私立中進学率、東京23区第1位!教育熱が高すぎる「文京区」の最新教育事情とは

私立中進学率、東京23区第1位!教育熱が高すぎる「文京区」の最新教育事情とは

こんにちは、中学受験塾を経営する矢野耕平(中学受験専門塾スタジオキャンパス代表)です。

今回は、教育熱が高いエリアとして東京都内でも有名な文京区の「春日」「後楽園」エリアの教育事情について紹介したいと思います。

文京区「春日」「後楽園」の歴史とは?

1947年、それまでの「小石川区」と「本郷区」が合併して「文京区」が誕生しました。

日本の学校教育発祥の地がある文京区

このエリアは江戸時代より急激な発展を遂げ、大名屋敷や武家屋敷が立ち並ぶことになり、それとともに数多くの寺社が創建されました。また、この地には幕府の教育機関である湯島聖堂や昌平坂学問所が設けられた。湯島聖堂の敷地内には「日本の学校教育発祥の地」という掲示があります。

明治時代には武家屋敷や幕府の領地が教育機関の敷地に

さて、明治時代に入ると武家屋敷や幕府の領地は次々と教育機関の敷地へと形を変えました。たとえば、昌平坂学問所跡には「東京女子師範学校(お茶の水女子大学の旧制前身校)」が、加賀藩上屋敷跡には東京医学校(東京大学医学部の前身)が移転し、その後、東京医学校は東京開成学校などと統合し、現在の東京大学本郷キャンパスとなったのです。

あの有名な「東大赤門」は「加賀百万石」と形容された前田家上屋敷の正門であることは意外と知られていません。そして、坪内逍遥、森鷗外、夏目漱石、樋口一葉などの文人がこのエリアに住み始め、この地を題材にした名作が多く誕生しました。

このような背景があったので「文京区」の名が付けられたのでしょう(区の名は公募により決定されたとのことです)。

そんな文京区の南端に賑やかな場所が存在します。地下鉄都営三田線・都営大江戸線「春日駅」、東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園駅」界隈です。駅を降りると目に飛び込んでくるのは、文京区の施設「文京シビックホール(文京区役所)」の大きな建物。その背後には東京ドーム、ならびに東京ドームアトラクションズがあります。

文京区「春日」「後楽園」の教育事情とは?

さて、東京都の中でもこの文京区はその「教育熱」が突出していると言われています。

私立中学校進学率が東京23区で1位の文京区

東京都教育委員会の資料によると、文京区の公立小学校卒業生で私立中学校に進学した生徒の割合は42.3%(23区中第1位)。東京都平均で約18%であることを考えると、その数値の高さが分かります。なお、港区・中央区・千代田区・目黒区のその割合は30%台後半、渋谷区・品川区・世田谷区などは30%台前半です。

有名な中高一貫校や国立付属校も多い

その教育熱の高さに応えるかのように、このエリアには魅力のある中高一貫校が数多くあります。

本郷には「女子校日本一の東大進学実績」を誇る桜蔭が、関口には男子校の獨協、大塚には跡見学園女子、白山には東洋大学京北など。

国立付属校では、小石川に東京学芸大学附属竹早、大塚には筑波大学附属、お茶の水女子大学附属などが、都立校では本駒込に小石川中等教育学校などがあります。そして、春日駅・後楽園駅から東に少し歩けば、そこは東京大学の本郷キャンパスが広がっています。

文京区の名門公立小学校は、中学受験率は70~80%程度

このエリアの公立小学校を紹介しましょう。

教育意識の高いエリアの中でも、昔ながらの名門小学校として知られているのは、誠之小学校窪町小学校の2校。中学受験率は70%~80%程度とみられています。

また、指ヶ谷小学校本郷小学校柳町小学校礫川小学校も全体的に私立中学校に進学するのは当たり前という空気があり、その受験率は半数を大きく上回っているそうです。

一方、昔ながらの街並みが色濃く残る湯島・根津方面は、地元の公立中学校に進学する子が多いらしいです(根津小学校湯島小学校など)。

老舗の中学受験専門塾は御茶ノ水駅付近から小石川へ

このエリアの代表的な塾を挙げてみましょう。

春日駅・後楽園駅の近くに啓明舎・小石川校があります。かつては御茶ノ水駅近くにあった老舗の中学受験専門塾ですが、いまは小石川に教場を移し、地元の保護者から圧倒的な支持を得ています。

茗荷谷駅近辺にはSAPIX・茗荷谷校、早稲田アカデミー・茗荷谷校などが、御茶ノ水駅近くには四谷大塚・お茶の水校舎、早稲田アカデミー・ExiV御茶ノ水校、SAPIX・お茶の水校などがあります。

また、地下鉄を利用すれば、巣鴨駅にもすぐに出られるため、このエリアから日能研・巣鴨校やSAPIX・巣鴨校、四谷大塚・巣鴨校舎に通塾する場合も多いそうです。

文京区は子育て世代層にとって魅力的にエリア

今回は都内屈指の教育熱を誇る文京区の中心エリアを紹介しました。

かつては戸建て住宅の多い地域ではありましたが、近年は開発に伴いタワーマンションなどが続々と建てられています。「子育て」を考える上では大変魅力的なエリアであるのは間違いないでしょう。

矢野耕平
株式会社スタジオキャンパス 代表

中学受験専門塾スタジオキャンパス(https://www.studio-campus.com)代表。著書は『女子御三家』(文春新書)、『旧名門校vs.新名門校』(SB新書)など多数。プレジデントOnlineや旺文社中高バスナビなどでも連載している。