離婚時に「任意売却」を検討するケースとは?メリット・デメリットを解説

離婚時に「任意売却」を検討するケースとは?メリット・デメリットを解説

ローンが残ったまま離婚する際、任意売却を選択肢に入れなければなりません。任意売却は、債権者の同意を得た上で不動産を売却してローンの返済に充てることです。

本記事では、離婚時に任意売却を検討するケースや、デメリットを紹介します。

任意売却とは

任意売却とは、金融機関などの債権者の同意を得た上で、住宅ローンをはじめとする融資がまだ残っている不動産を売却することです。

破産法第78条2項には、破産管財人が任意売却をする際には裁判所の許可を得なければならないことが規定されています。

破産管財人とは、破産手続きにおいて財産の管理や処分をする権利を有する者のことで、弁護士が選任されることが一般的です。

ただし、ローンを滞納しており任意整理が必要な場合や自己破産する場合などを除き、任意売却は弁護士に依頼せずに進められます。

離婚時に任意売却を検討するケース

持ち家がある状態で離婚を決断しても、住宅ローンがオーバーローンであれば基本的に通常の方法では売却できません。オーバーローンとは、住宅の資産価値がローン残高よりも低く、売却してもローンを完済できない状態を指します。

オーバーローンであり、持ち家が夫婦共同名義もしくは夫婦連帯債務・連帯保証になっているケースであれば、タイミングを逃さないように早めに任意売却を選択肢に入れるとよいでしょう。

オーバーローンのまま物件を所有していると、主債務者の支払いが滞った場合に離婚したにもかかわらず、連帯債務者・連帯保証人である元妻・元夫にまで支払いが要求されるおそれがある点が主な理由です。

離婚時に任意売却を選択するメリット3つ

住宅ローンを返済できない状態が続くと、最終的に物件が競売にかけられてしまいます。不動産の競売は、債権者の申し出により各地方裁判所でおこなわれることが一般的です。

離婚時に競売ではなく、任意売却を選択することのメリットを3つ紹介します。

1. 競売よりも高値で売却しやすい

売却価格が市場価格の8割程度といわれる競売と比べると、任意売却は高値で売却できる点がメリットです。高値で売却できれば、今後支払うローン残高も減らせます。

2. 競売と比べてプライバシーを守られる

競売にかけられると裁判所の職員が自宅の調査に来るため、何かのきっかけで近隣住民に住宅ローン滞納などの状況を知られるおそれがあります。

一方、任意売却は金融機関との交渉がある点以外は、基本的に通常の売却と同じ流れで進むため、競売よりもプライバシーが守られる点がメリットです。

3. 競売より自分でスケジュールを決めやすい

競売では、買主が決まったら退去しなければなりません。一方、任意売却の場合は債権者や買主との交渉次第で退去時期を調整できる点がメリットです。

そのほか、競売は不動産業者に支払う仲介手数料を別途用意しなければならないのに対し、任意売却は売却金額の中から支払える点もメリットとして挙げられます。

参考:裁判所「不動産競売手続について」

離婚時に任意売却を選択するデメリット3つ

離婚時に任意売却を選択することで、いくつかデメリットもあります。それぞれ確認していきましょう。

1. 各方面との交渉や手続きで手間がかかる

任意売却を選択する場合、住宅ローン借入先である金融機関に同意してもらう交渉や、売却先を探すために不動産仲介業者に依頼する手続きなどを踏まなければなりません。

このように、各方面との交渉や手続きに手間がかかる点がデメリットです。

2. 信用情報にデータが残るおそれがある

基本的に、金融機関は借主が延滞している状態でなければ任意売却に応じません。住宅ローンの延滞を繰り返すと、信用情報にデータが残ってしまう点がデメリットです。

一度信用情報にデータが残ってしまうと、一定期間クレジットカード作成やローン借り入れなどができなくなってしまいます。

3. 売却できるとは限らない

タイミングが合わなかったり、物件の条件が悪かったりすると、不動産売買成約に至らないことがあります。そのため、任意売却を選択したにもかかわらず、売却できないおそれがある点がデメリットです。

任意売却できなければ、結局競売せざるをえなくなります。

離婚で任意売却を選択する際の注意点3つ

離婚で任意売却を決断した方は、以下の点に注意してください。

1. 期限があることを理解する

住宅ローンの滞納が続くと、金融機関は競売に向けた準備に入ります。任意売却は、入札日の前日までに完了させなければならないことが一般的です。

期限に間に合わず競売になったり、慌てて安値で売却してしまったりすることのないように、任意売却の期限をあらかじめ把握しておきましょう。

2. 離婚前から手続きを進める

離婚すると、2人で相談できる機会は少なくなります。任意売却では価格面や退去時期など双方で決めなければならないことが多いため、比較的打ち合わせしやすい離婚前のタイミングから手続きを進めるとよいでしょう。

3. ローンが残る可能性を想定しておく

オーバーローンの状態であれば、任意売却をしてもローンがいくらか残る可能性が高いです。

基本的にローンの支払義務は契約時点の債務者や連帯債務者にありますが、離婚までの経緯を踏まえて今後どちらが支払うのかあらかじめ決めておきましょう。

任意売却以外の解決策2つ

離婚時にオーバーローンの物件を抱えている際の解決策は、任意売却に限りません。ここでは、2つの解決策を紹介します。

1. 住宅ローンを借り換える

単独債務で住宅ローンを他行で借り換えれば、連帯債務者を外せます。以降、連帯債務者であった元妻(元夫)は住宅ローンのことを気にせずに過ごせるでしょう。

ただし、審査が必要なため単独債務だとローンに対する収入不足と見なされた場合に、住宅ローン借り換えをできない可能性があります。

2. 金融機関に相談する

現在の借入先金融機関から承認を得られれば、連帯債務者や連帯保証人を外すことができます。離婚を決断し、今後の住宅ローンの扱いに困った場合は取引金融機関に相談するとよいでしょう。

ただし、金融機関が単独債務では不十分と判断した場合、希望が通らない可能性が高いです。

任意売却を離婚時の選択肢に入れる

自宅がオーバーローンで共同名義や連帯債務になっている夫婦が離婚を決断する場合、任意売却を選択肢に入れた方がよいでしょう。

任意売却は、競売より高値で売却しやすい点や、プライバシーを守られる点がメリットです。一方で、手間がかかる点や信用情報にデータが残るおそれがある点が、デメリットとして挙げられます。

メリットやデメリットを比較し、離婚前から夫婦で任意売却をすべきか相談しておきましょう。

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執筆
オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
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