マンション売却に大苦戦で400万円値下げ!ライバル物件に負けて泣かされた理由とは…葛飾区の売却事例

マンションを売るとき、不動産会社に査定を依頼して媒介契約を結び、営業活動は任せ、自分は部屋を整えて内覧にきちんと対応する…これだけで十分だと思いますか?
全て大事な活動ですが、早期に高額で売却を終えるためにはもう一つ重要な視点があります。青砥駅の売却事例をもとに、「競合物件を見極めること」の必要性について解説します!
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1.売却までまさかの半年間…その理由は?【青砥駅の物件】
今回取り上げるのは、青砥駅から徒歩10分以内・築30年近い新耐震のマンションです。
財閥系デベロッパーのブランドマンション、眺望も自慢だったので、相場よりも高めに売り出しを開始しました。とはいえ3カ月もあれば決まるだろう…と思っていましたが、400万円以上の値引きを強いられた上、約半年も要してしまい、売り主のRさんは大失敗だと振り返ります。その原因をプロの目線で探っていきましょう。
本物件周辺の不動産相場は、オウチーノの「葛飾区の不動産売却相場」で確認できます。
2.自分よりも条件の良い複数の競合物件が…
今回のRさんは、自分の売りたい価格ばかりを気にしてしまい「競合調査」が甘く、長期化と値引きを招いてしまったと言えます。
Rさんの物件を取り巻く環境について説明します。
2-1.マンション内では「中くらい」のビミョウな立ち位置
今回の物件は、マンション内では平均的といえる部屋でした。
間取りは、3DK〜4LDKが存在する中で、最も一般的と言える3LDK。広さも50㎡台〜80㎡台がある中で、中間の60㎡台。角部屋ではなく中部屋。間取りも大きな特徴はない「田の字」。高層階でしたが最上階ではありませんでした。
中古マンションで複数売り出しがある場合、やはり目立つ物件から内覧の申し込みが入ります。正に今回の物件とは対照的な、以下のような条件が典型的です。
- 希少価値のある4LDK、面積の広い部屋
- 角部屋
- ルーフバルコニー付き等の特徴的な間取り形状
- 最上階、抜群の眺望
今回の部屋は正に「中くらい」で、可もなく不可もなく、目に留まりにくいというのが正直なところです。
2-2.条件は並、でも坪単価は高い…!
ブランドマンションと自慢の眺望から強気の値付けをしたものの、ライバルが同じブランドマンション内となると、それは強みにはなりません。
マンション内の競合物件は相場並の売り出しのものが多く、比較すると坪単価は目立って高くなってしまいました。
目立った特徴の無い「並」の部屋なのに、お値段だけは「上」…これで早期売却を期待するのは無理というものでした。買い主は自分の部屋だけを検討してくれるわけではありません。マンション内はもちろん、近隣の条件が近い物件も必ず確認しています。他の部屋にない特徴か、安い価格か、何か買い主に刺さるものがないと成約には繋がりません。
中古マンション市場に自分の物件を「売り出す」わけですから、買い主の目線になることは重要です。
3.物件の強みか価格で勝負!ときには逃げの一手も
3-1.まずは競合物件の調査から
マンション売却はすなわち、「中古マンション市場での戦い」です。敵を知ることから始めましょう。売り出し価格を設定する際は、自分のマンション内はもちろん、近隣のマンションの中古物件の条件や価格を調査すべきです。媒介する不動産会社任せではいけません。というのも、特に査定の段階での不動産会社は媒介契約を結ぶことが最優先事項となっており、売り出し戦略などは二の次となりがちだからです。不動産会社の実力を見抜く上でも、自身が相場に詳しくなっておく必要があります。
3-2.特徴で勝負か、価格で勝負か
もし、売却予定の部屋が「最上階にあり一番広い」等の強みがあれば、売り出し価格も多少強気でも良いでしょう。しかし、今回の物件のように目立った特徴がない場合、坪単価(平米単価)で勝負できる価格に設定しないといけません。 「ブランドマンション」は魅力ある特徴の1つと言えますが、今回はライバルがマンション内ということで武器にはなりませんでした。眺望も、他の部屋もほぼ同様の条件でした。 ライバルに勝てる特徴がないのに、価格だけ上では厳しいものがあります。
3-3.売り急ぎの「格安」物件がある場合は、時期の調整も
特に大規模マンションの場合、他の部屋の売り出しが途切れることは期待できません。いくら待っても競合物件が消えることはないでしょう。その場合は割り切って価格を調整するしかありません。
一方で時折、不当に安い物件が売り出されることがあり、その場合は話が違ってきます。特に不動産業界では 「3つのD」と呼ばれ、Death(死亡に伴う相続)・Divorce(離婚)・Debt(借金)を理由にした物件売却では「売り急ぎ」が頻繁に発生します。すぐにでも手放したい、すぐに現金が欲しいといった事情から、相場よりも大幅に安く売り出されることがあるのです。
このような「売り急ぎ」物件と価格で勝負することは得策ではありません。相場並で売り出してじっくり待つのもよいですし、そもそもの売出しタイミングを遅らせることも選択肢の一つです。 格安物件はすぐに売れますから、長く待つことにはならないでしょう。
4.競合調査はマスト【プロの結論】
マンション売却は「ただ待つ」ものではなく、中古マンション市場の他のライバルに差をつけ、「選んでもらう」ことが重要です。物件に強みと言える特徴があれば、買い主にアピールできるように不動産会社と相談しましょう。残念ながら目立った特徴がない場合は価格に差をつける、ときにはタイミングをズラすなどの戦術も必要となります。
「こちらから売却活動を始めることができます。」本記事での注意点を意識し、高額売却につなげてください!
5.物件周辺散策:青砥駅の不動産相場やオススメのお店
5-1.青砥駅は昔らしさの残る駅
周辺の駅では再開発が進んでいますが、青砥駅は昔らしさを残した落ち着いた町並みが広がっています。
戸建てが多く、比較的小規模なマンションが多いエリアと言えます。
青砥駅周辺の不動産相場は、オウチーノの「葛飾区の不動産売却相場」で確認できます。
5-2.10円のおせんべい!杉戸煎餅
青砥駅の雰囲気にマッチした、昔懐かしい店構えの煎餅屋さん「杉戸煎餅」では、なんと1枚10円の煎餅を楽しむことができます。安さはもちろん、その美味しさに驚くことと思います。ぜひ立ち寄ってみてください。
今回の物件
項目 | 詳細 |
---|---|
市区町村 | 東京都葛飾区 |
最寄り駅 | 青砥駅 徒歩6-10分 |
所在階/階数 | 11-15階/11-15階 |
築年数 | 25-30年・新耐震 |
広さ(間取り) | 60-65㎡(3LDK) |
向き | 南 |
売出価格 | 3999万円 |
成約価格 | 3580万円 |
売却時期 | 2022年7-9月 |
売却期間 | 6カ月 |
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