【失敗談】葛飾区で3999万円のマンションがなぜ売れない?ライバル物件にボコボコにされた話

マンションを売るとき、不動産会社に査定を依頼して媒介契約を結び、営業活動は任せ、自分は部屋を整えて内覧にきちんと対応する…これだけで十分だと思いますか?
たしかにどれも大事な活動ですが、早期に高額で売却を終えるためにはもう一つ重要な視点があります。青砥駅の売却事例をもとに、「ライバルを見極めること」の必要性について解説します!
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目次
1. 不動産会社に任せればOK?
2. 売却までまさかの半年間…
3. 好条件のハズの物件がなぜ…?
4. ライバル物件に泣かされないために
5. まとめ ライバルに負けるな!
1.不動産会社に任せればOK?
今回はライバルの調査を怠ってしまったため、400万円以上の値引きを強いられた葛飾区のマンションを例に解説します。
2.売却までまさかの半年間…
今回取り上げるのは、青砥駅から徒歩10分以内・築30年近い新耐震のマンションです。
財閥系デベロッパーのブランドマンション、眺望も自慢だったので、相場よりも高めに売り出しを開始しました。とはいえ3カ月もあれば決まるだろう…と思っていましたが、400万円以上の値引きを強いられた上、約半年も要してしまい、売り主のRさんは大失敗だと振り返ります。その原因をプロの目線で探っていきましょう。
本物件周辺の不動産相場は、オウチーノの「葛飾区の不動産売却相場」で確認できます。
3.好条件のハズの物件がなぜ…?
Rさんの物件の条件を確認してみましょう。
マンション内では「中くらい」
今回の物件は、マンション内では平均的といえる部屋でした。
中古マンションで複数売り出しがある場合、やはり目立つ物件から内覧の申し込みが入ります。比較してみましょう。
項目 | 希少価値の高い部屋 | 今回の部屋 |
---|---|---|
部屋数 | 4LDK以上 | 3LDK |
間取り | ルーフバルコニー付き等 | 田の字 |
面積 | 100㎡以上等・棟内最大 | 平均的な60㎡台 |
位置 | 角部屋 | 中部屋 |
所在階 | 最上階 | 高層階だが最上階ではない |
特徴 | 抜群の眺望等 | 特に無し |
今回の部屋は正に「中くらい」で、可もなく不可もなく、目に留まりにくいというのが正直なところです。
でも、坪単価は高い…!
「ブランド」と自慢の眺望から強気の値付けをしたものの、ライバルが同じマンション内となると、それは強みにはなりません。競合物件の眺望も素晴らしく、これも差別化ポイントにはなりませんでした。
競合物件は相場並の売り出しのものが多く、比較するとRさんの物件の坪単価は目立って高くなってしまいました。
目立った特徴の無い「並」の部屋なのに、お値段だけは「上」…これで早期売却を期待するのは無理というものでした。買い主は自分の部屋だけを検討してくれるわけではありません。マンション内はもちろん、近隣の条件が近い物件も必ず確認しています。
他の部屋にない特徴か、安い価格か、何か買い主に刺さるものがないと成約には繋がりません。
中古マンション市場で「比較」されることを前提に売り出さないといけません。
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4.ライバル物件に泣かされないために
方法①「ライバル」=近隣の売出物件を知りましょう
自分のマンション内はもちろん、近隣のマンションの中古物件の条件や価格を調査しましょう。媒介する不動産会社任せではいけません。というのも、特に査定の段階での不動産会社は媒介契約を結ぶことが最優先事項となっており、売り出し戦略などは二の次となりがちだからです。
不動産会社の実力を見抜く上でも、自身が相場に詳しくなっておく必要があります。
査定金額の「単価」が周辺ライバル物件と比較して不自然に高い場合は、その理由を不動産会社に尋ねてみましょう。満足のいく回答が得られなければ、他の会社にお願いするほうが良いでしょう。
方法②特徴で勝負か、価格で勝負か
もし、売却予定の部屋が「最上階にあり一番広い」等の唯一無二の強みがあれば、強気の価格で売り出してもよいでしょう。しかし、今回の物件のように目立った特徴がない場合、「単価」で勝負できるように設定しないといけません。 「ブランドマンション」は魅力ある特徴の1つと言えますが、今回はマンション内にライバルが多くいたのが残念でした。
ライバルに勝てる特徴がないのに、価格だけ上では厳しいものがあります。 特に大規模マンションの場合、他の部屋の売り出しが途切れることは期待できません。いくら待っても競合物件が消えることはないでしょう。その場合は割り切って価格を調整するしかありません。
方法③売り急ぎの「格安」物件がある場合は、時期の調整も
時折、不当に安い物件が売り出されることがあり、その場合は話が違ってきます。特に不動産業界では 「3つのD」と呼ばれ、
- Death(死亡に伴う相続)
- Divorce(離婚)
- Debt(借金)
を理由にした物件売却では「売り急ぎ」が頻繁に発生します。すぐにでも手放したい、すぐに現金が欲しいといった事情から、相場よりも大幅に安く売り出されることがあるのです。
このような「売り急ぎ」物件と価格で勝負することは得策ではありません。相場価格で売り出してじっくり待つのもよいですし、そもそもの売出しタイミングを遅らせることも選択肢の一つです。
格安物件はすぐに売れますから、長く待つことにはならないでしょう。
この記事の解説者・谷尾があなたの家がいくらで売れるか無料で査定します
5.まとめ ライバルに負けるな!
今回は、葛飾区のマンションの売却事例から、ライバル物件と戦うポイントについて解説しました。ぜひこの記事を参考にして、あなたの家の売却を成功させてください。
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今回の物件
項目 | 詳細 |
---|---|
市区町村 | 東京都葛飾区 |
最寄り駅 | 青砥駅 徒歩6-10分 |
所在階/階数 | 11-15階/11-15階 |
築年数 | 25-30年・新耐震 |
広さ(間取り) | 60-65㎡(3LDK) |
向き | 南 |
売出価格 | 3999万円 |
成約価格 | 3580万円 |
売却時期 | 2022年7-9月 |
売却期間 | 6カ月 |
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