【不動産の値付け】コロナ禍でも価格上昇している都道府県とは?価格に影響する4つの要素

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不動産売買を検討している際、業者が値付けという言葉を使っていてどういう意味か気になったことはないでしょうか。値付けは不動産の販売価格にも関係しており、さまざまな要素が値付けに影響しています。
この記事では、気になる不動産の値付けについて解説します。実際に価格を決める際に何が関係しているのか具体的に説明するので、これから不動産の売買を考えている方はぜひ参考にしてください。
値付けとは
不動産取引における値付けとは、売主が売却価格を決定することです。より具体的に、デベロッパーが分譲マンションなどの販売価格を設定することを指して「値付け」という場合もありますが、今回は業者がおこなうものに限定せず、不動産の価格決定全般について紹介します。
複数の要素から総合的に判断
不動産を値付けする際の指標は一つではありません。値付けの要素となるものは、市場動向のようにマクロなものからマンションの設備のようにミクロなものまでさまざまです。
各要素が値付けにどのように作用するかは後ほど詳しく紹介します。
売買取引にはさまざまな価格が存在
売却を進める際、売却希望価格、査定価格、売出価格、成約価格などさまざまな価格が出てきます。
売却希望価格
売主が希望する価格です。不動産の専門知識がないケースも多く、最初は高めにつけられる傾向があります。
査定価格
不動産業者に依頼すると、該当不動産の築年数や間取り、周辺エリアの状況などを総合的に考慮して査定します。このときに出される価格が査定価格です。
一般的に、査定価格を基準に値付けします。
売出価格
市場に売り出す価格のことです。不動産会社と相談したうえで、売主が最終的に価格を決めます。
成約価格
売主・買主双方が合意した価格のことです。取引価格と呼ばれることもあります。
不動産評価の3つの手法を整理
不動産鑑定士による不動産評価で算出した査定価格を基準として、値付けが進められます。不動産業者による査定が妥当なのかを確認するためにも、どのように不動産評価がされているかを理解しておくことが大切です。
主に3つの手法があります。
原価法
積算法とも呼ばれる原価法では、まず対象物件の再調達原価を求めます。再調達原価とは、同じような建物を建築する際にかかる建築費用のことです。
再調達原価だけでは築年数が考慮されていないので、物理的要因、機能的要因、経済的要因などを考慮して減価(価格を減少すること)します。
なお、原価法で算出した価格が積算価格です。
収益還元法
収益還元法とは、対象の不動産から将来どれくらいの収益を得られるのか試算し、価格を算出する手法です。収益還元法には簡便的な直接還元法と、複雑な分精度も高くなるDCF法があります。いずれも家賃が算出のベースです。
収益還元法により算出した価格は収益価格と呼ばれます。
取引事例比較法
取引事例比較法は売却予定の物件に類似した物件の取引価格を調べ、売却額の概算を算出する方法です。ここで算出された価格が比準価格です。
原価法は再調達価格を算出するのが難しく、収益還元法は主に賃貸物件を対象にしています。一般の方が査定価格の妥当性をチェックしたいのであれば、まずは取引事例比較法から試してみるのが良いでしょう。
国土交通省の土地総合情報システムの不動産取引価格情報検索では、成約価格が公開されています。自宅周辺の類似物件で成約価格が公開されているものがないか確認してみてください。
不動産の値付けに作用する要素
不動産の価格はさまざまな要因で変化します。そのため、値付けの際にも以下の要素が作用することを理解しておいてください。
市場動向
土地の価格を示す指標の一つが公示地価です。住宅地における公示地価の全国平均は2017年以降上がり調子でしたが、2021年(1月1日基準)で0.4%の下落率となっています。
出典:国土交通省「令和3年地価公示 44用途別・圏域別対前年平均変動率の推移」
新型コロナウィルス流行による渡航制限や緊急事態宣言発令による経済縮小が下落の大きな要因といえるでしょう。市場動向を考慮して値付けしなければ、早く売りたくても買い手をなかなか見つけることができません。
ただし、全地域で下落しているわけではなく、コロナ禍でも上昇している地域もあります。2021年の住宅地の変動率上位5位はすべて北海道で、倶知安町と北広島市でした。
出典:国土交通省「令和3年地価公示 32(2)住宅地の変動率上位100位」
リゾートで有名な「ニセコ地区」を抱える倶知安町は依然としてアジア系投資家の需要が高い点、北広島市はプロ野球・北海道日本ハムファイターズの新球場建設が進んでおり、雇用増加に伴い住宅需要が増加する見込みから地価が上昇していると考えられます。できるだけ高い価格で値付けし、売却したいという方はニュースや経済状況をこまめにチェックしてください。
日照や方角
日当たりの良い物件の方が買い手からの人気を集めやすいため、値付けには日照も関連します。しかし、住んでみないと日照時間の長さはわからないため、日当たりの良い南向きの方角の物件が注目されることが多いです。
実際、リビングの方位が南向きか南向きでないかで価格を比較すると、南向きの方が数%〜10%程度高くなる傾向があります。
マンションならではの要素
マンションならではの要素もいくつか存在します。
階層
高層階の方が眺めが良く、日照時間も長いため、人気を集めやすいです。階層が上がるごとに価格も上がる傾向にあります。
エレベーターなど周辺設備も関連
エレベーターからの距離が遠いと不便なため、敬遠される可能性があります。ただし、エレベーターの間近は人の出入りが激しいため、エレベーターに近いからといって必ずしも値付けが高くできるわけではありません。
また、ゴミ置き場の側は臭いを気にして買い手がつかない可能性もあるので、値付けの際に考慮してください。
値付けとは売主が販売価格を設定すること
「値付け」はデベロッパーが分譲マンションの価格をつける際に使われます。また、一般の売主がマイホームを売却する際にも「値付け」することがあるので、不動産の価格がどのような仕組みで決められるのか知っておくことが大切です。
業者に査定依頼をする以外にも、周辺の類似物件の売却状況をチェックすることでマイホームの売却金額目安を確認できます。気になる方は、国土交通省のサイトなどでチェックしてみてください。
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