土地のみの固定資産税は高い?計算方法と下げる方法を解説!

土地のみの固定資産税は高い?計算方法と下げる方法を解説!

活用していない土地を持っていると、毎年発生する固定資産税が高いと感じている人も多いと思います。例えば相続で親の土地を引き継いだ人であれば、相続からしばらく経つと徐々に負担を感じ始める人も少なくありません。

土地の固定資産税を下げる方法や、負担を軽くする方法はないのでしょうか?

この記事は「土地のみの固定資産税」について解説します。ぜひ最後までご覧ください。

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1.固定資産税とは

固定資産税とは、毎年1月1日現在において市町村の固定資産税台帳に所有者として登録されている人または法人に対して課される市町村税(東京23区は都税)です。 1月1日のことを賦課期日と呼びます。

固定資産税は所有者に毎年課税され、市町村から送付される納税通知書に従って原則として4月、7月、12月、翌年2月の4回に分けて納付することが一般的です。

2.固定資産税の計算式

この章では固定資産税の計算式について解説します。

2-1.土地(宅地)のみの固定資産税

土地の固定資産税は、課税標準に1.4%を乗じて計算されます。 課税標準とは、直接税率を乗じて税金が計算できる価額のことです。

固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%

土地の課税標準は、負担調整と呼ばれる措置により、固定資産税評価額に一定率を乗じて計算されます。住宅の敷地以外の土地(更地やビル等の敷地)では、多くのケースで課税標準は固定資産税評価額の70%に調整されることが一般的です。

一般的な土地の課税標準 = 固定資産税評価額 × 70%

負担調整措置とは、時価と連動する固定資産税評価額の変動により、急激に固定資産税が変動しないようするための措置のことです。負担調整は、負担水準によって調整方法が決まります。負担水準の求め方は以下の通りです。

負担水準(%) = 前年度課税標準額 ÷ 当該年度の新評価額 × 100%

負担水準と負担調整措置の関係は下表のようになります。

負担水準 負担調整措置
70%超 当該年度の評価額の70%相当額を課税標準として計算する
60%以上70%以下 一律に前年度の税額が据え置かれる
60%未満 前年度課税標準額に今年度評価額の5%を上乗せ

負担水準は一般的に70%超となることが多いため、課税標準は「評価額の70%相当額」となることが多いです。

2-2.住宅用地の軽減措置

土地の上に住宅を建てると、その土地に住宅用地の軽減措置が適用されます。住宅とは、一戸建てに限らず、アパートや賃貸マンション等の共同住宅も住宅用途です。オフィスビルや店舗、工場、倉庫等を建てても住宅用地の軽減措置は適用されないことになります。

住宅用地の軽減措置が適用されたときの課税標準の計算方法は以下の通りです。

区分 面積 課税標準
小規模住宅用地 住宅の敷地で住宅1戸につき200平米までの部分 価格×1/6
一般住宅用地 住宅の敷地で住宅1戸につき200平米を超え、家屋の床面積の10倍までの部分 価格×1/3

小規模住宅用地の固定資産税 = 固定資産税評価額 × 1/6 × 1.4%
一般住宅用地の固定資産税 = 固定資産税評価額 × 1/3 × 1.4%

例えば200平米の土地に住宅1戸を建てると敷地全体が小規模住宅用地となります。一方で、300平米の土地に住宅1戸を建てると200平米までの土地が小規模住宅用地となり、残りの100平米の土地が一般住宅用地となります。

2-3.建物の固定資産税

建物に関しては、住宅か否かに関わらず、建物の固定資産税評価額がそのまま課税標準となります。建物の固定資産税の求め方は以下の通りです。

建物の固定資産税 = 建物の固定資産税評価額 × 1.4%

3.土地のみだと固定資産税が高くなる理由

住宅を壊して土地のみにすると固定資産税が高くなる理由は、住宅用地の軽減措置が適用されなくなるからです。

元々住宅のあった土地が200平米以内であれば、敷地全体が小規模住宅用地の扱いを受けています。小規模住宅用地の課税標準は固定資産税評価額の6分の1です。住宅を取り壊すと、住宅用地の軽減措置がなくなるため、通常の宅地(更地やビル等の敷地)と同じ扱いになります。通常の宅地の課税標準は固定資産税評価額の70%と調整されることが一般的です。

例えば200平米以内の土地で固定資産税評価額が2,400万円であるときの住宅の取り壊し前後の固定資産税を計算してみます。

住宅が建っているときの土地の固定資産税
固定資産税 = 課税標準 × 1.4%
      = 固定資産税評価額 × 1/6 × 1.4%
      = 2,400万円 × 1/6 × 1.4%
      = 5.6万円

住宅を取り壊した後の固定資産税
固定資産税 = 課税標準 × 1.4%
      = 固定資産税評価額 × 70% × 1.4%
      = 2,400万円 × 70% × 1.4%
      = 23.52万円

土地の固定資産税は5.6万円から23.52万円となり、4.2倍上昇する結果となりました。更地は負担調整が行われるため、住宅を取り壊しても土地の固定資産税は単純に6倍にはならないという点がポイントです。

4.固定資産税を下げる方法

この章では、固定資産税を下げる方法について解説します。

4-1.分筆して旗竿地を作る

固定資産税評価額を下げるには、分筆して旗竿地を作るという方法があります。分筆とは土地の形状を切ることであり、旗竿地とは旗竿状の敷地のことです。

旗竿地になると固定資産税が下がるのは、旗竿地の部分が不整形地となり、固定資産税評価額の単価が下がることが理由です。一つの土地を上図のように整形地と旗竿地で分筆すると、整形地の土地の固定資産税評価額の単価はそのままで、旗竿地の部分の固定資産税評価額の単価が下がります。

総務省が示す固定資産評価基準では、不整形地の評点算出方法を以下のように記載しています。

不整形地の評点算出法
不整形地の価額については、整形地に比して一般に低くなるものであるので、・・・(中略)・・・単位当たり評点数に「不整形地補正率表」(附表4)によって求めた不整形地補正率を乗じて当該不整形地の単位地積当たり評点数を求めるものとする。

出典:総務省「固定資産評価基準」

上記の「不整形地補正率表」(附表4)とは、下表のような補正率のことです。

蔭地割合 高度商業地区(Ⅰ、Ⅱ)、繁華街地区、
普通商業地区、併用住宅地区、中小工場地区
普通住宅地区、家内工業地区
10%未満 1.00 1.00
10%以上20%未満 0.98 0.96
20%以上30%未満 0.96 0.92
30%以上40%未満 0.92 0.88
40%以上50%未満 0.87 0.82
50%以上60%未満 0.80 0.72
60%以上 0.70 0.60

蔭地(かげち)割合は、評価対象画地を囲む正面路線に面する矩形又は正方形の土地(「想定整形地」)の地積を算出し、以下の式で算出します。

蔭地割合 = (想定整形地の地積 - 評価対象画地の地積) ÷ 想定整形地の地積

例えば、評価対象画地の地積が500平米で、想定整形地の地積が900平米の場合、蔭地割合は約44.4%となります。

蔭地割合 = (想定整形地の地積 - 評価対象画地の地積) ÷ 想定整形地の地積
    = (900平米 - 500平米) ÷ 900平米
    ≒ 44.4%

普通住宅地であれば、蔭地割合が40%以上50%未満であれば不整形地補正率は0.82ですので、固定資産税評価額が18%程度落ちることになります。

なお、建築基準法では、都市計画区域および準都市計画区域内と呼ばれる市街地において、建物を建てるには原則として幅員が4m以上の道路に間口が2m以上接していなければならない(接道義務)という規定があります。旗竿地に分筆する場合、間口を2m以上確保しておかないと、分筆後の土地で建物を建てられなくなってしまうため、間口の確保には注意が必要です。

また、東京都のような一部の自治体では旗竿地にしてしまうとアパート等の共同住宅の建築ができなくなります。

さらに、分筆には、分筆費用がかかります。分筆をするには、土地に接する全ての境界を確定しなければならず、未確定の境界が残っている場合には、確定測量が必要です。確定測量とは、隣地や道路との全ての境界を確定するために行う測量になります。

分筆の費用相場は、確定測量も必要な場合は80~150万円程度、確定測量が不要な場合でも30~60万円程度です。小さな土地であればコストに見合わないことも多いといえます。

分筆による節税対策は、アパート等が建てられなくなるリスクや、分筆費用も発生するため、慎重に検討するようにしてください。

4-2.共同住宅を建てる

200平米を超える土地で固定資産税を下げるなら、共同住宅を建てることが効果的です。土地には住宅用地の軽減措置があるため、「住宅」用途の建物を建てれば土地の固定資産税を下げることができます。

住宅用地の軽減措置では、住宅用地で住宅1戸につき200平米までの部分に「小規模住宅用地」が適用されました。そのため、面積が200平米以下の土地であれば、一戸建てを1つ建てても敷地全体に小規模住宅用地が適用されます。

しかしながら、面積が200平米超の土地の場合、一戸建てだと戸数が1戸しかないため、200平米を超えた部分は「一般住宅用地」が適用されます。小規模住宅用地の課税標準額は固定資産税評価額の6分の1でしたが、一般住宅用地の課税標準額は固定資産税評価額の3分の1でした。

よって、一般住宅用地の固定資産税は小規模住宅用地の固定資産税の2倍になるということです。

一般住宅用地が発生してしまうケースでは、土地の固定資産税を十分に下げきることができません。そこで、おすすめなのがアパートや賃貸マンション等の共同住宅です。

共同住宅は1つの建物内に複数戸あるため、小規模住宅用地の適用範囲が増えます。例えば、1つの建物に6戸あるアパートを建てた場合、戸数は「6」であるため、1,200平米(=200平米×6戸)までの広さの土地に小規模住宅用地が適用されるということです。

戸数が増えることの効果は非常に大きく、ほとんどのケースで共同住宅を建てると敷地全体が小規模住宅用地となります。

よって、200平米以上の土地で固定資産税を下げたい場合には、アパートや賃貸マンションを建てることが効果的です。

4-3.取り壊しは1月1日以降に行う

効果は1年だけになりますが、住宅を取り壊すのであれば1月1日以降に行うのがコツです。

固定資産税は賦課期日である1月1日の状態で決まるため、1月1日時点に土地の上に住宅が建っていれば、その1年は住宅用地の軽減措置が適用されます。 また、新築計画がある場合、その年の12月31日までに新たな建物を竣工させると翌年以降も住宅用地の軽減措置が適用されることになります。

逆に取り壊しを12月31日までに終えてしまうと、翌年の1年間は住宅用地の軽減措置が適用されません。

また、新築物件を翌年の1月1日をまたいで進行させてしまうと、1月1日時点には建物が存在しなかったことから、翌年も住宅用地の軽減措置は適用されなくなります。

よって、固定資産税を下げたままにするには、賦課期日(1月1日)を意識して取り壊しや新築を行うことがポイントです。

5.固定資産税の負担を軽くする方法

この章では固定資産税の負担を軽くする方法について解説します。

5-1.駐車場にする

固定資産税の負担を軽くするには、駐車場にするのが一つの方法です。 駐車場運営会社に土地を貸せば、賃料収入を得られるため、固定資産税の負担を和らげることができます。

ただし、更地を駐車場にする場合、注意点があります。 その注意点とは、不整形地や無道路地(道路に接道していない土地のこと)を含む土地を駐車場にすると、不整形地や無道路地の部分の固定資産税が上がってしまうという点です。

不整形地や無道路地は固定資産税評価額が低くなるため、固定資産税が安くなります。 しかしながら、不整形地や無道路地を含めて全体を駐車場とすると、「一体をなしている土地」とみなされ、全体が一画地として評価されます。

つまり、不整形地や無道路地も全て同じ一画地として評価されるため、結果として土地の固定資産税が上がってしまうのです。よって、不整形地や無道路地を含む土地を駐車場にする場合は、固定資産税が上がることを見込んでおく必要があります。

5-2.売却する

土地の活用が難しい、または土地活用のための資金がない等の場合には、売却することも選択の一つです。 売却すれば、土地の固定資産税からは解放されます。

売却だけではつまらないという場合には、他の収益物件に買い替えることも候補の一つです。例えば、都市部の区分ワンルームマンションに買い替えれば、立地条件の良い不動産によって安定した収益を得ることができます。

まとめ

以上、土地のみの固定資産税について解説してきました。固定資産税とは、1月1日現在の不動産所有者に対して課される市町村税(東京23区は都税)です。

土地の固定資産税は、課税標準に1.4%の税率を乗じて求めます。土地のみだと固定資産税が高くなる理由は、住宅を取り壊すことで住宅用地の軽減措置の適用がなくなるからです。

固定資産税を下げる方法としては、「分筆して旗竿地を作る」、「共同住宅を建てる」等の方法がありました。固定資産税の負担を軽くする方法としては、「コインパーキングにする」や「売却する」が挙げられます。

土地の固定資産税の参考にしていただけると幸いです。

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竹内英二(不動産鑑定士)
不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士

不動産鑑定事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役。大手ディベロッパーで長く不動産開発に関わってきたことから土地活用や賃貸借を得意としている。普段は不動産鑑定業だけではなく、法人や個人を問わず貸主や借主からの相談も多く受けている。大阪大学出身。

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