「無料で空き家差し上げます」の成功例と失敗例!取得の流れと注意点も解説

竹内 英二
監修: 不動産鑑定士 竹内 英二
「無料で空き家差し上げます」の成功例と失敗例!取得の流れと注意点も解説

マイホームや起業で使う家が欲しいが資金がない……空き家を無料で譲り受けたいと考える人もいることでしょう。実は「空き家差し上げます」の申し出を受けて無料取得することは可能です。

実際に無料で譲り受けて、有効に活用している方がたくさんいます。今回の記事では空き家の無料取得の流れや注意点、そして成功例と失敗例を紹介します。

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無料で譲ってもらえる空き家とは?

ネット上で多く出されている「空き家差し上げます」、「家タダであげます」、「空き家もらってください」、「空き家譲ります」などの物件は、一体どのようなものでしょうか。そういった空き家が登場する背景や、実際の探し方について触れてみましょう。

「空き家差し上げます」の背景

まずは、それほど空き家を無償でいいから譲りたい人が増えている背景について、見ていきましょう。

空き家の増加

総務省によると2018年度の空き家の総数は約848万9千戸にのぼり、総住宅数を分母とする空き家率は13.6%になります。かなり多くの空き家が日本にはあることがわかります。

団塊の世代が75歳を迎え、日本が本格的に超高齢化社会となるのは2025年です。日本特有の新築を重んじる価値観や少子化による人口減少などから、空き家はどんどん増えつつあります。

そして税負担の理由が、それをあと推ししています。誰も住まない家を解体して更地にしてしまうと、固定資産税が上がるためです。そのため、相続した空き家を放置してしまう所有者が増えています。

それでもかかってくる固定資産税の支払いや空き家のメンテナンスが負担になっている空き家所有者は多いでしょう。

空き家対策特別措置法の施行

人が住まない家の老朽化は早く、家屋倒壊や周辺の環境や景観および治安の悪化を招くとして社会問題化しています。

そのため、政府が放置空き家対策として、2015年に施行したのが「空き家対策特別措置法」です。それによって空き家の所有者を監視する目は厳しくなりました。

無料の空き家の探し方

無料の空き家を探すには、全国各地の自治体が運営する「空き家バンク」を活用するのがおすすめです。

これは、空き家の賃貸・売却・無償譲渡を希望する空き家所有者から提供された情報を集め、空き家を利用したいと検討している人に紹介するポータルサイトです。

主旨としては空き家の有効活用を通じて地域を超えた住民交流を拡大し、定住を促進することによる地域の活性化を図るための事業です。

全てが無料ではありませんが、中には無償譲渡を希望するものがあるので、利用したい自治体のバンクで探してみましょう。

無料の空き家を取得する流れと費用

無料の空き家を取得するための具体的な手続きと、どうしてもかかってくる費用について解説しましょう。

無料の空き家を取得する流れ

まずは一般的な空き家バンクを利用するための、大まかな流れについて触れておきます。

  • 1.空き家バンクから好みの空き家を探す
  • 2.空き家バンクの利用を希望する旨、メールや電話で問い合わせる
  • 3.利用申請を行う
  • 4.空き家バンクの運営局を通じて空き家の所有者に連絡し交渉する

  • 5.譲渡契約を締結し、物件の引き渡しを行う

自治体によって、所有者と譲渡契約を結ぶ前に仲介業者と契約しなければならないところもあります。具体的な手順は、利用したい自治体のバンクに確認しましょう。

無料の空き家を取得する経費と税金

取得自体は無料でできたとしても、不動産を所有しているかぎり納めなければならない税金や費用があります。それらには、自治体によって必要になるものや、全国一律で必要になるものがあります。

まず、不動産の取得時に課せられる税金は主に以下の5つです。

  • 登録免許税
  • 贈与税
  • 不動産取得税

登録免許税は、買主に所有権登記を移転する際に課せられる税金です。基本的に収入印紙の購入の形で納めます。

贈与税は個人間で無償譲渡する場合、他人でも受贈者(財産をもらう人、この場合は買主)に課せられる税金です。時価ではなく相続税評価額で求められた税金を納める義務があります。

贈与税は非常に高い税金です。贈与税の発生を避けるためには、例えば10万円等のある程度の金額が発生している物件を買う必要があります。ただし、1円のような備忘価格(僅少な価格のこと)の物件は個別判断で贈与税が課される可能性もあるため、安くてもある程度の金額がある物件を買うことをおすすめします。

不動産取得税は地方税です。取得した物件の価値にもとづいて算出され、自治体によって住宅軽減の控除額が変わります。譲渡対象の空き家を管轄する自治体に問い合わせば、税金の計算方法を知ることが可能です。

また、固定資産税と都市計画税は、所有し続ける限り毎年発生するものです。それ以外は一度だけの納税となります。

不動産を取引するときの手続きは専門的な知識を要することが多く、素人だけで進めるのは不可能ではないですが、難しいものです。

そこで司法書士や仲介業者に依頼して、書類作成や登記代行を依頼するのが一般的です。その場合におおむね以下のような費用がかかります。

仲介業者の手数料:取引額が400万円超の場合、「取引額×3%+6万円」+消費税10%、取引額が200万円超400万円以下なら「取引額×4%+2万円」+消費税10%、取引額が200万円以下なら「取引額×5%」+消費税10%

司法書士への手続き依頼:所有権移転登記手続きで2.5万円程度

無料の空き家の落とし穴と注意点

無料で空き家を取得する際の、落とし穴や注意点について見ておきましょう。

【状態によってはリフォームが必要になる】

空き家なので老朽化の状態によってはリフォームの必要があります。取得後のリフォームが必要であれば、改修費用や改修中の仮住まいの家賃も含めて資金計画を立てなければなりません。

自治体によっては、空き家のリフォーム費用の一部の補助や、引っ越し費用の補助が受けられる制度を導入しているところもあります。そういったフォローが手厚い自治体で物件探しをするのも賢い方法でしょう。

【害虫駆除が必要な物件もある】

空き家にシロアリやゴキブリが繁殖し、ネズミや猫が住み着いていることもあります。バンクでめぼしい空き家を見つけたら、空き家の所有者と連絡を取って、状態を確認することも可能です。

また、現地に行って自分の目で確認するのがもっとも賢明でしょう。害虫や害獣の被害があっても、ちょっとした手直しと予防で居住できることもあります。

空き活用の事例

慎重に検討して空き家に住み替えたり、セカンドハウスとしたりした人はおおむね納得のいく取得だったことでしょう。ここでは、空き家を取得して事業に活用した、成功事例と失敗事例を紹介します。

空き家を取得した成功例

交流型複合施設 itonowaは、京都府京都市が行っている空き家の活用とまちづくりを兼ねたプロジェクトに選ばれ、改修費の一部の助成を受けて作られた施設です。

十数年使われていなかった空き家を、交流スペースや糸に関するこだわりショップなどの施設として活用し注目を集めました。

また、尾道市の山手地区の空き家の再生プロジェクト「尾道空き家再生プロジェクト」では、地域ならではの景観を守るための取り組みに空き家が使われて話題に。

他にも、群馬県高崎市の空き家対策事業を利用した地域サロン「ひなたぼっこ」もあります。元時計店だった空き家をリフォームしたもので、元の家の良い部分は残しつつ、地域住民が集まれる憩いのスペースです。

空き家を取得した失敗例

空き家をシェアハウスにして失敗した事例がいくつかあります。学生や単身者が多い地域で空き家をリフォームして開業したところ、若い世代が多いことで出入りが激しく、家賃収入が安定しなかったことが原因で失敗につながりました。

また、共同空間が多いために発生しがちな入居者同士のトラブルも失敗の原因のひとつのようです。

またその他にも、空き家を民泊にして失敗した事例もあります。宿泊者が深夜パーティーを開き、近隣住民から騒音でクレームが来たり、宿泊者同士のトラブルがあって低評価の口コミを書かれたりと、運営が難しくなった事例です。

「空き家 差し上げます」を慎重に検討して取得を成功させよう

「空き家差し上げます」の物件を活用して、転居やセカンドハウス、あるいは事業に活用するなどの選択肢は、現在いろいろと考えることができます。

ただし、無償譲渡の物件はそう多くはないものです。少ない中で自分の目的に合うものに出会うためには、見つけた物件に足を運んで自分の目で確かめ、周囲の環境や自治体のサポート体制なども調べて検討しましょう。

記事のおさらい(編集部)

「空き家差し上げます」は信じていい?

近年、新築を好む日本特有の価値観や人口減少などの理由から空き家は増加しています。さらに税負担や2015年から施行された「空き家特別措置法」によって空き家の所有者の監視が厳しくなっており、無償でもいいから空き家を譲りたい……という方がいらっしゃる一定数いるのは事実です。詳しくは「空き家差し上げます」の背景をご確認ください。

「無料の空き家」は本当に無料?

空き家の取得自体は無料でも、不動産を所有する限りは納めなければいけない税金(登録免許税、贈与税、不動産取得税など)と不動産取引の手続きにかかる費用(仲介業者への手数料、司法書士への報酬など)が発生します。詳しくは無料の空き家を取得する経費と税金をご確認ください。

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監修
不動産鑑定士
竹内 英二

不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役。大手ディベロッパーで長く不動産開発に関わってきたことから土地活用や賃貸借を得意としている。普段は不動産鑑定業だけではなく、法人や個人を問わず貸主や借主からの相談も多く受けている。大阪大学出身。

執筆
オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
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