《相続した実家が2600万…》不動産会社にサボられ、1000万も値下げ「半年無駄にした」【60代女性/愛知県】

《相続した実家が2600万…》不動産会社にサボられ、1000万も値下げ「半年無駄にした」【60代女性/愛知県】

A社との契約を解除するときは「半年間無駄にした」と思いました。売却活動をしてくれているはずの不動産会社にサボられ、電話やメールもなく届いたのは紙っぺら一枚の報告書だけ…。結局売るのに1年かかり、1000万も値下げする羽目になりました。(愛知県/60代女性)

~わたしの売却体験談~
大きな金額が動くだけに、絶対に失敗したくない家の売却。しかし、不動産の知識がない中で思い通りの結果を得るのは難しいものです。そこで、実際に家の売却を経験した方の話から、失敗しないためのポイントを学びましょう。

体験者 Cさん/60代女性/会社員
物件の所在地 愛知県名古屋市
物件種別  相続した一軒家
築年数 50年以上
購入価格 不明
売却価格 2600万円
売却期間 約1年

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両親が亡くなり実家を相続。売却に失敗の理由は…

実家には30代まで住んでいました。両親と妹、私の4人暮らしです。30歳を過ぎて一人暮らしを始めてからも、しょっちゅう実家に帰ったり荷物も置いていたので、家が2か所あるような感覚で過ごしていました。

両親が相次いで亡くなったのが8年ほど前。実家は妹と一緒に相続しましたが、150㎡ほどの土地に建つ築50年以上の一軒家・・私たちがここに住むイメージは湧かず、思い出の家ですが売ることを決めました。

あっさり不動産会社は決まったけど…

「実家を売る」と言っても、何から手を付ければ良いのか…とりあえずインターネットで不動産会社について調べ出した矢先、偶然にも親戚から「最近戸建てを売却した」という話を聞きました。
早速、不動産会社A社を紹介してもらい話を聞きに行くと、まだ契約を決めてもないのにすごく親切にアドバイスしてもらい、「ここにお願いしよう」と即決でした。

次に考えなければいけないのが、A社と結ぶ契約の種類です。
A社のほかにも複数の不動産会社に同時に売り出しをお願いできる「一般媒介契約」にするか、A社のみとしか契約できない「専任媒介契約」にするか…A社は大手だし信頼できるけど、1社だけに絞って大丈夫だろうか…

迷っていると、A社から「一般媒介契約だとどうしても後回しになってしまい、売るのに力を入れられない」と言われました。

「いやいや、全力で売ってもらわないと困る!」

そう思った私は、A社にすべてを託す気持ちで専任媒介契約を結びました。

報告は紙っぺら1枚!売却活動ってこんなもの…?

こうして人生初めての売却活動が始まりました。

最初の売り出し価格は、A社にすすめられた3600万円。
実は、売ったお金でマンションを買うつもりだったので、「3000万くらいで売れたらいいなぁ」と思っていました。予想よりも高い価格を提案され、嬉しくなったのを覚えています。

しかし売り出し始めた直後、不安になる出来事がありました。
すごく信頼していたA社の担当者が異動することになり、別の担当者に変わったのです。その担当者が頼りなさそうな若い方だったので不安に思っていましたが、この気持ちが的中してしまうのです…。

私は毎日、「お客さんの反応はどうだろう」「もっと値下げした方が良かったかな」と思いながら過ごしていましたが、A社からは一向に連絡がありません。

専任媒介契約の場合、不動産会社は2週間に1度、状況を報告する義務があります。 さすがにそのタイミングで電話やメールがくるだろうと思っていましたが、紙がペラッと1枚郵送で届くだけでした。しかも書かれていたのは、物件ページのアクセス数と数組内覧に案内しました、ということのみ。

ビラを配ったり、積極的にお客さんにアピールしてくれているのかが気になっていましたが、これでは状況が全く分かりません。A社側から連絡がくるのは、3か月に1回の契約更新の時だけでした。
1度は更新しましたが、半年近く状況が変わらず、問い合わせの数も減っていく一方だったのでこちらからA社の担当者に電話しました。

「なかなか売れないですが…実際にどんな活動をしてるのですか?」

「連絡が入ったお客様を内覧にご案内しています」

「え・・では連絡がくるのを待っているだけですか?」

「はい」

「はい」と言われ愕然としました。売却活動はずっと受け身の状態で、積極的な売り込みは何もしてくれていなかったのです。

「半年間無駄にした…」

私はこの瞬間にA社との契約は解除することを決め、次の不動産会社探しに奔走することになりました。

たにお社長の解説

Cさんのように、担当者を問い詰めるのは勇気がいることですが大事なことです。複数の不動産会社で競争になる「一般媒介契約」と違い、「専任媒介契約」はいずれは自社の売り上げになるため、不誠実な不動産会社の場合は活動をサボられてしまうことがあります。
Cさんのような失敗を防ぐためには、 次の2点が重要です。
・契約を結ぶ前に、「ビラは何万部配ってくれるのか」「新聞広告は出してくれるのか」など具体的にどんな活動をするのか聞く
・「3か月以内にこのの価格以上で売れなかったら契約を解除する」などと事前に伝え、期間と価格にリミットを設ける
伝えるのは気が引ける…と思うかもしれませんが、そもそも専任媒介契約のメリットは一般媒介契約よりも広告費を多くかけられることなので、そのメリットを最大限に生かすためには遠慮する必要はありません。
もちろん契約を結んだ後も、担当者がサボってないかはしっかりチェックしてくださいね。少しでも不信感があれば、貴重な時間を無駄にしないために契約の解除を検討しましょう。

売却は仕切り直し、不動産会社選びも慎重に…

A社との失敗があったので、次の不動産会社探しは慎重に進めました。
ネットで口コミなどを調べて、4社に話を聞きに行きましたが、今回は最初の段階で「どんな売り込みをしてくれますか?」と聞くようにしました。
最初からそうしておけばよかったと思いますが、右も左も分からなかった当時の私には難しかったことでしょう…。

結局4社のうち、担当者が1番話しやすかったB社に決めました。A社のときは不安や疑問があっても聞きづらい状況だったので、次は「私の方からも気軽に相談できそうな人にする」と決めていたのです。

これは本当に正解でした。A社のときは2週間に一度紙が届くだけでしたが、B社は 進捗があるたびに電話をくれ、私の方からも気軽に相談できました。

しかし…なかなか購入者は現れませんでした。
実は、実家の土地は奥まったところにあり、駐車スペースが確保できない土地だったのです。不動産会社からは、「立地も良く広さもあるから、売り方を工夫すれば大丈夫」と言われていましたが、やはり駐車スペースがないことはかなりマイナスだったようです。

「遅くても1年以内には売りたい」と思っていたので、最終的にはB社が声をかけた業者さんに、2600万で買い取られる結果になりました。
1番はじめの売り出しからは1000万円も安くなってしまい、正直残念な気持ちでした。
無駄にした半年がなければ、もっと高く売れたかもしれない…

今回の売却を通して、「相手がプロだからといって任せすぎるのではなく、疑問や要望は遠慮せずどんどん伝える」ことがとても大事だと知りました。
遠慮して何も聞かないと、ますます放置されやすくなります。いろいろ聞いて嫌がられるようであれば、不動産会社はたくさんあるので変えれば良いだけのことです。
そして、「駐車スペースがない」という弱みを価格に反映させていれば、こんなに時間はかからなかったかもしれません。不動産会社に言われるがままに、高すぎる価格で売り出してしまったのも失敗だったと思っています。初心者には難しいことですが、不動産会社の提案をすべて鵜吞みにしないことも大事なのかもしれません。

たにお社長の解説

Cさんが言われているように、「弱みのある物件」は売り方にコツが必要です。例えば、線路沿いで騒音が気になる物件墓地の隣にある物件眺望が悪い物件など…
これらの弱みのある物件は、相場より高すぎる価格で売り出しても売れ残ってしまいます。悪条件の物件を売るときの鉄則として、次の3つを覚えておきましょう。
1.強気の値付けは避ける
2.弱みはあらかじめ伝える
3.良い面にも目を向けてみる
弱みは契約まで隠し通せるものではありません。あらかじめ伝えておくことで、契約直前のキャンセルなどのリスクも減らせます。また、線路沿いなら「駅が近くて便利」、墓地の近くなら「静かな環境」など良い面にも目を向けてみましょう。 弱みは正直に話しつつ、良い面やフォローも交えながら説明できると成功に近づきます。

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※この記事は、実際に家の売却を経験した方へのインタビューをもとに構成しています。プライバシーの観点から、内容は一部変更しています。

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執筆
オウチーノニュース編集部

マイホーム購入のダンドリ、不動産売却にかかる費用、賃貸物件の探し方など、住まいの基礎知識から契約、税金といった専門的な内容までわかりやすく解説。宅地建物取引士や司法書士、税理士、FPなどの不動産・お金の専門家が、監修・執筆した記事を配信しています。
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