米以上であることが、住宅ローン減税利用の条件となります。

今後は控除額が見直されることも?

来年度からの住宅ローン控除については大きなニュースがあります。2021年度与党税制改正大綱において「控除額や控除率のあり方を22年度改正で見直す」とされていることです。

現在、住宅ローン金利は低水準で推移していて、大半の人が金利1%未満の商品で借り入れを行っています。

対して住宅ローン減税の控除率は1%です。住宅ローン減税の本来の目的は金利相当分を負担する、という考え方ですが、1%を下回る金利で借り入れている場合、当初10年間は金利分よりも控除額のほうが大きくなります。これでは本来自己資金等で家を買えるのに、控除額目当てにあえてローンを組むという動機付けにもなってしまいます。

こうした状況を鑑み、2022年度の改正ではローン利率が1%未満の場合、控除額を利息支払い分までに変更する可能性が言及されています。

資金計画、返済計画にも影響を及ぼす変更ですので、年をまたぐ可能性がある場合は、どちらの年度で買ったほうが好ましいのか、あらかじめ比較しておいたほうがよいでしょう。

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鈴木玲
FP・住宅ローンアドバイザー

こんにちは。2級ファイナンシャルプランナーの鈴木です。

住宅関連の雑誌編集者を4年間、Webディレクターを10年間経験したのち、個人事業主となりました。独立によって様々な金融問題に直面したことから、ファイナンシャルプランナーの資格を取得しました。

税金や保険、資産運用など要点をまとめてわかりやすく情報提供していくことを心掛けて活動しています。 例:パートだから社会保険に加入したくない。【2021年の条件は?】

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