浸水の恐れがある多摩川沿いのマンションでも売却できる?不動産のプロに聞く、条件の悪いマンションの売り方!

浸水の恐れがある多摩川沿いのマンションでも売却できる?不動産のプロに聞く、条件の悪いマンションの売り方!

1万件の物件を仕入れてきた不動産のプロ監修!大鳥居駅の不動産売却事例から「ハザードマップで浸水エリアにあるマンションは売却できるのかどうか」について解説します。洪水の危険のあるマンションでも果たして売却は可能なのでしょうか?

家の売却を考えて、この記事を読んでいる方は、不動産一括査定がおすすめです。下のフォームを入力すれば、 複数の会社の査定結果を比較 できるので、 高く・早く 売れる可能性が高まります。

  • STEP
    1
  • STEP
    2
  • STEP
    3
  • STEP
    4

powered by オウチーノ × HOME4U

自宅周辺のハザードマップは確認したことありますか? 自然災害は近年増加傾向にあり、関東を襲った令和元年東日本台風(台風19号)や、関西国際空港の連絡橋にタンカー衝突した平成30年台風第21号などは記憶にも新しいと思います。法律面での整備も進み、2020年8月には不動産取引時において「水害ハザードマップの説明」が義務化されました。

国土交通省:不動産取引時において、水害ハザードマップにおける対象物件の所在地の説明を義務化

危機意識の高まりを受け、水害の危険性のあるマンションの売却で苦労するシーンも増えているそうです。今回は多摩川のリバーサイドにあるマンションの売却事例を紹介します。

お持ちの不動産の売却価格を査定したい方はこちら

1.今回の物件は大鳥居駅のマンション!

1-1.大鳥居駅は京浜急行電鉄空港線の沿線駅

大鳥居駅の写真 京急蒲田駅と羽田空港第1・第2ターミナル駅を終点とする京浜急行電鉄空港線の中間地点に位置するのが大鳥居駅です。地下化されており、出入り口は環八通りと産業通り駅の交差点に位置しています。

1-2.駅名の由来は、現存しない大きな鳥居

羽田空港の大鳥居の写真 名前の由来は「大きな鳥居」があったことです。よく勘違いされるのですが、羽田空港の「たたり」で有名な大鳥居とは別物です(写真はこの鳥居です)。大鳥居駅の由来となった鳥居は現存せず、無くなってしまった理由すら定かではありません。関東大震災で倒壊したとも、環八通りの整備で撤去されたとも言われています。

大鳥居駅周辺の不動産相場は、オウチーノの「大田区の不動産売却相場」で確認できます。

1-3.町中華で有名な大田区、大鳥居のおすすめは「龍門」

蒲田駅が餃子激戦区であることは有名ですが、大田区全体が有数の町中華エリアであることはご存知でしょうか。大鳥居駅周辺にも中華料理屋が多く存在しますが、中でも抜群の知名度を誇るのは「龍門」でしょう。店を守るおばあさんは90歳を超えているそうで、このお店が長く愛されてきたことが伝わります。カウンターのみの小さなお店で、メニューも多くはありません。初訪問であれば迷わず餃子ライスをおすすめします。行列は必至、売り切れも覚悟で早めに並ばないといけません。

2.大田区の「浸水ハザード」マンションで売却に苦労した話

2-1.多摩川と接するため、浸水の恐れがある大鳥居駅と周辺の物件

大田区のハザードマップ 大田区は神奈川県と接しており、多摩川がその県境となっています。多摩川の河川敷は野球場やテニス場、公園などが並び、土手の上は散歩やランニングを楽しむ人が多く見られます。スポーツや散策には絶好のエリアです。

その反面、洪水というリスクとも隣り合わせです。ハザードマップを確認すると「多摩川の全流域で48時間に588mmの降雨があった場合」、大鳥居駅や今回の物件を含めた大田区の過半が浸水エリアになっていることが分かります。本物件の浸水深は「0.5m〜3.0m未満」となっています。 上述した通り、温暖化等に伴う近年の水災害増加により、ハザードマップにおける対象物件の所在地の説明が義務化されています。売却に至るためには必ず、本物件がハザードエリアに位置することや浸水深を伝えなくてはいけません。買主の心情に与える影響は無視できません。

2-2.295万円の値引き、そして4カ月に渡る売却活動…!

今回の物件も、ハザードエリアにあること、そして強気の値付けから売却活動には大きく苦労してしまいました。数字を見るとその苦労がよく分かります。

売り出し価格の5%を大きく上回る「295万円」も値引きし、「4カ月」を経てようやく売却にこぎ着けました。値引きは端数の調整のための100万円未満、売却期間は専任媒介契約の期間である3カ月未満が望ましいと言えますが、本物件はどちらも大きく上回ってしまいました。

2-3.居室の状態も良く、希少性もある4LDKなので強気の値付け

大鳥居駅が最寄りのマンションのLDK 売り出し当初は売主のKさんも強気でした。築37年ではあるものの新耐震基準、駅からは8分かかるものの、萩中公園や多摩川河川敷も徒歩圏にあり買い物利便性も良好、80平米超のゆとりある4LDKです。

通勤の関係で手放すことになりましたが、Kさんも気に入って住んでいたので、強気の値付けで高値売却を目指すことにしました。ハザードマップについては特に意識していなかったそうです。

2-4.内覧は順調。契約を前向きに検討する客も!

Kさんの見込み通り、内覧は順調に入り、購入を積極的に検討する人もチラホラいました。しかし、話が具体的になってくると契約までは至らずに流れてしまうということが何度かありました。それぞれの理由までは分かりませんが、ハザードマップや多摩川が氾濫したらどれくらい浸水するのか等の説明で表情が曇ったという話は買主側の不動産会社経由で耳にしました。

2-5.長期化する売却活動、値下げと値引き交渉を経てようやく売却

大鳥居駅が最寄りのマンションの外観 ハザードマップの説明が重要事項説明(重説)で義務付けられており、不動産会社も事前に買主に伝えるようになっているということを知ったKさん。自宅周辺のハザードマップはピンクに染まっており、多摩川が氾濫したら浸水することは一目瞭然です。物件の住み心地には自信がありましたが、これが苦戦の一因かと納得しました。住宅ローンも完済しており、売却活動にも疲れていたことから、売り出し開始から3カ月のタイミングで200万円の値下げに踏み切りました。

あわせて、ハザードマップのせいで話が途中で流れてしまうことを懸念し、予め説明するようにしました。あわせて、所在階は7階であり、マンションのエントランスが浸水しても自宅は大丈夫である旨も伝えるようにしました。

その結果、1カ月程度で成約することができました。若干の値引き交渉はありましたが、スムーズに決まったと言えるでしょう。Kさんも元々強気の値段だったということには自覚があり、概ね満足しているそうです。

3.浸水の恐れがあっても売れる!?プロが解説!

不動産のプロの視点からKさんの売却活動を評価すると、値引き後はほぼ理想的と言えるそうです。今回のようなマンションでは以下の点を気をつけるべきといいます。

・物件の弱みは価格に反映させるべき(立地やハザードマップなど)

・弱点は事前に伝えるべき(後から聞くと「隠された」と疑心暗鬼に)

・浸水エリア=NG、ではない。浸水深と所在階を確認しよう!

・管理組合が契約しているマンション火災保険も確認すべき

さらに詳しく解説していきましょう。

3-1.ハザードマップにかかる物件の値付けは慎重に

大鳥居駅が最寄りのマンションのキッチン 重要事項説明で義務付けられていることから、ハザードマップの情報は隠すことはできません。また近年は水災害のニュースがセンセーショナルに報じられることも多く、買主側の心情への影響は無視できません。

駅から遠い物件、築年数が古い物件の値付けが弱含みになるのと同様、ハザードマップで浸水エリアになってしまっているのであれば、値付けにはある程度反映させるべきでしょう。とはいえ過度に安くする必要はありませんから、過去の売却事例などを参考に、仲介の不動産会社に相談して決めるのがよいでしょう。

3-2.浸水エリアなら、買主から質問される前にきちんと伝えよう

ハザードマップに限った話ではないですが、物件の弱点は予め伝えておくのが不動産売却における鉄則です。不利な条件が後出しにされると、買主の視点では「隠された」と感じてしまうかもしれませんし、「他にも何かあるのかも…」と疑心暗鬼な気持ちにさせてしまう恐れもあります。

また、前向きに検討してるはずだったのに流れてしまう、というのはかなり精神的にも疲れます。ハザードマップが理由で見送られてしまうのであれば、早めに伝えておいたほうが肩透かしを食らわずにすみます。

3-3.浸水エリアだと売れない!?決してそんなことはありません!

ハザードマップは重要な情報でありますが、それだけで売れないと決めつけるのも早計です。駅徒歩や築年数と同様、数ある条件の一つと割り切って売却活動を進めることも大事です。

Kさんの物件は7階に位置するため、どれほど多摩川が氾濫しても居室が浸水することはありません。もちろん共用部は濡れてしまうため、ノーダメージというわけではありませんが、生活空間に影響があるかどうかは大きな要素です。ハザードマップの最大浸水深を事前に確認しておくことで、このような安心材料を提供することも可能になります。

Kさんは未確認のままだったようですが、管理組合が加入している共用部のマンション保険も要確認です。水災のオプションを付けていれば、共用部の浸水については補償してもらうことができますので、復旧もスムーズになることが期待できます。このような情報も買主にとっては安心感に繋がります。

悪条件は隠すのではなく、事前にきちんと伝えましょう。また何かフォローできる材料があるのであれば併せて提供してあげることで、買主の印象は大きく違ってくることでしょう。

まとめ

当初の3カ月は強気の値付けで、ハザードマップの情報についても特に伝えていなかったため、内覧は多く入るものの成約に繋げることができなかったKさんでしたが、最後の1カ月は素晴らしい動きだったと言えます。

浸水エリアであることを加味した値付けとし、浸水情報も隠すことなく真摯に伝えたことで、非常にスムーズに売却活動を終えることができました。買主の方も、浸水リスクのことは把握していましたが、萩中公園や多摩川河川敷など良好な環境に恵まれていること、コーナンやヤマダ電機や複数のスーパーも近く買い物利便性が高いことが決め手になったそうです。「自分の部屋が浸水しないなら」とも述べていました。

マイナス面は隠さず悲観せず、真摯に向き合って売却活動に臨むことが重要です。

また、不動産売却にあたっては必ず周辺の相場は確認するようにしましょう。大田区の不動産売却の相場はこちらで確認できます。

あなたの家はいくら?
今すぐ一括査定
無料

不動産を売るならまずは一括査定!
一度に複数の査定結果を比較できるので、より高く売れる可能性が高まります。

査定する物件の住所を入力
  • STEP
    1
  • STEP
    2
  • STEP
    3
  • STEP
    4

powered by オウチーノ × HOME4U

執筆
オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
コンテンツポリシー

この記事に関するキーワード

あなたの家はいくら?
今すぐ一括査定
無料

不動産を売るならまずは一括査定!
一度に複数の査定結果を比較できるので、より高く売れる可能性が高まります。

査定する物件の住所を入力
  • STEP
    1
  • STEP
    2
  • STEP
    3
  • STEP
    4

powered by オウチーノ × HOME4U

不動産サービス