築30年のマンションが2480万円で売れた!他の部屋より1000万高く売れたワケ【厚木市】

マンションなどの不動産の売却を早く高くする上で、売出価格をいくらにするかは非常に重要なポイントです。高すぎては売れませんし、安すぎては損をしてしまいます。
不動産の売出価格、何を基準にどうやって決めればよいのでしょうか。実際に、売却された本厚木駅の物件を例に、今まで1万件の物件を仕入れてきた不動産のプロが解説します。
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1.本厚木駅の駅近マンション
1-1.本厚木駅周辺はどんな街?
今回紹介するのは、ここ最近「住みたい街」として人気の本厚木。上位にランキングにする常連駅となっています。ショッピングモール・ミロードが併設されています。仕事や学校帰りに買い物が楽しめますね。本厚木駅北口から徒歩1分の場所には、居酒屋やマクドナルドなどのファーストフード店が並ぶ厚木1番街があります。
その魅力のひとつが、交通の便がよいこと。最寄りの小田急線本厚木駅は、新宿・箱根湯本までそれぞれ約1時間で行けるため通勤通学に便利。ロマンスカーの停車駅でもあるため、気軽に小旅行も楽しめます。さらに「本厚木駅」直結のミロードをはじめ、厚木一番街やイオンなど、買い物や食事を楽しめる場所も多くあります。
1-2.本厚木駅周辺は今後どうなる?
2021年に開業した駅南口の本厚木ミハラスをはじめ、駅北口でも複数の再開発事業が進行中。本厚木駅前ビルの再開発が2024年竣工に向けて進められるなど、本厚木駅周辺は今後さらに変わっていきます。本厚木駅周辺の不動産相場はオウチーノの「厚木市の不動産売却相場」で確認することができます。
1-3.本厚木駅のマンション
本厚木駅の北口から「あつぎ通り」を抜けた先の幹線道路沿にある今回のマンション。築30年の物件で、以前お住まいだった方も長年お住まいになられており、室内も使用感がありました。そのため、壁紙や床、キッチンやバスルームの水回りもすべて交換し、フルリフォームをして、売り出すことにしました。
約70㎡で売出価格は2480万円。築30年とはいえ、大手デベロッパーが手掛けるマンションであり、きちんと管理・修繕がされています。また、フルリフォームをしたことで、室内は新築同様です。
実は、この部屋を売り出した時、同じマンションの他の部屋でも売り出しがありました。広さは同じで、1000万円近く安い価格での売り出しです。
しかし、300万ほど値下げはしたものの、2480万で売り出しいた今回の物件を選んでいただけるお客様がいらっしゃいました。決め手は何だったのでしょうか?
2.厚木市のマンションの売却に成功したワケ
2-1.競合物件より魅力的だった理由
急な転勤やお金の事情など、築年数に関わらず、マンションでは定期的に売りに出される部屋が出てきます。今回は、戸数は60戸ほどのマンションですので、年に1、2部屋売りに出されるかどうかくらいの規模でしたが、たまたまタイミングが重なってしまいました。
広さは同じで、こちらより約1000万円安い価格。決め手は2つでした。
今回の物件が、フルリフォーム済みですぐに入居できる状態だったため、自分でリフォームやハウスクリーニングを行う手間や費用が掛からずに済んだこと。また、2LDKの間取りが競合の物件よりも使い勝手がよかったことです。
今回は業者として仕入れた物件で、リフォームのノウハウもありましたから、フルリフォームした上で売却していますが、個人でリフォームした上での売却は基本的におすすめしていません。
というのも、高いお金をかけてリフォームをしてもその内容を買主の方が気に入ってもらえるかどうかはわかりません。どういったリフォーム内容にしたら売却しやすくなるかは、高度な技術が求められるためです。
では、他の部屋より高く売ることができないかというと、そんなことはありません。個人であれば、売り出す前にハウスクリーニングなどをして部屋を綺麗にし、内覧時印象をよくすること、間取りや部屋からの眺望など他の部屋にはないメリットをきちんと伝えていくことで、競合物件よりも高く売却することができます。その一つの例として、知っておいてもらえればと思います。
2-2.相場に応じた売り出し価格の設定
同じマンション内や近隣に売り出し中の物件がなかったとしても、過去の売買履歴の相場より高い物件はなかなか売れません。当然、買い手も周辺の相場を確認しながら、買うかどうかを判断するからです。特に、同じマンション内の売買事例は、周辺環境に違いがなく、物件の設備も基本的には同じであるため、近隣の物件以上に厳しく見られてしまいます。
同じマンション内で売り出している物件がなくても、インターネットでそのマンションの過去の売出価格は調べられますし、不動産会社に実際の取引価格を聞くこともできます。今回の本厚木駅の物件は、直近で1000万円近く安く売られている部屋があったため、「相場よりかなり高い」と見なされるてもおかしくないケースでした。
どういった点に気を付けて売り出し価格は設定すればよいのでしょうか?今まで1万件の物件を仕入れてきた不動産のプロが、売出価格の決めるときのポイントを解説します。
3.プロが教える売出価格の設定のポイント!
3-1.まず、周辺の相場を把握しよう
適切な売出価格を設定するには、まず本厚木駅周辺の相場価格がいくらなのかを知る必要があります。しかし、本厚木駅周辺と一口に言っても町域ごとに相場価格は異なります。本厚木駅周辺の町域、厚木、中町、戸室のどこなのか、その中でも何丁目かによっても相場価格は変わってきます。本厚木駅周辺の不動産相場はオウチーノの「厚木市の不動産売却相場」で確認することができます。
また、マンションの相場を確認する際には、同じマンション内の取引事例や売り出し価格を確認するのがベストです。特にタワーマンションのようなその街を象徴する物件の場合、周辺とは異なった独自の相場を形成していることも多いです。
3-2.売出価格設定のポイント
家を相場よりも高く、売出価格を相場価格よりも少し高めに設定するのがポイントです。プロがおすすめする値付け方法は、相場価格に㎡あたり3万円ほど上乗せした売出価格にすることです。これくらいであれば、家を3カ月以内に相場よりも高く売却できる可能性が高いです。
例えば、70㎡で2000万円が相場の物件があった場合、売出価格は2200万円ほどで売り出すのがよいでしょう。
3-3.売出価格を高く設定しすぎると、かえって損をする恐れも
「売出価格はとにかく高くして後から値下げして売ればいいだけでは?」と思う方もいるかもしれません。しかしそれは大きな間違いです。
というのも、相場より大幅に高い物件は、基本的にはなかなか売れず売却期間が延びていきます。不動産を売却する際には、「新生活が始まる前までに売っておきたい」、「売却期間がこれ以上伸びると住み替え先の住宅ローンの支払いのお金が足りなくなってしまう」など、ライフスタイル、経済的な事情から売却までに期限を設けることがほとんどです。
価格を高く設定しすぎて、売却期間がいたずらに延びてしまい、期限が迫ってきたため、あせって必要以上に値下げをせざるをえなくなりかえって損をするという事態になりかねないのです。
また、不動産ポータルサイトは新しく売りに出された「新着物件」が家を探している人の目につくように物件を紹介しています。「新着物件」として紹介されるタイミングで高く売り出してしまうと、せっかく一番多くの人に知ってもらえるタイミングで興味を持ってもらえなくなります。最初から適正価格で売り出すに越したことはないのです。
3-4.周辺の売り出し状況の確認も忘れずに
また、周辺の相場をきちんと確認して売り出したとしても、今回のケースのように周辺物件の売り出し状況によって、自分の売り出した価格では買い手を見つけることが難しくなる場合もあります。
同じマンションや周辺での売り出し状況を確認して、相場より安い価格で売り出している物件があれば、都合が許すのであればタイミングをずらして売り出すのがよいでしょう。タイミングをずらすのが難しければ、売却期間を長くするか、売出価格の設定を調整する必要があるでしょう。
4.まとめ
以上、売出価格を決めるときのポイントについて解説しました。この北越谷駅のマンション売却事例は、売出価格を決めるときに注意すべきポイントが詰まっています。ぜひ参考にして、あなたの不動産売却を成功させてください!
今回の物件
項目 | 詳細 |
---|---|
市区町村 | 神奈川県厚木市 |
最寄り駅 | 小田原線本厚木駅 徒歩10分以内 |
所在階 | 5-10階 |
築年数 | 築30年 |
広さ(間取り) | 約75㎡(3LDK) |
向き | 南 |
売出価格 | 2480万円 |
成約価格 | 2190万円 |
売却時期 | 2021年7-9月 |
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