住宅ローン控除はいくら戻る?実際に計算・シミュレーションしてみた

住宅ローン控除はいくら戻る?実際に計算・シミュレーションしてみた

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住宅ローン控除といえば、「400万円」や「1%」という数値を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。なかには「控除額400万円」で資金計画を作ってしまっている人もいるかもしれませんが、少し立ち止まってください。住宅ローン控除はいつも最大限の控除を得られるとは限らないのです。

なお、この記事は2021年に新たに住宅を契約・購入したケースでの説明となります。2021年以前に契約・購入したときの条件とは異なることがありますので、ご注意ください。

戻ってくる金額にも影響。ローン控除と住宅の種類

住宅ローン控除による控除額を計算式で表すと次のようになります。

年末借入残高×控除率×控除期間

現在の制度では、控除率は1%で固定されていますが、年末借入残高と控除期間は、購入する住宅の種類や購入の仕方(具体的には消費税の有無)によって上限設定のされ方が変わります。

住宅の種類

住宅の種類は年末借入残高を決める要因となります。ここでの住宅の種類とは認定住宅か認定住宅以外かの2択です。

認定住宅とは、長期優良住宅、低炭素住宅に認定された住宅のうち、新築・未使用のものを指します。認定住宅はその性能(耐久性や環境性能)が優れているため、年末借入残高の上限設定が優遇されるのです。

住宅の種類 年末借入残高の上限
認定住宅 5,000万円
認定住宅以外 4,000万円

住宅の種類による年末借入残高の上限の違いは表のとおりです。ただし、これだけではまだ控除額の計算はできません。その住宅の契約・購入に際し、消費税10%が課せられたかどうかで、年末借入残高の上限と控除期間が変わるのです。

消費税の有無

消費税10%が課せられる場合というのは「住宅の取得等の対価の額又は費用の額に含まれる消費税額等が、10%の税率により課されるべき消費税額等である場合」(国税庁ホームページより)のことを言います。

分かりづらい言い回しですが、一般的には注文住宅で工務店等に支払う請負工事代金や、新築分譲マンションで売主に支払う物件価格には、消費税10%が課せられていると考えて問題はないでしょう。

一方、消費税10%が課せられない典型的なケースとなるのが、中古住宅を個人から購入した場合です。なお、仲介業務を行う不動産会社への仲介手数料には消費税がかかりますが、これは住宅本体ではなく付随業務に対して課税されるものなので、「消費税10%が課せられる場合」には該当しません。

消費税10%が課せられる場合の控除期間は13年です。対して消費税10%が課せられない場合の控除期間は10年間とやや短くなります。さらに年末借入残高の上限が2,000万円少なくなることも大きな違いです。

条件別、住宅ローン控除の計算式

ここまでのことを整理し、まとめてみましょう。

住宅の種類 消費税 年末借入残高 控除期間
認定住宅 10% 5,000万円 13年間
認定住宅 10%以外 3,000万円 10年間
認定住宅以外 10% 4,000万円 13年間
認定住宅以外 10%以外 2,000万円 10年間

控除額の計算は【年末借入残高×控除率(1%)×控除期間】ですので、例えば認定住宅で消費税が10%以外なら【3,000万円×1%×10年間=300万円】が最大控除額になります。

なお、控除期間が13年の場合は11~13年目の控除額次のA,Bのうちいずれか少ない方の金額です。

  • A. 住宅ローンの年末残高×1%
  • B. 建物の取得価格(上限4,000万円)の2%÷3

この部分は言葉の説明だけでは分かりづらいので、次のシミュレーションで確認することにします。

実際いくら?住宅ローン控除シミュレーション

ここまでは住宅の種類や消費税の有無による控除額の違いを見てきましたが、ここからは実際に住宅ローン控除がいくら戻ってくるのか、そのシミュレーションをしてみたいと思います。

住宅ローンの控除額は、支払っている所得税と住民税の一部の額以上には控除されないため、最大控除額まで目一杯利用できるとは限りません。シミュレーションをするときは、年末借入残高だけでなく、税金の設定も忘れずに行ってください。

シミュレーションの条件

年収:560万円
所得税:179,900円/住民税:283,700円
住宅の種類:新築分譲マンション(うち建物価格2,400万円)
消費税:10%対象
金融機関からの借入:3,500万円
金利:1.5%(固定金利)
返済期間・方法:30年・元利均等返済

年末借入残高 制度上の控除額 所得税控除額 住民税控除額 控除額の合計
1年目 3,406万円 34.06万円 17.99万円 13.65万円 31.64万円
2年目 3,312万円 33.12万円 17.99万円 13.65万円 31.64万円
3年目 3,216万円 32.16万円 17.99万円 13.65万円 31.64万円
4年目 3,119万円 31.19万円 17.99万円 13.20万円 31.19万円
5年目 3,020万円 30.20万円 17.99万円 12.21万円 30.20万円
6年目 2,919万円 29.19万円 17.99万円 11.20万円 29.19万円
7年目 2,818万円 28.18万円 17.99万円 10.19万円 28.18万円
8年目 2,714万円 27.14万円 17.99万円 9.15万円 27.14万円
9年目 2,609万円 26.09万円 17.99万円 8.10万円 26.09万円
10年目 2,503万円 25.03万円 17.99万円 7.04万円 25.03万円
11年目 2,395万円 16.00万円 16.00万円 0万円 16.00万円
12年目 2,285万円 16.00万円 16.00万円 0万円 16.00万円
13年目 2,173万円 16.00万円 16.00万円 0万円 16.00万円
合計 --- 344.36万円 227.9万円 112.04万円 339.94万円

1年目から10年目までの毎年の控除額は住宅ローンの年末残高×1%です。

まず1年目を見てみましょう。制度上の控除額の上限は【3,406万円×1%=34.06万円】です。しかしこの年の実際の控除額の合計は31.64万円ですから、控除額の上限まで控除できていません。これは、住民税からは13.65万円までしか控除できないという決まりがあるからです。2年目、3年目も同様の状態にあります。

4年目から10年目は【年末借入残高×控除率(1%)】がそのまま実際の控除額になっています。年末借入残高は毎年減少していきますので、控除額もそれに応じて少なくなっています。

前述のとおり、11年目から制度上の控除額が変わります。控除額は次のA,Bのうちいずれか少ない方の金額でした。

  • A. 住宅ローンの年末残高×1%
  • B. 建物の取得価格(上限4,000万円)の2%÷3

今回のシミュレーションではどうなっているのでしょうか。

年末借入残高 Aの額 Bの額
11年目 2,395万円 23.95万円 16.00万円
12年目 2,285万円 22.85万円 16.00万円
13年目 2,173万円 21.73万円 16.00万円

Bの計算結果(16.00万円)のほうがより少ない金額だったので、11~13年目の制度上の控除額はBで計算した額になります。また、11年目以降は所得税のみが控除の対象となっていることが分かります。

このように実際の控除額はそれぞれの事情で変わりますので、個別の状況に応じて確認することが大切です。

記事のまとめ

住宅ローンの控除額は何で決まるの?

住宅の種類と消費税の有無で決まります。性能の優れた「認定住宅」では年末借入残高が優遇されます。また、住宅取得に消費税が10%課税された場合、控除期間が延長されます。詳しくは、戻ってくる金額にも影響。ローン控除と住宅の種類をご確認ください。

消費税10%が課せられない住宅取得って?

主には、中古住宅を個人から購入したケースです。まず、個人間の売買には消費税が課せられません。一方、仲介手数料には課税されますが、これは住宅本体ではなく付随業務への課税と見なされます。詳しくは、消費税の有無をご確認ください。

住宅ローン控除が最大になるのは?

認定住宅を、消費税10%が課せられる形で(新築で)購入した場合です。年末借入残高上限は5000万円で、控除期間は13年間となります。詳しくは、条件別、住宅ローン控除の計算式をご確認ください。

控除額は必ず年末残高の1%なの?

所得税と住民税の税額によっては、上限まで控除が受けられません。また、控除期間が13年間の場合、11年目からは控除額の計算方法が変わります。詳しくは、実際いくら?住宅ローン控除シミュレーションをご確認ください。

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鈴木玲
2級ファイナンシャルプランナー

2級ファイナンシャルプランナー
出版社で5年、Webメディアで10年の勤務後に独立。独立後最初の確定申告で大きくつまづき、以後、本業のかたわら独学で社会保険、不動産、金融等の知識習得に励む。2018年、ファイナンシャルプランナーに。得意ジャンルは不動産で、実生活では中古マンションの購入、リフォーム、賃貸、売却を経験。やさしい日本語でにっぽんの制度や仕組みを説明する「やさしい にっぽん」を企画・運営。ほか執筆記事にパートだから社会保険に加入したくない。【2021年の条件は?】など。

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