【失敗談】400万円の大損!世田谷の高級マンションが鳩のフンに泣かされたワケとは…

マンションを売るためには、「内覧」と言って購入希望者が自宅を見学に来るイベントをこなさないといけません。 実はこの内覧対応が、マンション売却の成否を分けるといっても過言ではありません。
世田谷区上野毛駅の売却事例をもとに、内覧対応で気をつけないといけないことを解説します!
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1.高級住宅街ど真ん中のマンションなのに売却に大苦戦!
1-1.今回の物件は世田谷の高級住宅街!しかし…
今回取り上げるのは、東急大井町線の上野毛駅から徒歩6-10分の物件です。世田谷区の高級住宅街という好立地です。通常であれば高額売却・早期売却が期待できる物件と言えます。
しかし、最終的に約400万円もの値引きに追い込まれ、売却期間も4カ月と比較的長期に渡りました。その原因は何だったのでしょうか。プロの目線で探っていきましょう。
本物件周辺の不動産相場は、オウチーノの「品川区の不動産売却相場」で確認できます。
1-2.ハトのフンが客を遠ざけてしまった
その原因は…鳩の糞害です。ベランダに鳩が巣を作ってしまいベランダは糞で真っ白になっていました。何度巣を撤去しても再来し…の繰り返しでした。
好立地のため内覧客はコンスタントに訪れましたが、真っ白なベランダを見て皆、げんなりして帰ってしまうのでした。
最終的には糞害を勘案して400万円値引きし、管理組合の許可も得てネットを張り、鳩を撃退して売却に至りました。
プロによると今回の売却活動、大いに改善の余地があり、値引きも不要だった可能性が高いとのことです。
2.ハトのフンでげんなり!下がるテンション、逃げる内覧客
2-1.マンションは一生に一度の買い物、内覧でテンションが上がるように!
マンションは数千万円の買い物です。冷静な比較だけで決心できる人は少なく、最後は「勢い」が必要です。何かげんなりするようなポイントがあると一気に盛り下がってしまい、話が流れてしまう恐れがあります。
せっかく立地や価格が気に入って内覧に来てくれたとして、ベランダが糞まみれの部屋を目の前にして、新生活を夢見て購入に踏み切ることができるでしょうか。「立地が良いから売れるはず」と高をくくるのではなく、「一生に一度の買い物の決断をする」買い主の気持ちになってみることが重要です。
2-2.問題があるなら売却活動の前に処理を!
今回の物件の場合、売却活動が停滞してから初めて鳩対策をしたのが失敗だったといえます。従前より鳩の糞害については認識していたので、その問題をクリアしてから売却活動を行うべきだったと断言できます。
3.内覧はチャンス!簡単に成約させる方法をプロが解説!
今回はベランダの糞害という少々レアなケースでしたが、内覧客の印象をよくするために売主がとるべきアクションはいくつかパターン化することができます。詳しく見ていきましょう。
3-1.空き部屋にしよう!
自宅売却の際、「住みながら売るべきか」「退去して空き部屋にしてから売るべきか」という二択で悩む方が多いです。 高額売却、早期売却を目指すなら「退去して空き部屋にしてから売るべき」とアドバイスします。
この場合、旧宅と新宅で二重で住宅ローンの支払いが発生したりするので躊躇される方が多いのですが、筆者の経験ではメリットが大きく上回ります。一時的な金銭負担は発生するかもしれませんが、トータルのリターンを最大化することを目指しましょう。
3-1-1.生活感があるとテンションは上がらない
まず、部屋の生活感は内覧客にとってマイナスです。家具の好みも違うので新生活がイメージしにくく、部屋に染み付いた匂いも地味に悪影響を与えます。よほどインテリアに自信があるご家庭であれば「住みながら売る」も選択肢になるかもしれませんが、大半のケースでは空き部屋にした方が内覧客に好印象を与えることができます。
3-1-2.収納も全開で確認したい
空き部屋であればクローゼットなどの収納を全開で見ることができます。特に女性の場合、今の荷物が新居で収納できるのかどうか気にするケースは非常に多いです。人が使ってるクローゼットをまじまじと見るのは気が引けるもので、ここの検証がきちんとできるかどうかは重要です。 無人で空っぽの部屋であれば、内覧客も遠慮なく収納を全開で確認することができます。これは意思決定の後押しになるでしょう。
3-1-3.空き部屋にすればいつでも内覧対応が可能
「住みながら売る」場合、内覧時には売主は在宅しないといけません。そのため、売却活動が長期化した場合、日常生活に大きな制約ができます。 内覧の連絡があるたびに部屋を片付けないといけませんし、約束の時間までインターホンが鳴るのを待たないといけません。
内覧客の応対も人によってはストレスでしょう。特に自分から話しかける必要はありませんが、内覧中は所在なく感じる方が多いようです。 また、せっかく購入意欲の高い内覧客が現れたとして、用事のためどうしても内覧に応じられず、機会を逃してしまうことも考えられます。
その点、空き部屋なら、不動産会社に鍵を預けておけば後はお任せです。内覧の申し込みが入った際は都度連絡をもらえますが、それ以上の対応は一切不要です。対応が楽になるだけではなく、いつでも内覧客を受け入れることができるので、見込み客の拡大にも繋がります。
3-2.ハウスクリーニングをしよう!
3-2-1.特に水回りはキレイに!数万円のハウスクリーニングがコスパ良し
空き部屋にした後、生活感を消すために綺麗に掃除をしましょう。特に水回りが汚れていると、内覧客のテンションは大きく下がってしまいます。念入りにピカピカになるように掃除しましょう。
掃除は自分でやってもよいですが、数万円でプロにハウスクリーニングしてもらうのがオススメです。仕上がりもプロに頼むと大きく違うもので、これくらいのコストでしたら十分にペイすると思われます。
3-2-2.住んでいると気が付かないニオイ…
自宅のニオイは住んでいると慣れてしまって分からないものですが、内覧客には気になるものです。 空き部屋にした上でハウスクリーニングを行えば万全ですが、柑橘系の爽やかなフレグランスを設置しても良いでしょう。
3-3.今回の鳩の糞害はどうしたら?共用部の対応は難しい
バルコニーは実はオーナーの所有する「専有部」ではなく、マンション全体の「共用部」に属します。そのため、勝手にネットを張ったりすることはできず、管理組合の許可を求める必要があります。今回の物件で対応に時間がかかってしまった一因もそこにあります。
専有部に関する不具合は自分でスピーディに対応できますが、共用部の場合は時間がかかりますし、思うような対応がとれないこともあります。なので、売却活動に先んじて対応することが重要です。売却活動のタイミングでは問題を解決できているのがベストです。解決が難しい場合、隠すのは悪手ですので、事前にきちんと内覧客に伝えるようにしましょう。そして、ある程度価格に反映させる必要もあるでしょう。
今回の件に関しては「値引き」した後に「ハトの問題が解決」できてしまったので、結果的には不要な値引きだったといえるでしょう。事前に問題を解決していれば、当初の価格での成約も狙えた可能性があります。
4.まとめ:内覧の対応が売却活動の成否を分ける!
物件の立地や価格はもちろん重要です。しかし、他の条件をどれだけ気に入っていても、内覧の際の印象が悪ければ「一生に一度の買い物」の決心をすることは難しいです。
特徴がない物件であれば内覧での印象を高めることは非常に重要ですし、特徴的な物件だとしても最後の一押しと思って丁寧に内覧対応を行うべきです。買い主に好印象を与えるように工夫しましょう。
「こちらから売却活動を始めることができます。」本記事での注意点を意識し、高額売却につなげてください!
5.さいごに:上野毛駅の周辺情報
今回の売却失敗談の舞台となった、上野毛駅周辺の環境について紹介します。
5-1.安藤忠雄設計の上野毛駅!
上野毛駅は環状8号線と上野毛通りの交差点横に位置します。世田谷の住宅街の中にあり、おしゃれな飲食店が点在しています。
駅舎は2011年に刷新されました。デザインは安藤忠雄!道路をまたぐ大屋根にはぽっかりと穴が開いています。この穴は駅の中心、人々が集まる場所を表しているそうです。
5-2.駅から五島美術館へ!
上野毛駅の駅舎を見学した後は、ぜひ五島美術館まで足を伸ばしてみましょう。源氏物語絵巻を筆頭に5つの国宝を所蔵しています。庭園や建物の美しさでも有名です。
上野毛駅周辺の不動産相場は、オウチーノの「品川区の不動産売却相場」で確認できます。
今回の物件
項目 | 詳細 |
---|---|
市区町村 | 東京都世田谷区 |
最寄り駅 | 上野毛駅 徒歩6-10分 |
所在階 | 6-10階 |
築年数 | 40-45年・旧耐震 |
広さ(間取り) | 75-80㎡(2LDK) |
向き | 南 |
売出価格 | 5780万円 |
成約価格 | 5400万円 |
売却時期 | 2021年7-9月 |
売却期間 | 4カ月超 |
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