子どもの成長に伴って「増える出費TOP3」と備え方をFPが解説

子どもの成長に伴って「増える出費TOP3」と備え方をFPが解説

こんにちは。キッズ・マネー・ステーション認定講師、ファイナンシャルプランナーの串宮由紀子です。

以前から中学生や高校生の子どもがいる先輩ママ達から「諭吉さんに羽が生えてて……」と聞いていましたが、確かに長子が中学校に入学した頃から急激にお金がかかるな、と実感し始めました。また、その時期から当分の間はお金がかかる一方になるかと思います。

そこで、今回は子どもの成長に伴って増える出費とそのときになって焦らないために今、何ができるか、やっておきたいポイントについてご紹介したいと思います。

子どもの成長に伴って増える出費ベスト3

(1)教育費

やはり一番増える出費は教育費です。
たとえ公立でも小学校と中学校の教育費の差は歴然としています。
文部科学省「平成30年度子どもの学習費調査」によると1年間でかかった学習費は下記の通りです。

表1:1年間でかかった学習費

(出典)文部科学省「平成30年度子どもの学習費調査」より
※高等学校は全日制の場合

公立小学校と公立中学校を比較すると17万弱増えていることがわかります。

これは制服及びかばん等の通学用品の購入費、部活のユニフォームや遠征費などの諸経費、家庭教師費や学習塾の費用、問題集等を購入する補助学習費の割合が増えていることによります。

公立中学校と公立高等学校(全日制)に大差はありませんが、高等学校は学校給食費が入っていませんので、お弁当の材料費や学食等でお昼を購入するための食費が別途必要になります。

さらに教育費を左右する1つのポイントに塾へいつから通うか、というものがあります。
文部科学省「平成30年度子どもの学習費調査」によると学年別にみた1年間にかかった学習塾費は下記の通りです。

表2:1年間にかかった学習塾費

(出典)文部科学省「平成30年度子どもの学習費調査」より
※高等学校は全日制の場合

公立中学校の第3学年が最も高い金額となっています。

塾と一言で言っても全国規模の大手の学習塾から地元の学習塾、個別指導塾と様々な形態があり、集団授業か個別指導(先生1人に対して生徒が2人、または先生1人に対して生徒も1人)かによって月謝は変わってきます。個別指導塾の方が月謝は高くなるようです。

無料体験授業を実施している塾が多いので、実際にいくつか行ってみてお子さんに合ったところを選ぶと良いでしょう。その際費用についても確認しておきましょう。

次に公立学校と私立学校の学習費を比較すると、学習費の総額の差は小学校では5.0倍、中学校では2.9倍、高等学校(全日制)では2.1倍になります。

そのため教育費が増えるかどうかのポイントは小学校・中学校受験をするのか、また私立高校へ進学するのかが大きく関わってくると言えます。

(2)通信費

次に増える出費は通信費です。

内閣府の「令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると「スマートフォン」を利用している小学生が43.5%、中学生が69.0%となり、高校生になると92.8%が利用しているという結果が出ています。また「携帯電話」は小学生が2.3%、中学生が2.0%、高校生が1.4%と小学生の利用が多いようです。

中学生になると「スマートフォン」か「携帯電話」を持っている子どもは7割を超える結果となり、お友達との兼ね合いや塾へ行くときの連絡手段など様々な理由から必要不可欠なものとなりつつあります。

とはいえ、端末本体の値段に加え、通信費も毎月かかるので費用の負担は大きくなります。大手キャリアだけではなく、今は格安スマホもたくさんありますので検討してみると良いでしょう。

子どもはショートメッセージにお金がかかるとは知らずに使っていて、数千円の費用が請求されていたというケースもあります。どんなことにお金がかかるのか使い方も確認しながら、使いすぎないようにチェックすることも必要だと思います。

(3)交際費

3番目が交際費です。

中学生にもなると家族よりもお友達との付き合いが優先になり、お休みの日にお友達同士で出かけることも増えると思います。子どもに言われるままにおこづかいを渡していると気づいたら高額になっていたという話もよく聞きます。

お出かけは決められたおこづかいの範囲でやりくりする、月1回3,000円までならOK!など、子どもとルールを決めておくことが大事。親子でお金の使い方についてよく話し合ってみてくださいね。

他にも子どもの成長に伴い、食事量の増加に比例して食費が増えたり、歯科矯正費用やコンタクト代などの医療費、成長するたびに買い直す被服費が多くなることが予想されます。

子どもの成長に伴い増える出費…備える方法とは?

(1)お金を増やす

お金を増やすポイントはシンプルに3つ。出来るところから始めてみましょう。

①収入を増やす:子どもが大きくなってきたら、扶養の範囲内で働く、または正社員として仕事復帰するなど世帯収入を増やすことが一番手っ取り早くお金を増やす方法かと思います。

②支出を減らす:特に固定費の見直しをしてみてください。住宅ローンの見直し、保険の見直し、車関係の費用、スマホなど通信費の見直しは大きな効果を得られることがあります。

③投資して運用する:株や投資信託などにはリスクがありますので、短期間に結果を出したいときはお薦めできませんが、時間を味方につけて長期的な視点で取り組むことで安定的なリターンが見込めます。

(2)貯められる時期を逃さない

公立小学校に通う場合、子どもが生まれてから小学校卒業までがお金を貯められる絶好のチャンスです。

先述したように子どもが中学校に入学すると様々なお金がかかり、それは大学卒業まで続きます。

おおまかなライフプランを作成し、目標額を決めて、子どもが小学校を卒業するまでにできるだけ貯めておくようにしましょう。子どもが小さいときは余裕があるからと習い事をいくつもするケースもありますが、子どもが本当にやりたいことだけに絞ることも大事だと思います。

また児童手当に手をつけず貯めておくと総額で子どもに1人つき200万円前後になります(第一子、第二子の場合、所得制限のある場合を除く)。

児童手当は保護者の口座に支給されるため、普段使用している口座に振り込まれる場合、何となく使っていることもあるかと思います。

児童手当はぜひ子どものためと思い、支給されたら子ども用の口座に移すなどして貯めておいてください。

このように子どもの成長に伴い様々な出費が増えることは必至です。また家族のライフイベント(旅行など)もあるかと思いますので、子どもが小さいうちからライフプランを立てて、目的別にお金を貯める習慣を身につけることが大切です。

それでも「計画通りにいきそうにないな。どうしよう……。」と言う時には奨学金の利用という最終手段もありますので、ファイナンシャルプランナーやお住まいの市町村に相談してみると良いでしょう。

執筆者:串宮由紀子(くしみや ゆきこ)
キッズ・マネー・ステーション認定講師/ファイナンシャルプランナー
2013年、ママ達が気軽にお金について話す場を設けたく、マネーサロンなないろを立ち上げる。子連れOK、少人数制、座談会形式のマネー講座を開催。2014年9月ママとキッズがトータルでお金について学べる「ママとキッズのお金管理マスター塾」を開講。子育て中のママという立場から、ママと子ども達へお金についてわかりやすく伝授している。現在自分も2人の娘(中2、小5)にマネー教育を実践。

キッズ・マネー・ステーション

キッズ・マネー・ステーションとは、「見えないお金」が増えている現代社会の子どもたちに、物やお金の大切さを知り「自立する力」を持ってほしいという想いで設立。全国に約160名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行います。2018年までに1000件以上の講座実績を持っています。