今「山を買う」がブーム!?山の相場とメリット・デメリットを解説

今「山を買う」がブーム!?山の相場とメリット・デメリットを解説

SNSやテレビでは、近年山を買うことが話題になっています。山を購入することで、自分の時間を満喫することが可能です。

ただし、山を買う際に注意しなければならないこともあります。山を買う前に、メリットデメリットを比較しておきましょう。

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山を買うことが注目を集めている

密を避けつつ楽しい時間を過ごせることから、アウトドアやキャンプが再び人気を集めています。YouTubeなどでキャンプ動画を鑑賞する人も多いでしょう。

キャンプ人気が高まるにつれ、山を買うことも注目されています。「山を買う」とは、山ひとつを丸ごと購入するのではなく、ひとつの山の一地権者になり、山の一部を所有するということです。

まずは、個人が山を買うための手続きや山の相場を確認しておきましょう。

個人が山を買うための手続き

個人が山を買うには、「森林組合に相談する」「地元不動産業者を訪問する」という方法があります。そのほか、山林売買を仲介するサイトを利用することも可能です。

以下のような流れで山を買うことができます。

  1. 森林組合・不動産業者・サイトを利用して自分が欲しい山を探す
  2. 物件資料を取り寄せ、検討
  3. 現地調査実施
  4. 申込金を支払い、買付証明書を提出
  5. 必要書類を用意して契約締結、残代金決済
  6. 引き渡し、司法書士を通じて登記移転を申請
  7. 不動産取得税を支払い、森林の所有者届出を提出

なお、山の引き渡しや登記移転申請などの手続きは、通常の不動産引き渡しと同様の流れで進行します。

山の相場

山の値段は、立地場所などの条件によっても異なります。都市部近くであれば1,000〜5,000円/平米、農村近くであれば100~1,000円/平米が目安です。

山奥であれば100円未満/平米なので、1haの広さを50万円前後で購入できることもあります。ただし、山の取引事例は少なく、買主と売主の交渉次第では相場と大きく異なるケースもあるため、注意してください。

山を買う際のメリットは3つ

娯楽としてのメリットはもちろん、本格的に山を活用していく場合にもメリットが期待できます。今回は、3つのメリットを確認していきましょう。

1. 自分の世界を楽しむことができる

日々の生活では、仕事や家事、育児などさまざまなことに追われるため、自分の時間をゆったりと過ごすことは難しいです。山を買うことで、今までとは異なる雰囲気の空間を手に入れることができるため、休日に自分の世界を楽しみリフレッシュできます。

都会の喧騒から離れることで、今まで見えなかった景色が見えたり、ビジネスに役立つアイディアが閃いたりする点もメリットでしょう。また、家族でバーベキューや焚き火をすることで、いつもは話せなかったこともじっくり話すことができます。

2. 補助金や融資制度を利用できることがある

山を所有すると、森林の補助事業に対して国や自治体から補助金を受けられる場合があります。例えば京都府のケースで補助金の対象となるのは、拡大造林や再造林といった人口造林、雪起こしや下刈りなどの保育施業です。

また、本格的に林業を営む場合には、日本政策金融公庫や自治体から低金利や無利子の融資を受けることができます。

出典:京都府「森林整備(造林補助)事業のご案内」林野庁「林業・木材産業関係制度金融等の概要」

3. 税制面で優遇されることがある

山は固定資産評価額が比較的低いため、固定資産税が安く済みます。同様に、相続税も他の不動産に比べて低く済むケースが多いです。

ここで紹介した3つ以外に、自治体や業者に貸し出したりすることで利益を上げたり、レクリエーションの場として提供して地域に貢献したりできる点もメリットとして挙げられます。

山を買う前にデメリットや注意点をチェック

山を所有するとさまざまなメリットが期待できる一方、安易に購入して後悔してしまうケースもあります。ここで、山を買う前に理解しておきたいデメリットや注意点を確認しておきましょう。

価格が安く売却しにくい

一度山を買うと、今度は売却しにくくなる点がデメリットです。山は賃貸物件と比べ収益性が低く、住宅のように多くの人が探し求めるものでもありません。

売却の目処がついたとしても、山に特別な価値が期待できない限り安値になってしまうケースが多いです。自分が売りたいと思った時に、すぐに売れるような物件ではないことをあらかじめ理解しておいてください。

維持管理が必要で固定資産税もかかる

自然災害により、敷地内で土砂崩れにあったり、木が倒れたりするリスクがあります。また、シカやイノシシの獣害対策も考慮しなければなりません。所有する山を維持するために、維持管理費が定期的に発生する点に注意しておいてください。

さらに、保安林や山間部にある小規模の山でない限り固定資産税も毎年課されます。

建物を建てられない可能性もある

山で建物を建てようとしても、手間がかかる点や建てられない可能性がある点にも注意が必要です。まず、建物は土地の地目を「山林」から「宅地」に変更しなければ建てることができません。地目変更には、法務局での手続きが必要です。

さらに、管轄する自治体から建築物の建築(開発行為)の許可も得なければなりません。

生活インフラにも注意する

家を建てることができたとしても、インフラを整えるために手間と費用がかかります。自費で水道・電気・ガスなどの引き込みを行う必要があります。当然ですが、ネット環境なども整っていないため、自分が所有する山でテレワークをすることも簡単ではないでしょう。

山を買うなら将来のこともしっかりと考える

山を購入する芸能人がメディアで取り上げられたことから、近年山を買うことに注目する一般人も増えています。山を買うことで、自分や家族だけの空間で存分にアウトドアを満喫できる点が大きなメリットです。

その一方で、維持費がかかる点や手間がかかる点などさまざまなメリットが存在します。一度購入すると、山を売却することは簡単ではありません。

思いつきで購入してしまうと、売却することができず数十年後に家族に迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。しっかりと将来設計をした上で、山を買うかどうか決断するようにしてください。

記事のおさらい(編集部)

個人でも山を買うことはできるの?

個人でも森林組合や地元不動産業者、サイトなどを通して山を購入することができます。引き渡しや登記移転申請なども通常の不動産取引同様の流れです。ただし山の取引事例は少なく、買主と売主の交渉次第では価格が相場と大きく異なるケースもあるため、注意してください。詳しくは山を買うことが注目を集めているをご確認ください。

山を買う際に注意すべきことは?

所有する山を維持するためには、維持管理費が定期的に発生することに注意が必要です。自然災害など予期せぬ出来事により敷地内で土砂崩れがあったり、イノシシやシカなどの獣害対策を講じなければ行けない必要も出てくるかもしれません。詳しくは維持管理が必要で固定資産税もかかるをご確認ください。

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執筆
オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
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