買ってはいけないマンションは身近にある?見分け方のポイントを解説

買ってはいけないマンションは身近にある?見分け方のポイントを解説

大半の人にとって、マンションは一生のうちでトップクラスに高額な買い物になると思います。ローンを組んで買うなら、数十年にわたり返済もしていかなければなりません。

そんなマンション購入ですから、絶対に失敗はしたくないはずです。残念ながらマンションを買って後悔する人も一定数います。もしかしたらその人たちは「買ってはいけないマンション」の特徴を知らなかったのかもしれません。

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1. 買ってはいけないマンションの特徴(新築・中古共通)

マンションが持つ特徴は、人によってはデメリットになることがあります。事前にそのリスクを把握しておかないと購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しかねません。

これからあげるいくつかのマンションの特徴は、自分にデメリットをもたらしそうか否か。購入を決める前に確認しましょう。

定期借地権付きマンション(定借マンション)

定期借地権付きマンションとは、「マンションが建っている土地は借り物である」という点が一般の分譲マンションと異なります。マンション購入時には土地代が含まれないので、一般のマンションよりは2~3割程度安く手に入れることができます。

一方で、購入後は土地の地代を払い続けなければなりません。また、契約時に定められた借地権の期間(一般定期借地権なら50年以上)が満了したら、契約は更新されずその土地を更地にして返す必要があります。

一生住み続けられない、子どもにマンションを残せない、解体のための費用(解体積立金)を毎月払わなければならない、といった特徴を受け入れられないのであれば、定期借地権付きマンションは、買ってはいけないマンションの部類に入ります。

交通の便が悪いマンション

交通の便が悪いマンションは中古になったときの流動性が低いという特徴があります。交通のことだけを考えたらその不便を受け入れる、あるいは車など別の交通手段を用意するなどの代替案を用意できるでしょう。購入価格も安いのでメリットと感じられるかもしれません。

しかし、将来の住み替えを予定していたり、その可能性が少しでもあるのであれば、「流動性が低い=売却しづらい」のは明らかなデメリットです。

スーパーなどの生活施設が周辺にないマンション

「住めば都」の発想でマンションを買うのはリスクが伴います。マンションの場合、スーパーや学校が近くにあることが多いですが、それら生活施設とはかけ離れた場所にポツンと立地するマンションもまれにあります。

「自然豊かな環境」などという宣伝文句を多用するマンションには注意が必要かもしれません。生活施設が近隣にないマンションは、交通の便が悪いことも多いです。交通の便が悪いマンションのリスクは先に述べたとおりです。

メゾネットタイプのマンション

部屋

メゾネットタイプとは住戸内に階段があり2階以上の階層で構成されているタイプの住戸のことです。スタイリッシュで数値上は専有面積も広くなります。メゾネットタイプは入居後に不満を感じる人が少なくない点で、注意を必要とするマンションです。

たとえば、洗濯機置き場は1階だけど、それを干すために2階へ常に上がらなければならないなど、家事動線がスムーズになっていない部屋は少なくありません。また、階段があることで使えるスペースが制限されるため、数値上ほどの広さを体感できないとも言われています。

地下・半地下住戸のマンション

メゾネットタイプで居住スペースが1階と地下階からなる住戸や、半地下のワンフロア住戸になっているマンションがあります。デメリットは日当たりが悪い、湿気がこもるなどがあり、メリットは価格が安い、室温が安定するなどがあります。デメリットをデメリットに感じない人もいるでしょうし、感じさせない暮らし方も可能ですが、購入を考えるときに頭に入れておくべきリスクは地下・半地下住戸のマンションは人気がないということです。

流動性が低く、売りたくなっても売れないという事態を想定しておかないといざその状況に陥ったときに後悔することになりかねません。将来的な住み替えを予定している人は特に注意が必要です。

全体の戸数が少ないマンション

戸数が50戸以下のマンションは小規模マンションと言われます。戸数の少ないマンションのデメリットは1戸あたりの管理費・修繕積立金の負担が大きくなりがちという点です。

購入後のランニングコストを抑えたいなら、小規模マンションは適切な選択とはなりません。そのほか、マンション管理組合の理事になる頻度が高い点も人によってはデメリットと感じるでしょう。

タワーマンション

タワーマンションは人気があり、流動性の面では今のところ心配は少ないです。ただしそのメリットを享受する代償として、管理費や修繕積立金をより多く負担しなければならない点は受け入れざるを得ません。管理費が高いのはジム・ラウンジ・ゲストルームなど管理対象となる施設が多いから、修繕積立金が高くなるのは修繕工事の仕方が特殊で費用も割高になるからです。

戸数の多いマンションであれば本来は1戸あたりの管理費・修繕積立金の負担は抑えられるのに、タワーマンションではそうしたメリットは得られづらいでしょう。生活面では、日差しが強い、エレベータの待ち時間が長い、洗濯物が干せない、窓が開けられないなどさまざまな指摘がされます。

地震災害が起こった際に復旧に時間がかかったタワーマンションもありましたね。

2. なるべく新築マンションは買ってはいけない理由

マンション

ここ数年、価格が急騰しもはや高嶺の花になりつつある新築マンション。最新の設備を真新しい状態で使えるメリットは何物にも代えがたい特別感がありますが、これから説明する新築マンションのデメリットに対して深い懸念を抱く人は、なるだけ新築マンションを買わないほうがいいかもしれません。

新築マンションは買った瞬間に価値が下がる

新築の価値は、建物や設備が新しいこととともに、それがまだ誰にも使われていないまっさらな状態であることがあげられます。これの意味するところは、新築マンションを購入し、1日でも誰かがその家を使ってしまったら、その瞬間に新築としての価値の一部を失うということです。

これまで新築マンションは買った瞬間に価値が約1~2割下がると言われてきました。「新築プレミアム」などと称されるものです。近年、新築マンションの急激な値上がりにより、新築で買ったときの値段よりも高く売れるという現象がいろいろなマンションで発生しています。そのため新築プレミアムが指摘されることは少なくなっていますが、ひとたび風向きが変われば、これまでと同様の状態に戻る可能性も十分考えられます。

住み替えや将来の売却のため、資産価値の維持を重視するなら新築を選ぶときは慎重な判断が必要です。

どんな人が同じマンションに入居するのかわからない

中古マンションであればマンションのエントランスや駐輪場、ごみ置き場などの様子からどんな人が住んでいるのかや、そのマンションに対する住人の意識が高いか低いかおおよその検討がつけられます。少し大げさな言い方をするなら、中古マンションにはそのマンションの住人によって作られるマンション固有の文化が存在するということです。これは購入時の判断材料となります。

一方で新築マンションの場合、入居前の住民顔合わせなどが行われるまでは自分たち以外の入居者は分かりません。一般にはマンションの価格帯がほぼ同じなので、同じような年収の人が住むため、住民のタイプにそこまで極端な違いはないともいえるが、ほかの入居者の実際の生活リズムなどは住んでみないと分かりません。

そのマンションの文化はまだ見ぬ人たちとイチから作り上げていくことになるので、どのようなものになるのか予測がつきません。購入時の判断材料がひとつ欠けている状態です。この点を懸念するのであれば、あえて新築マンションを買わないという選択肢も出てくるでしょう。

モデルルームと実際のマンションの部屋は違う

完成前の新築マンションに申込をするなら、部屋の様子はモデルルームによって判断するほかありません。モデルルームは生活のしやすさよりも見栄えを重視し家具・インテリアが配置されています。

また採光面など確認できない要素も少なからず存在します。実物を見ずにこれほど高額なものを買うことに対し心配があるなら、新築よりも中古を選ぶべきかもしれません。

3. 買ってはいけない中古マンションの特徴

新築マンションに購入時の懸念点があったように、中古マンションにも買ってはいけないに該当するマンションが存在します。

新耐震基準以前の中古マンション

中古マンションは作られた年代によって新耐震基準を満たしているものと、満たしていない旧耐震基準によるものがあります。新耐震基準の適用は1981年6月からなので、この前後に竣工しているマンションではどちらの基準になっているかを必ず確認しましょう。

旧耐震基準のマンションでは大型の地震に対する耐震性能に問題があると言われています。我が身を守るためにも、旧耐震基準のマンションは避けた方が良いでしょう。旧耐震基準のマンションは市場価値が低いため、売却も簡単ではありません。

管理費・修繕積立金が格安の中古マンション

毎月かかる管理費や修繕積立金の金額は低ければ良いというものではありません。管理費が安いことで共用部分のメンテナンスが行き届かなかったり、十分な修繕積立金が用意できず適切なマンションの修繕ができなかったするようでは、困るのは自分自身です。

とりわけ修繕積立金が安いマンションでは、いざ大規模修繕となったときに、その時の居住者が一時金を負担せざるを得ない状況となることも起こり得ます。管理費・修繕積立金が格安の中古マンションにはそのようなリスクがあることから、安い原因が突き止められない限りは手を出すべきではないでしょう。

入居者のマナーが悪い中古マンション

中古マンションでは共用部分の状態を見ることでそのマンションがどのように管理されているか、ひいては入居者のマナーが良いか悪いかまで推測することができます。エントランスの郵便ポストの周りにチラシが散乱していたり、ゴミ捨て場がいつも散らかっているようなマンションは、共用意識が低い人たちによって管理されているものと考えるのが自然です。

単に共用部分の汚れにとどまらず、さまざまなトラブルが起こる可能性も否定できないため、そのようなマンションを積極的に選ぶ理由はありません。

4. 買ってはいけないマンションを売却するコツ

中古マンション

読者の中にはここまでにあげたような買ってはいけないマンションをすでに所有している人もいるかもしれません。買ってはいけないと指摘されたマンションは絶対に売ることはできないのでしょうか。買ってはいけないマンションを売却するにはどうすればよいのかを解説します。

とにかく早くマンションの売却に動き出す

買ってはいけないマンションに該当するマンションは、時間が経てばたつほど状況が悪化する可能性のほうが高いと考えられます。そもそもマンションは築年数が古くなればなるほど価格も下がりますし、競合物件が増え売りづらくなると言われます。

少しでも早く売却に動き出すことで、さらなるリスクの拡大を防ぎましょう。

市場価格相応であれば売却の可能性は十分ある

買ってはいけないマンションを、市場価格より高値で売却するのは簡単ではありません。しかし市場価格相応の値段であれば見向きされもしないということはないでしょう。これまであげてきたデメリットは、必ずしもすべての人にとってのものではなく、気にしない人も一定数はいます。

「買ってはいけないマンション=売れないマンション」ではありませんので、売却の意向があるならトライしてみましょう。

業者買取も視野に入れる

買ってはいけないマンションに該当する項目が2つ3つと重なるようだと、市場で買い手を見つけるのは難しいかもしれません。その場合は、個人ではなく不動産会社や専門の会社が直接買い手となる「業者買取」も候補として考えてみましょう。

業者買取をした会社はそのマンションにリノベーションをするなどし、改めて市場で販売します。このような一連の流れは「買取再販」とも言われます。 業者側からすると買取は仕入れに該当します。利益を出すため、買取価格はかなりシビアなものになるでしょう。相場よりも2~3割は安くなることも一般的です。

それでも市場でなかなか買い手が見つからないのであれば、早めに手離れするほうが良いという考え方もあります。状況次第では業者買取も視野に入れたほうが良いかもしれません。

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執筆
オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
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